当時、結婚を機に沖縄への移住を決めた私は、フォンデュより前から飼っていたビーグル犬の「マフィン」を連れて飛行機に乗り、一路沖縄へ。
愛犬との沖縄ライフはもう最高!
想像してみてください。毎日、夕日のきれいなビーチを優雅にお散歩なんて贅沢すぎませんか?
沖縄は暑いというイメージがありますが、最高気温は本土ほど上がりません。暑い時期は長いのですが、夏場でも平均気温は30℃に満たないので、犬たちにとってはそれほど過ごしにくい土地ではありません。
むしろ、大きな公園は多いし、ビーチも至る所にあるし、リゾート感たっぷりの沖縄は、愛犬とゆったりと過ごすには本当にオススメです。
ただ、犬を連れて散歩していると、道行く人たちのほとんどが「噛みますか?」と聞いてくるのには驚きました。沖縄の犬はそんなに噛むコが多いんでしょうか?(笑)
砂浜を独り占めでホリホリするマフィン
そんな南国沖縄でマフィンと過ごしているうちに、このコのためにもう1匹家に迎えたいという気持ちが強くなりました。
もともとビーグルは狩猟犬で、群れで生活をしていた犬種だという知識があったので、マフィンを迎える時にも将来の多頭飼いは念頭に置いていたのですが、今がその時なのではないか!と。
当時マフィンは3歳で遊びたい盛り。
マフィンの体では到底届かない高さの机の上に置いておいた友達からのお土産(栗きんとん)を、近くにあったイスなどを駆使して机にのぼり、留守番中に一人で全部食べちゃった事件を筆頭に、たびたび悪さもするやんちゃなコです。
多頭飼いの経験のない私たちは、「私たちと遊ぶよりも、同じ犬同士で遊んだ方が楽しいんじゃないかな」とか、「お留守番の時も2匹の方がいいコにできるんじゃないかな」という淡い期待も抱いていました。
そして「次に迎えるなら、大型犬がいいよね」というのが主人と私2人の共通の希望でした。主人は子供の頃に、近所のセントバーナードの背中に乗せてもらった記憶があるそうで、ずっと大型犬に憧れていたんですって。
そして私の希望は、「たれ耳で3色。あとは、あんまりヨダレの出ないコがいいな。」
以上の条件にピッタリ当てはまるのが、バーニーズマウンテンでした。というよりも、実は私は最初からバーニーズ一択でした。
マフィンがスムースコートなので、あのモフモフ感に憧れていたのです。
そんな折にタイミングよく、近所にペットショップがオープンするというチラシが!
せっかくだから冷やかしに行ってみようかと、ショップに入ったとたん、目が合ってしまいました。
バーニーズの子犬がいたんです!
なんという運命の出会い!!
ですが、ここはいったん冷静にならなければ。一つの命の責任をこんなに簡単に決めてしまってはいけません。
抱っこしたい衝動を必死にこらえて、ガラス越しに眺めること30分。でも、その間ずっと、ヤツはこれでもかと自分のかわいさアピールをしてきます。うぅ、このかわいい攻撃に耐えられるか、私・・・。
店員さんに「抱っこしてみますか?」と声をかけられましたが、抱いたら終わりです。連れて帰る以外の選択肢なんてなくなります。
周りを見回して、バーニーズを狙うライバルがいないのを確認した上で、いったん車に戻りました。
そこで緊急家族会議です。
私「今日、決めちゃっていいのかな?」
夫「あなたがいいならいいんじゃない?」
私「今日連れて帰ったとして、必要なものって家に揃ってるかな?ケージはマフィンのがあるし、エサはここで買って帰ればいいし、あと何かあるかな?」
夫「マフィンがどう思うかだよね。あと車をどうするか。今は2人乗りしかないから。」
私「確かにマフィン次第だね。でも、会わせてみないとわかんないもんね。まぁ、車は追い追いでいいんじゃない?」
私「・・・よし、連れて帰ろう!」
覚悟が決まった私は、お店に戻って早速抱っこさせてもらいました。
「今日からキミはうちのコになるんだよ。ずっと大切にするからね。ちょっとイジワルな先輩もいるけど、今日からヨロシク!」
帰りの車の中で、名前を決めました。
「命名:フォンデュ」
先住犬が「マフィン」なので、食べ物シリーズとしてもバランスがいいですよね。
フォンデュの入った段ボールを抱えて家に帰ると、マフィンが出迎えてくれました。
ニオイをクンクン嗅いで、シッポはピンピン、警戒モードです。
一方、フォンデュは家の中のいろんなものに興味津々で、特にマフィンのことは気にかけてない様子。子犬ながらに大物感があります。
一通りニオイを嗅ぎ終わったマフィンは、フォンデュを追いかけるわけでもなく、部屋の隅にあるソファの上から様子をうかがっています。
あれ?なんかヨダレ出てない?
マフィンをよく見ると、ヨダレをダラダラ垂らしています。
今までこんな姿を見た事ないので、心配になって急いで駆け寄りました。
「どうした?大丈夫?」と声をかけても特に反応はなく、ヨダレを垂らし続けています。
おそらく、過度なストレスだと判断した私たちは、とりあえずフォンデュをベランダに出して様子を見ました。
「マフィンがこんなになるなんて思ってなかったね」
「フォンデュを明日ショップに返してこようか」
↑探検し終えてベランダでお腹を出し無防備に寝るフォンデュ↑
その間フォンデュは、我関せずといった感じでマイペースに家のあちこちを探検しています。このコのおおらかさには本当に救われました。
その後はフォンデュにご飯をあげたり、トイレトレーニングを始めたりと、初日はバタバタと終わりました。
その頃にはマフィンも落ち着いていて、ヨダレももう止まっていました。でも心なしか元気がないような気がします。
「多頭飼いは失敗だったかな・・・?」
↑フォンデュを遠巻きに見つめるマフィン↑
翌日、朝ご飯を終えた後、フォンデュをベランダに出してみると、なんとマフィンがその後をついていくではありませんか!
主人と二人で見守っていると、フォンデュの方はマフィンと遊びたくてしょうがない様子。でもマフィンはまだ警戒しています。
めげずに誘うフォンデュ。あ、ついにマフィンが誘いに乗った!
2匹でハチャハチャと遊ぶ姿に、飼い主2人はうっすら涙・・・。
よかった!仲良くなれそう~
本当にホッとしました。
2匹目を迎えるにあたって、先住犬マフィンの気持ちを一番に尊重しようと決めていた私たちは、今日も引き続きストレスを感じているようであれば本当にフォンデュをお店に返そうと思っていました。
2日目で仲良くなれそうな兆しが見えたのは、本当にありがたかったです。
初めての多頭飼いは、まったく思った通りにはならず、なかなかにスリリングな体験でした。1日で体重が減った気がします(笑)。
でも2日目以降は一緒に遊ぶことも多くなり、結果的には成功だったと自信を持って言えます。
その後もケンカすることなく、仲良く過ごしています。やっぱり1匹の時よりも2匹の方が楽しそう!
多頭飼いを検討されている方は、準備をしっかりした上で、想定外のことが起こるという覚悟をし、その時にはどうするかまで想定しておくことを強くおすすめします。
うまくいけばみんなの幸せ度が上がる多頭飼い、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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