はじめに、マルプーが生まれるまでの期間や、一度の出産で生まれる子犬の頭数からご紹介します。
犬の妊娠期間は63日ぐらいです。交配から30~35日頃に超音波検査で、妊娠しているかどうかを検査します。そして出産予定日の1週間前に赤ちゃんの数や大きさ、赤ちゃんが元気かどうか、分娩の難易度などを確認します。
一度の出産で生まれるマルプーの子犬は、平均2~3頭ぐらいです。最初の子犬が生まれたら、30分~1時間間隔で次の子犬が出てきます。
なお、生まれた兄弟犬は、成長に伴い体の大きさに差が出ることも少なくありません。そのため、小柄に育つコもいれば、両親犬よりも大きくなるコもいたりします。
ここでは、マルプーの子犬から成犬になるまでの成長過程について解説していきます。
マルプーは公式な犬種として認定されていないため、標準体重・体高の基準がありません。そのため個体差が大きく、月齢における体重は個体によって異なります。
子犬の成長期の中でも、生後5ヶ月頃までは体重の増加が著しく、生後6ヶ月頃からは体重の増加は緩やかになります。一般的に小型犬は、成長が止まる8~10月齢頃までに、出生時の体重の約20倍の体重にまで成長します。
マルプーの中には子犬の頃の毛色や毛質が、成長するにつれ変化する個体もいます。この被毛の変化は子犬の段階で予測ができず、成犬になってみないと分かりません。
ここでは、マルプーの育てる上で、飼い主さんが知っておきたい上手な育て方のコツをご紹介します。
子犬のごはんの量は、総合栄養食のフードのパッケージに記載されている、体重や月齢に応じた給与目安量を参考にして与えましょう。ただしあくまでも目安量なので、もし愛犬が残してしまったとしても、無理に与える必要はありません。
なお、ごはんの量が適切かどうかは、便の状態で判断できるのでこまめにチェックするようにしましょう。ごはんの量が多すぎる場合は軟便になり、消化不良を起こすと下痢になります。このような便の状態だったときは、ごはんの量を少し減らして調整しましょう。どのくらい減らせばよいのか心配であれば、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
散歩やシャンプー、しつけはいつから始めればよいのか理解しておきましょう。
リードを付けての本格的な散歩は、ワクチン接種プログラムが終わって2週間程度してから始めていきます。というのも、子犬は免疫力が弱く、病気にかかりやすいからです。
ただし、最後のワクチン接種が終わるまで待つことになると、社会化期に家族以外の人や犬、車やバイクの音などのさまざまなことに触れさせることができなくなってしまいます。そのため、抱っこをさせて散歩をさせてもよいか、獣医師に相談するようにしましょう。
社会化期にいろいろなことに慣れさせないと、成犬になったとき問題行動を起こしやすくなるので、抱っこやキャリーバックに入れるなどして散歩を始めるのが望ましいです。
シャンプーは、1回目のワクチン接種から1~2週間経ってから始めていくといいでしょう。ただし、体力が備わっていない子犬にとっては、シャンプーをするだけでも疲れてしまうので、体調が安定しているときに行うようにしましょう。
しつけは、犬を迎え入れた日から始めていく必要があります。特に生後3週齢?12週齢の社会化期は、情報の吸収が早いので、教えたことをどんどん覚えていきます。
人間の場合も大人よりも幼児の方が、物事をすんなりと覚えていきますが、犬もまさに同じです。そのため、もし社会化期を過ぎてから子犬を迎え入れたとしても、若齢であればあるほど覚えが早いので、家族として迎えたらしつけはすぐに始めていきましょう。
マルプーの気を付けたい病気は膝蓋骨脱臼です。膝蓋骨脱臼とは、膝にあるお皿のような骨(膝蓋骨)が正常な位置から脱臼してしまう病気です。先天性による場合もありますが、段差が激しいところから飛び降りたりなど、足の関節に負担がかかる行為により後天的に起こる場合もあります。
階段や段差が激しい場所を習慣的に歩かせないようにして、予防しましょう。
子犬と成犬とはで、睡眠時間が違ってきます。成犬の睡眠時間は12~15時間ですが、子犬の場合はもっと長く18?19時間で、1日の大半を寝て過ごします。
子犬は好奇心旺盛でちょこちょことよく動き回り、体力が回復するまでに時間がかかるため、長い睡眠時間が必要なのです。寝ているときは、ゆっくりと休ませてあげましょう。
マルプーは、成犬になったときのサイズを予測するのが難しいうえ、成長に伴い毛色や毛質が変化する個体もいます。家族として迎え入れる際は、そのことを踏まえて育てていきましょう。個性豊かなマルプーとよい関係を築いて、素敵な時間を過ごしていってくださいね!