※本記事は2020年4月20日時点の情報をもとに執筆しています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、4月7日には主要都市における緊急事態宣言が発令され16日にはその範囲が全都道府県に拡大されました。緊急事態宣言の主な内容は、不要不急の外出自粛を要請するものです。
これを受けて、愛犬と暮らす飼い主の皆さまの中には「犬との散歩は行ってもいいの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
緊急事態宣言によると、以下の場合は外出自粛の対象とはなりません。(※1)
愛犬との毎日の散歩は、愛犬と飼い主の皆さまの健康を維持するために必要な運動ですので、下記の3点目が該当し外出自粛の対象にはなりません。
大切なことは、以下の2つのことをどちらも念頭に置いて、飼い主さまご自身が考えて行動することです。
健康維持のために必要な愛犬との散歩ですが、緊急事態宣言が発令されている状況では気を付けたいポイントが5つあります。
まず何より、ご自身の体調の変化に敏感になることが大切です。以下の症状がある場合は愛犬の散歩に限らず外出自体を控え、まずは医療機関等に電話で相談しましょう。
新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染によりうつるとされています。先に示した症状がなくても、すでに感染している可能性、人にうつしてしまう可能性は十分にあります。飛沫感染を少しでも防ぐために、マスクの着用は非常に重要です。
「自分はすでに感染しているかも」という意識を持って、感染拡大の防止に向けたアクションを徹底することが大切です。
NHKが実施した調査によると、緊急事態宣言の発令以降、主に都内の繁華街において人出が大きく減少している一方で、一部の公園や観光地では一時的に人出が増加傾向にあることが分かりました。(※2)
屋外とはいえ人が密集した場所では、新型コロナウイルスへの感染および感染拡大のリスクがあるため、愛犬との散歩は人が密集しない時間帯を考えて場所・コースを選びましょう。
外出自粛が求められる状況において、愛犬との散歩は日常生活を思い出させてくれる大切な時間です。そんな時にお知り合いがワンちゃんと散歩中で久しぶりに顔を見られたとなると、ついつい近寄ってさまざまな話をしてしまいがちです。筆者も愛犬家のため、気持ちはとてもよく分かります。しかし、今はその気持ちをぐっとこらえて、ソーシャルディスタンスをとりましょう。
ソーシャルディスタンスとは、人と人との物理的な距離を2メートルに保ち濃厚接触を避けるという、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて世界中で実施されている取り組みです。
散歩から帰宅したら、愛犬に触れる前にまず飼い主は手を洗い接触感染を予防することが大切です。
また、帰宅時に愛犬の体や足を拭く場合は、先に水で濡らしたタオルなどで体や足を優しく拭きましょう。さらに追加の抗菌・抗ウイルスのケアをしたい方は、人間用のアルコール消毒液は犬によっては刺激が強すぎることがあるので使用せず、ペット専用のノンアルコール製品を使うのがおすすめです。
※ペット用の抗菌・抗ウイルス製品が手に入りにくくなっている地域があります。代替品のことや、愛犬が皮膚病などの問題を抱えている場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
1日でも早く日常生活を取り戻すためには、一人ひとりが『愛犬を含めた家族全員を守るために』新型コロナウイルス感染症にいま一度しっかりと向き合う必要があります。 愛犬との散歩時には、今回ご紹介した5つのことを実施して、わたしたち、動物たちの未来のために一人ひとりがしっかりと考え、希望をもって行動していきましょう!
『飼い主様が知ることで、行動することで防ぐことができるペットの病気や怪我があります』というメッセージをさまざまな予防の情報とともに発信している、獣医師が中心となって設立された協会です。
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