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犬種図鑑

2020.03.02

アーフェンピンシャーってどんな犬種?歴史・特徴・性格・育て方まとめ|犬種図鑑

顔まわりの毛がフサフサしており、サルに似た個性的な顔立ちが特徴的なアーフェンピンシャー。別名「モンキードッグ」とも呼ばれ、原産国であるドイツでは知名度がありますが、日本では2019年時点での犬種別犬籍登録頭数がなんと5頭という大変レアな犬種です。しかし、アーフェンピンシャーはよき家庭犬としての素質を兼ね備え、たくさんの魅力がある犬です。そんなアーフェンピンシャーの誕生の歴史から、特徴・性格・育て方の注意点などをご紹介します。

Author :新井 絵美子/動物ライター

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アーフェンピンシャーの歴史

アーフェンピンシャー

アーフェンピンシャーは、その犬種の成り立ちや誕生した時期等が定かではありませんが、15世紀頃に絶滅したオーストリア原産のオーストリアン・ワイアーヘアード・ピンシャーをもとに、ネズミ・キツネなどの小型害獣を狩猟するテリア系統の犬種をいくつか掛け合わせて誕生したと言われています。

ドイツの版画家の作品に登場?

ドイツの版画家であるアルブレヒト・デューラーさんの作品の中に、アーフェンピンシャーの祖先と思われるよく似た犬が描かれています。1500年頃に活躍をしていた版画家さんであることから、モデルとなったアーフェンピンシャーも数百年の古い歴史を持つ犬種であることが推測されています。

愛嬌たっぷりの容姿で次第に人気に

もともと馬小屋などのネズミを駆除することが期待されていた犬種ですが、その愛嬌たっぷりの容姿から、次第に家庭犬としても人気が出て拡がっていきました。

このとき、さらに家庭犬としての要素を強化しようと、顔つきや毛質がよく似た犬種であるパグブリュッセルグリフォンなどが交配されたと考えられている説がある一方で、アーフェンピンシャーがミニチュアシュナウザーブリュッセルグリフォンなどの基礎犬になっているという説も存在しているため、結局のところ、その歴史は謎に包まれています。

アーフェンピンシャーの別名|世界各国でいろいろ

アーフェンピンシャーという犬種名の由来は、原産国であるドイツとその独特な容姿に由来しています。ドイツ語で「テリア」という意味がある“Pinscher (ピンシャー)”に、「サル」という意味がある“Affen (アーフェン”を足して、猿顔のテリアとなります。

ちなみに、英語圏では「Monkey Terrier(モンキーテリア)」「Monkey dogs(モンキードッグ)」「Black Devil(ブラックデビル)」という異名を持っていたり、フランス語圏では「口髭をつけた小悪魔」という愛称も持っています。サルに似た顔つき以外にも、真っ黒の毛色という風貌がたくさんの呼び名が付いている所以でしょうね。

アーフェンピンシャーの特徴

アーフェンピンシャー

アーフェンピンシャーの外見的な特徴や被毛の性質、毛色の種類をご紹介します。

アーフェンピンシャーの外見の特徴

アーフェンピンシャーは標準体高25~30cm、標準体重4~6kg程度の小型犬に属します。

アーフェンピンシャーの大きな特徴といえば、やっぱり愛嬌のあるユニークな顔立ち。やや離れている大きな黒い目にぺしゃんと潰れたマズルで、口髭を生やしており、その顔立ちはサルに似ていると言われています。このサル顔の個性的な見た目が、アーフェンピンシャーの最大のチャームポイントです。

骨格は丈夫で体が引き締まっており、全体的にバランスの取れた体型をしています。

アーフェンピンシャーの被毛(性質・毛色)

アーフェンピンシャーの被毛は、テリア種に多いゴワゴワとした硬い毛質のワイヤーコートです。

毛色はブラックがスタンダードですが、グレー、レッド(赤みがかったブラウン)、グリズル(ブラック系にグレー系やレッド系が混ざった毛色)なども存在します。

アーフェンピンシャーの性格

アーフェンピンシャー

アーフェンピンシャーは、家族のムードメーカー的な存在になってくれそうな元気いっぱいの犬で、初めて犬を飼う人でも飼いやすいと言われています。どのような性格なのか理解しておきましょう。

陽気で遊び好き

とても陽気で遊び好きなアーフェンピンシャーは散歩はもちろん、室内で飼い主と一緒におもちゃで遊ぶのも大好きです。そのため、犬と穏やかに暮らしたいという人よりは、犬と元気いっぱいたくさん遊んで過ごしたいという人に向いている犬と言えます。

飼い主に忠実で献身的な性格

飼い主に忠実で献身的な性格なので、愛情深く接してくれます。飼い主のそばにいることを好み甘えん坊なところもあることから、スキンシップを積極的にとってあげると喜びます。

アーフェンピンシャーの基本的な育て方

アーフェンピンシャー

犬も飼い主もストレスなく暮らしていけるよう、アーフェンピンシャーの育て方の注意点を押さえておきましょう。

散歩

アーフェンピンシャーは好奇心旺盛なので、散歩コースをいくつか作り変化を持たせて散歩するとよいでしょう。公園に立ち寄れるコースや階段や坂道があるコースなど、数日おきに違うコースを歩き、いろいろな風景や匂いに触れることで好奇心を満たしてあげられます。

活発でタフではありますが、多くの運動量は必要ない犬種なので、10~15分程度の散歩を1日2回すれば十分です。マズルが潰れている犬種は呼吸がしづらく、激しい運動をすると負担になるので、ゆっくり歩いてあげるようにしましょう。

しつけ

活発で明るい性格が長所ですが、少しおてんばな部分があるため、子犬のうちから信頼関係を築き指示に従えるようにしておきましょう。子犬のうちにしつけをしておかないと、成犬になったときに手に負えなくなることがあるからです。指示に従えるようにするには、以下の2点がポイントです。

・飼い主が主導権を握り一貫した態度でしつけを行う
・指示に従えたらその場で褒めてあげる

やって欲しくないことをしたとき、飼い主が叱ったり大目に見たりなど、その時々で態度を変えると犬は混乱してしまいます。一貫した態度で接していると、飼い主の声のトーンや表情、「ダメ」「お利口」などの言葉の響きなどで、叱られているのか褒めてもらえているのか理解するようになっていきます。

また、指示に従えたときにその場で褒めることも重要です。褒めてあげると「飼い主の言うことを聞けば、いいことがある」と認識し、指示に従うようになっていきます。

外見も性格も魅力的なアーフェンピンシャー

アーフェンピンシャー

アーフェンピンシャーは、愛嬌のあるユニークな顔立ちだけでなく、明朗活発で飼い主に愛情深い性格も魅力です。ただし、おてんばな部分が少しあるので、コマンドに従えるよう子犬のうちからしつけをしておきましょう。日本では大変珍しい犬種であることから、アーフェンピンシャーを迎えるのは簡単ではありませんが、熱心な愛好家さん・ブリーダーさんもいらっしゃいますので、興味のある方はさらに調べてみてくださいね。

◎ライタープロフィール
新井 絵美子 動物ライター

新井 絵美子/動物ライター

2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。
過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。

  • 更新日:

    2020.03.02

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