
ゴールデン・レトリーバー最大の魅力は、何といっても優しさと穏やかさです。それは、目によく表れています。犬が苦手な人でも虜になってしまうほどで、誰もが癒される優しさと穏やかさを持ちます。人もこのぐらい優しくて穏やかならば、世界も平和になるという飼い主もいるほどです。この特徴は子どもがいる家庭にも向いています。「目は口ほどに物を言う」まさにゴールデンレトリバーは目で訴えてきます。
いつもそばにいてくれる最高の友だち
こんな笑顔を見せてくれる犬が他にいますか?
明日のいたずら計画中?
犬は表情豊かな動物です。ゴールデン・レトリーバーはそのなかでも、喜怒哀楽の感情がわかりやすく表情に反映する犬種と言えるでしょう。うれしいとき、楽しいとき、ワクワクしているとき、不満なとき、寂しいとき、退屈なとき。人の子どもと同じぐらい豊かな感受性に裏打ちされた表情を見せてくれます。反対に、飼い主との関係性や育て方によっては、豊かな表情が乏しくなることもあるので注意しましょう。ぜひ飼うならば、この犬種の特徴を伸ばすように育てて、この犬種らしいたまらない表情のオンパレードを楽しみましょう。
何が楽しいの?って聞きたくなるこの笑顔!
絶対キャッホーって言ってる。
どうしたの?と声をかけたくなりませんか?
ゴールデンレトリーバーの大きな特徴として、人が好きという点が挙げられます。総じて人懐っこい行動をとります。さまざまな使役犬になっていることでも明らかなように、人間との親和性において、極めて高い能力を持っています。
その親和性の高さは飼い主からのこんな声にも表れています。“ウチの犬は犬より人の方が好きなので、犬ではなく人に寄っていく”“ウチの犬は、自分を人だと思っているとしか思えない”。これらの声はどんな犬種の飼い主にも見られますが、ゴールデン・レトリーバーの場合は大型犬なので、実際に物理的にも人と同様の扱いが必要なことも多く、飼い主も人と同じような扱いになり、結果として家族の一員と化します。
人と犬なのに、恋人同士にしか見えない。
だってパパがいつもこうやって寝てるから。
犬の尻尾には、たくさんの役割がありますが、ゴールデンレトリバーの場合は、まるで尻尾で人と会話をしてるかのよう。ある時は優雅に、ある時はバサバサと振り回し、ある時はゆっくり尻尾を振って自分の気持ちを伝えてきます。そのふさふさの尻尾は、時には床掃除をしてくれるほうきになり、暑い日にはうちわ代わりにもなる優れもの。実は、ゴールデンレトリバーの飼い主は、常に彼らの尻尾の動きを注視しているのです。
尻尾のブラッシングは毎日お願いね!
早くふさふさの尻尾になりたいな。
温和で明るく、素直で人好きというゴールデンレトリーバーは、その性格と、大型犬のなかでは比較的飼いやすいため、長い間、高い人気を保っています。一度ゴールデンレトリーバーを飼った人は、多くの人が“他の犬種は飼うつもりはない”、“飼うならやっぱりゴールデン”と言います。このことはどの犬種にも当てはまることですが、この犬種においては、より顕著と言えるでしょう。それほどゴールデンレトリーバーは、人を虜にし、心に深く刻み込まれる精神性とかわいさを持った犬種なのです。
西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士
ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。