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茶色と黒の毛の犬が伏せをしながら目を細めている
犬の生態 / 気持ち
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2021.10.29

犬がしゃっくりをする原因は?飼い主さんができる対処法【獣医師監修】

愛犬がしゃっくりをしている場面に遭遇したことのある飼い主さんは、どれくらいいらっしゃるでしょうか?私たち人間は、なにかの拍子にしゃっくりが出てしまうことがありますよね。でも、それは人間だけに限ったことではありません。もちろん犬だって、しゃっくりが出てしまうことがあります。
今回は、愛犬のしゃっくりの原因やしゃっくりが出てしまった時の対処法などについてご紹介します。

監修:加藤 みゆき/獣医師(文:新井 絵美子/動物ライター)

しゃっくりとは?

茶色の毛の犬がしゃっくりをして舌なめずりをしている

そもそもしゃっくりとは、横隔膜のけいれんによって起こる現象です。何かのきっかけで横隔膜がけいれんを起こしてしまい、そのときに声帯が閉じることで、あの独特な「ヒック」という音が出てしまうのです。

犬のしゃっくりの原因

茶色と白の毛の犬がしゃっくりをしてぐったりとしている

しゃっくりがどんなタイミングで起こるのかは明確に分かっていませんが、現段階においてしゃっくりの原因としては、以下のように考えられています。

早食いによる横隔膜への刺激

フードを急いで食べることで急激に胃が広がり、それに刺激を受けた横隔膜がけいれんを起こしてしまうことが考えられます。特に、食いしん坊でフードをよく噛まずにがっついて食べるコは注意が必要です。ごはんを食べたすぐ後にしゃっくりが出てしまうと、嘔吐につながる恐れもあります。

  • 早食い防止用のフードボウルを活用する
  • 1回の食事量を少なくして回数を増やす
  • フードをふやかしてから与える

フードが合ってない

食べさせているフードの大きさや形が愛犬に合ってないときにも、しゃっくりが起こることがあります。また、体質に合わないフードを与えると消化をする際にガスが発生し、それがしゃっくりの原因になってしまうこともあります。

フードを変えてからしゃっくりが出始めた場合には、もう一度フードを見直してみるとよいでしょう。

胃が急激に冷えたとき

夏の暑い日などに、愛犬に氷を食べさせたり冷たいお水を飲ませたりすると、急に胃が冷やされて、その刺激でしゃっくりが出てしまうこともあります。そのためフードだけでなく、氷や冷水をあげる際にも注意が必要です。

ストレスや不安を感じている

しゃっくりは、呼吸の乱れや自律神経の乱れなどから起こることもあります。もし愛犬が頻繁にしゃっくりをする場合は、生活環境を見直してみましょう。愛犬が感じているストレスの原因を突き止めてそれを取り除き、愛犬がリラックスできる環境を整えてあげることが大切です。

愛犬のしゃっくりの止め方

白と茶色の毛の犬がしゃっくりをしてソファで寝転んでいる

残念ながら、しゃっくりを確実に止める方法はありません。すぐに止まるようなら問題ありませんが、長時間続くようなら以下の方法を試してみてください。それでも止まらずに愛犬が苦しんでいる場合は、かかりつけの病院へ相談してみましょう。

呼吸のリズムを変えてみる

飼い主さんの指につけたお水やペースト状のおやつを舐めさせるなどして、愛犬の呼吸のリズムを少し変えてあげると、しゃっくりが止まることも少なくありません。

筆者の愛犬の場合はしゃっくりが出たとき、ボール遊びなどで軽い運動をさせて呼吸のペースを変えてあげると、いつの間にかに止まっていました。また、しゃっくりに犬自身が戸惑ってしまうときもあり、そのような場合は体を優しく撫でて落ち着かせ、しゃっくりから気をそらすようにもしてあげていました。

愛犬のみぞおちあたりを押さえてみる

愛犬を立たせた状態で、お腹の真ん中よりもやや下あたりのあばら骨がなくなる場所(横隔膜がある場所)を、片手で数秒間軽く押さえてあげましょう。横隔膜を外側から押さえることで、しゃっくりが止まりやすくなります。

犬のしゃっくりに隠れた心配な病気

黒い毛の犬がしゃっくりをして舌を出している

しゃっくりが頻繁に出たり長時間止まらなかったりする際には、呼吸器系や消化器系、循環器系などの疾患の場合もあります。いつからどんなタイミングで、どういう状況のときにしゃっくりが出るのかを、しっかりと観察し記録しておきましょう。

また、しゃっくりの他に咳や嘔吐などの症状がないか注意しましょう。具体的な状況がわかると診察がしやすくなります。

愛犬のしゃっくりは慌てず対処しよう

黒の毛の犬がしゃっくりをして飼い主に頭を撫でられている

しゃっくりは生理現象で病気ではないので、すぐに止まる場合にはそれほど心配する必要はありません。しかし、長時間止まらない場合や嘔吐をしてしまうなど、いつもと様子が違うときには、迷わず動物病院を受診しましょう。

「たかがしゃっくり」と軽く考えず、普段から愛犬の様子を観察して、その変化にいち早く気づいてあげることが大切です。

  • 公開日:

    2020.03.08

  • 更新日:

    2021.10.29

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ライター・専門家プロフィール
  • 加藤 みゆき
  • 獣医師
  • 日本獣医生命科学大学(旧・日本獣医畜産学部)を卒業後、獣医師として埼玉県内の動物病院にて犬・猫・小鳥の小動物臨床とホリスティック医療を経験。その後、小動物臨床専門誌の編集者を勤めた後、現在は都内の動物病院にて臨床に従事。 日々発展する小動物臨床の知識を常にアップデートし、犬に関する情報を通じて皆様と愛犬との暮らしがより豊かなものとなるように勉強を重ねて参ります。