犬が目を細める理由は様々ですが、どんな状況下で行ったのかをセットで見ることで犬の気持ちを理解する助けになります。
飼い主に叱られているときやトレーニング中に愛犬が目を細めた場合、ストレスを感じている状態かもしれません。
目を細めることに加えて、目を合わせず視線をそらしたり、頻繁にまばたきするのもストレスを感じており、落ち着かせようとしている状態です。トレーニング中にそんな素振りが見えた場合は、無理せず休憩をいれるといいでしょう。
叱られたときに反射的に目を細めてしまうことがありますが、無理に目を合わせるのはさらにストレスを強めてしまう可能性があるのでやめましょう。
緊張状態にある場合も、目を細めることがあります。初めて会った犬同士で、相手に敵意がなく争いを避けるために、目を細めて落ち着かせようとします。また、相手を落ち着かせたいときも同様に目を細めます。
愛犬を撫でてあげているときや、ブラッシングしているときなども目を細めることがあります。この場合は、気持ちよくてリラックスしている状態です。
うっとりとした表情をしているため気持ちが分かりやすいでしょう。
目を細めるという行動だけでも様々な理由があることがわかりました。他にも犬が目を合わせるという仕草にも色んな感情が表れています。
飼い主をよくじっと見つめることありませんか?これは愛情表現の一つです。
大好きな飼い主をずっと見ていることで幸せを感じるのです。また、過去に飼い主を見つめた後におやつがもらえた経験がある場合、おやつがもらえるかもしれないと考えていることもあります。
一方、見つめている相手が知らない相手なら、威嚇や攻撃の前兆かもしれません。初対面で犬同士が視線を合わせるのは、敵対心を表していることになるからです。表情も飼い主や知っている相手を見つめている場合とは全く違うため、すぐに分かります。
愛犬が常に目をしょぼしょぼとさせて細めている場合は、怪我をしていたり病気の可能性も考えられます。
眼球に傷がついていたり、目の一番外側の膜である角膜に起こる角膜炎などによっても目を細めることがあります。
砂などのゴミが入ったり、逆さまつげや自分でこすって傷つけてしまうなど眼球に傷がつく理由は様々です。多頭飼いの場合は、じゃれ合いをしているうちに傷つけてしまうこともあります。
また、鼻の短い短頭種のフレンチブルドッグやパグなどは、目と鼻の高低差がほとんどないため、地面に鼻を近づけることでも眼球を傷つけることがあります。
目に何かしらの異常がある場合は、目を細めるとともに涙の量が増えたり、目やにの量が増えることがあります。目に傷がついている場合自然には治らず、目の病気は進行が早いため気づいたらすぐに病院へ連れていきましょう。
すぐに病院で診てもらうことができない場合は、自分で擦って悪化させないように、エリザベスカラーを装着させたり、ガーゼで覆うなどの応急処置を行いましょう。
犬の目を細める・見つめてくるという仕草だけでも、ストレスや緊張、愛情など様々な気持ちを表しています。どんな状況でどんな表情をしているかよく観察することで、愛犬の気持ちを読み取り正しく答えることができ、愛犬との絆を深められるでしょう。
関 ゆりな/ドッグライター
ビションフリーゼのココメロ(1歳)とのんびり暮らすフリーランスライター。ココメロの健康のため栄養満点の手作り食を作るべく、栄養学について勉強中。
長年犬を飼ってきた経験を元に、愛犬との生活がより充実できるような、愛犬家の皆様のためになる情報発信を目指します。