ドーベルマンの平均寿命は、10~13年と言われており、大型犬の中では平均的な寿命と言えます。大型犬は、体の大きさに比べて臓器が小さく日常的に臓器への負担が大きいことや、小型犬と比べると早いスピードで成長するため、小型犬よりも大型犬の平均寿命は短くなるようです。
ドーベルマンの適正体重は約40~45kg、メス32~35kg程度となっており、大型犬に分類されます。体重は、大型犬になればなるほど体高によっての個体差が大きくなりますので、理想体重は一概に言えません。定期的にドーベルマンの全身を手で確認し、太りすぎてはいないか、または痩せすぎてはいないかを確認することが大切です。
大事な家族の一員である愛犬には、健康に長生きしてもらいたいですよね。ドーベルマンには、大型犬特有のかかりやすい病気である股関節形成不全と胃捻転、拡張型心筋症などの病気に気を付ける必要があります。
胃捻転とは、文字通り胃がねじれる急性の病気です。大型犬の中でも胸の深い犬種に起こりやすいと言われており、ドーベルマンもこの中に該当します。起こる原因としては、早食いや誤飲、食後すぐの激しい運動、空気を大量に飲み込んだ場合などが挙げられます。
胃がねじれたことによるショックで、24時間以内に亡くなることもあるため、症状が見られたらすぐに動物病院を受診しましょう。
股関節形成不全とは、大型犬や超大型犬に起こりやすい疾患です。 この疾患は、遺伝的素因が多いとされていますが、成長期の偏った栄養や運動なども原因になると言われています。生後4~12ヶ月頃の成長期に分かることが多いと言われており、症状としては腰を振るように歩いたり、横座りをする、重症になると歩行困難になる子もおり、手術が必要になることもあります。
心筋症とは、心臓の筋肉に異常が起こり、心臓の働きが低下する心臓病です。拡張型心筋症は筋肉が薄くなることによるものです。遺伝性疾患と言われており、歳をとることで発症のリスクが高まり、3~10歳の中年齢で多く見られます。
症状としては、元気や食欲がなくなる、運動を嫌がるなどが挙げられ、重症化すると呼吸困難や不整脈が見られることがあります。予防法はないですが、早期発見・治療が大切なため上記のような症状がみられた場合は、早めに病院に相談しましょう。
逞しい筋肉質な体をもつドーベルマンは、毎日かなりの運動量を必要とする犬種です。
朝晩の1日2回、1回あたり1時間以上の散歩を毎日行いましょう。ただ歩くだけの散歩では運動量が満たされているとは言えないため、一緒にジョギングをしたり、広い公園などでのボール遊びやダッシュなどたっぷりと走らせて運動量を確保して挙げましょう。
落ち着きのある性格をしていますが、運動量が不足してしまうとストレスが溜まり破壊行為などの問題行動を起こしてしまうこともあるため、存分に走らせて発散させてあげましょう。
ドーベルマンは、小型犬と比べると短命の傾向にありますが、飼育環境や健康管理に気をつけることによって寿命は変化する場合があります。バランスの取れた食事と毎日の運動量をカバーすることで、体型管理と愛犬のストレス発散に役立ちます。ドーベルマンは、外見に反して寂しがり屋で飼い主と一緒にいることを好むため、たっぷりとスキンシップの時間をとり愛情かけながら、楽しい時間を過ごしてくださいね。
関 ゆりな/ドッグライター
ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。