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健康管理 / 病気
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2021.04.19

犬の花粉症の症状は?なりやすい犬種と対策を知ろう!【獣医師監修】

春ってとても良い季節。でも、花粉症の人にとって春はくしゃみに鼻水、目の痒みなど、辛い時期でもあります。
ここでは、犬の花粉症の時期や症状、花粉症になりやすい犬種、そして対処法を解説します。

監修:葛野 莉奈/獣医師、かどのペットクリニック 院長(文:江野 友紀/認定動物看護士)

犬の花粉症とは?

犬 花粉症

まず、犬の花粉症とはどのようなものか、原因となる植物や症状についてご紹介します。

犬の花粉症はなぜ起こる?

犬における花粉症は、アトピー性皮膚炎の症状の一種と考えられます。

アトピー性皮膚炎の原因は、環境中のアレルギーの原因物質である「アレルゲン」に対してIgEと呼ばれる抗体ができ、免疫機能が過敏に反応することだとされています。

犬の花粉症は、植物由来の花粉がアレルゲンとなっている場合に引き起こされます。

花粉症を起こしやすいとされる犬種

アトピー性皮膚炎の子は花粉症になりやすいと考えられます。日本のアトピー性皮膚炎の子の多くが、ダニなどのハウスダストや花粉に対してアレルギー検査で陽性を示します。

花粉によるアレルギー症状を起こしやすいとされている犬種には、柴犬、シー・ズー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、レトリバーなどが挙げられます。

これらの犬種の飼い主さんは、日頃から愛犬の様子を良く観察しましょう。

犬が花粉症になりやすい時期・花粉症の症状

犬 花粉症

犬が花粉症を発症しやすい時期と、どのような症状がみられるのかをご紹介します。

花粉症を発症しやすい時期

犬が花粉症を発症する時期は、その犬のアレルゲンとなる植物の花粉がいつ飛散するかによって異なります。

以下のように植物によって多様ですが、その多くは春先から秋頃に集中しているという特徴があります。アレルゲンとして反応する植物は個体差があるのですが、毎年同じような季節に、お散歩や外出した後に症状がひどくなる等の場合、その季節の植物に反応している可能性はあります。

  • ヨモギ(3~7月)
  • ブタクサ(6~10月)
  • アキノキリンソウ(7~10月)
  • タンポポ(4~9月)
  • フランスギク(4~6月)
  • ホソムギ(4~7月)
  • ギョウギシバ(5月~8月)
  • ニホンスギ(2~5月)
  • シラカバ(4~6月)

犬の花粉症の症状は?

犬の花粉症には、アトピー性皮膚炎と同じ様な症状が出ます。目周りや口周りなどの顔面、脇の下、股、あし先、腹部、肛門周囲などに痒みがみられるのが代表的な症状です。

出やすい部分以外にも、茂みに入っていくことが多い子は鼻先、芝生など草の上で転がるのが好きな子は胴体部分など、アレルゲンだった場合に花粉や植物に接触した部位が反応を示すことが多いです。

痒みの出方には規則性があり、花粉の飛散時期や花粉が飛散している場所で悪化します。例えばニホンスギに対して反応する子は2月から5月にかけて、外に散歩に出たときに痒みが悪化します。

痒み以外の症状としては、人間と同様に涙目、結膜炎、くしゃみや鼻水などの鼻炎の症状などもみられることがあります。

愛犬が花粉症かも。飼い主ができる対策とは?

犬 花粉症

犬にも花粉症があるのは驚きですよね。犬は言葉を話すことが出来ないので、花粉症の症状が出ていても訴えることが出来ません。花粉症に苦しむ犬に対して、飼い主さんができる対策を紹介します。

お散歩コース・お散歩のタイミングを工夫する

花粉症の子は、お散歩の際に草むらをなるべく避けるようにしましょう。花粉症の原因となりやすいブタクサやオオバコなどの植物は、川の土手や公園などの草むらに生えています。

また、湿度が低い日や風が強い日、雨が降った翌日晴れた日などは花粉の飛散量が増えます。一日の時間帯でみると昼前後と夕方は花粉が飛散しやすいとされているので、出かける時間帯も工夫しましょう。

身体を衛生的に保つ

お散歩から帰ったら、家に入る前にブラッシングし、身体に付いた花粉やほこりを落としましょう。ボディーシートや湿らせたタオルの使用も効果的です。花粉の飛散量が多い時期は、小まめにシャンプーできると良いでしょう。

また、ドッグウェアの着用もおすすめです。犬のアレルギー対策用に作られた、全身を覆うような特殊な生地で作られた物も販売されています。

動物病院を受診する

痒みが強く身体を掻きむしったり、くしゃみ・鼻水がひどいと感じる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。動物病院でアレルギーを診断するには、犬の症状や生活環境などから総合的な判断が必要になります。

考えられるアレルゲンになるものを除去して様子を見るケースもありますが、花粉症からくるアレルギーの場合、アレルゲンが何かを特定するのは難しいことが多いです。

血液検査について

100%の判断ができる検査ではありませんが、血液検査でスギなど植物の花粉に対してIgEが作られているかを調べることが出来ます。もしも疑わしい症状が出ているようであれば、そのような検査を動物病院で受けると良いかもしれません。アレルゲンが何なのか、当たりをつけるにあたって参考になるでしょう。

犬もつらい花粉症!正しく知って適切に対応

犬 花粉症

いかがでしたか?人と同じように、犬も花粉症になると辛いものです。もし愛犬が体を痒そうにしていたり、鼻炎の症状が見られれば、発生する時期に季節性があるのかを確認しましょう。

動物病院で花粉症と診断されたとしても、飼い主さんの努力で症状を軽減することが可能です。もし疑わしい症状があれば、動物病院に相談しましょう。

  • 公開日:

    2020.03.08

  • 更新日:

    2021.04.19

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ライター・専門家プロフィール
  • 葛野 莉奈
  • 獣医師、かどのペットクリニック 院長
  • 麻布大学卒。2015年より神奈川県内にてかどのペットクリニックを開業。ながたの皮膚科塾を卒業し、普段の診療でも皮膚科には力を入れております。 私生活では犬8頭と猫2匹と生活しているので、一飼い主として、そして獣医師として飼い主さんと動物たちとの生活がよりよくなることに少しでも貢献できると嬉しいです。