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犬種図鑑

2020.03.03

ベルジアンシェパードドッグマリノアってどんな犬種?英語表記・性格などの基本特徴まとめ|犬種図鑑

最高の護衛犬として警察犬などとしても活躍するベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア(通称マリノア)。最近ではマリノアの能力は世界中の人に認められ、警察犬としてだけではなく、介助犬やドッグスポーツ界でもよく見かける存在になってきました。ジャーマンシェパードにも似た風貌をしていますが、一体どのような違いがあるのでしょうか?ここではベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの歴史を紐解き、性格・特徴・他の犬種との違いなどをご紹介していきます。

Author :ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

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ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの歴史

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、英語表記でBelgian Shepherd Dog Malinoisと書きます。名前にShepherdとある通り、ジャーマンシェパードに見た目が似ている犬種としても知られていますが、実はジャーマンシェパードとマリノアのルーツは全く異なります。

牧羊犬から軍用犬まで

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、ベルギーの北西にある「マリノア」という地方で発展・活躍をしてきた牧羊犬で、何世紀にもわたって羊を誘導したり番犬としての役割を担っていました。何十年もの間、働く力に重点をおいた交配が続けられ、ベルギーの羊飼いの多くは、どんな仕事でも簡単にこなすマリノアを好んで育てていきました。

このように長年培われたマリノアの能力は、牧羊作業以外にも防衛や服従訓練などと多岐にわたり、徐々に世界中の人に同犬種の素晴らしさが認められることになりました。最近ではその能力の高さから警察犬や軍用犬としても活躍しており、個体数としても大変少ないものの、日本でも毎年登録がされている犬種となります。

1つの犬種が4種類に分類される

何世紀にもわたって牧羊犬として活躍をしてきたベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア。実は元々、グローネンダール、タービュレン、ラケノアという3つの犬種と同じ犬種だとみなされていました。1800年代の終わり頃、牧羊の機械化が進み、牧羊犬としての仕事が減ったことから絶滅が危惧される犬種となった4犬種“ベルジアン・シェパード・ドッグたち”を救うために、20世紀初期にかけて研究が行われることになりました。そこで実は“ベルジアン・シェパード・ドッグ”は地域によって4つのタイプに分類されていることが分かり、1891年から1897年にかけて別々の犬種として認定されることになりました。

牧羊犬から軍用犬まで

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアという犬種名の“マリノア”は、ベルギーの第2の都市であるアントウェルペン州にある町“メヘレン”に由来します。フランス語でメヘレンはMalinesと表記するため、そこからとってマリノア(Malinois)という名前が付けられました。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの外見的特徴・見た目・大きさ

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

続いて、ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの外見的特徴を見ていきましょう。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの体型・体質・体重

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは引き締まった筋肉質な体をしており、バランスのとれた体格をしています。ベルギーの変わりやすい気候に対応できる逞しい身体で、屋外での生活にも慣れています。また、マズル・脚はすらっと細長く、両耳は立っており、相手に緊張感を感じさせる印象を与えます。

容貌はジャーマンシェパードによく似ており、よく間違えられますが、マリノアはジャーマンシェパードよりも少し小柄で、四角い骨格をしているのが特徴です。

理想的な体高・体重は、下記の通りとされています。
●体高
・オス61cm~66cm
・メス56cm~61cm

●体重
・オス29kg~34kg
・メス25kg~30kg

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの毛色・被毛タイプ・抜け毛

マリノアは褐色(フォーン)がベースの色になっており、顔には黒色のマーキングがあったり、胸に白いマーキングがあるマリノアもいます。よく見ると毛の先が黒くなっているため、少しグラデーションがかっている印象があります。 また、短毛(ショートコート)のため、絡まったりもつれたりしにくい被毛タイプをしていますが、全天候型に耐えうるダブルコートで、まっすぐで硬く美しい短毛が密に生えています。

マリノアは唯一の短毛種

4犬種“ベルジアン・シェパード・ドッグたち”のそれぞれの違いは、主に被毛のタイプと毛色です。「グローネンダール」は被毛がブラックの単色のみ、「タービュレン」はブラック以外の長毛種、「ラケノア」は褐色(フォーン)の被毛に僅かにマズルと尻尾にブラックが見られます。「マリノア」は唯一の短毛種で、褐色(フォーン)でブラックマスクが特徴的な見た目となっています。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの性格

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

牧羊犬として活躍をしてきたベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアはどのような性格をしているのでしょうか?

作業意欲に満ちている

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、常に作業をする意欲に満ち溢れた性格をしています。そのため、どんな作業にもスピーディーに取り組みます。また、非常に知能が高いため、新しい訓練も素早く理解し、正確に成し遂げる力を持っています。

警戒心・独立心が強い

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは、防衛本能や警戒心が強く、知らない人をすぐに信頼しません。また、マリノアは自信に溢れ、臆病な面は一切ないと言っても過言ではありません。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの寿命・かかりやすい病気

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの平均寿命は12~14歳位とされています。 大型犬の中では平均寿命も長く、とてもエネルギッシュで丈夫な犬種と言われています。

特筆すべき、かかりやすい病気はありませんが、大型犬特有の股関節形成不全には注意したいところです。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの上手な育て方

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアは魅力が盛り沢山な犬種です。しかし、それと同時に高い知能と運動神経は、飼育を困難にすることもあります。ここでは、マリノアを幸せにするための上手な育て方を解説していきます。

マリノアの社会化訓練に力を入れよう

マリノアが安心して暮らせる環境を整えるのも大切ですが、マリノアがどのような環境でもうまく順応できるように訓練をすることが大切です。そこで、役に立つのが社会化訓練です。マリノアをたくさんの人や動物に会わせ、新しい場所へ連れて行くようにしましょう。社会化訓練をきちんとすることで、不必要な恐怖心を育むことを防ぐことができます。

マリノアの能力を引きのばす作業

マリノアは作業をするために作り出された犬種です。そのため、ペットのみとしての飼育は、マリノアにとって物足りません。マリノアを飼育する場合は必ず訓練し、楽しんで行える作業や仕事を与えることが非常に大切です。マリノアの才能を引き伸ばす作業をさせることで、マリノアのストレスを発散し、問題行動を防ぐことにもつながります。

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアと過ごす幸せな生活

ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア

ここでは、ベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノアの犬種の成り立ち・特徴などをご紹介してきました。なんでも簡単に成し遂げるマリノアの姿に憧れてこの犬種の人気は高まりつつあります。しかし、それと同時に、マリノアはエネルギーがたくさんあり、万人向けではありません。この犬種を迎える前によく考え、自分がマリノアを幸せにできるかを見極めるようにしてくださいね。

◎ライタープロフィール
ルエス杏鈴 犬訓練士

ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。
愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。
写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。

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