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犬の生態 / 気持ち

2020.02.02

犬の骨格の基本|犬の骨は何本?犬種毎の差・人間との違いから分かること

暑くても寒くても、散歩に誘うと大喜びしてくれる愛犬。一緒に歩いたり遊んだり、愛犬と過ごす毎日は本当に幸せですよね。でも、時折、愛犬の歩き方や座り方が気になることはありませんか?他の犬とどこか違っていたり、なんとなくガニ股だったり・・・。そこで、今回は、犬の骨格について人間との違いや犬種毎の差、そして子犬期から成犬になるまでの骨格の成長スピードを紐解いていきます。犬の骨格の標準・基準を、他の人間や犬種の違いから見ていきましょう。

#Healthcare

Author :docdog編集部

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犬の骨格を紐解く、そもそも「骨格」とは?

犬 骨格

「骨格」とは、関節で結合した複数の「骨」および「軟骨」によって形成される構造のことを言います。建築現場で足場を作る骨組みを想像すると分かりやすいかもしれませんが、まさに身体を形作る土台・骨組みのことを意味します。

愛犬の健康を日頃から観察し、管理をする上で、犬の骨格の基本を知っておくことはとても重要です。直接、目で見ることはできない犬の骨格ですが、愛犬の健康管理のために、犬の骨格の基本を簡単に理解しておきましょう。

骨の数は人間より犬の方が多い

私たち人間の身体には、成人の身体で約206個の骨があります。では、犬の骨格はどれくらいの数の骨から出来ているでしょうか?人間と比べて身体も小さいので、骨も少ないかな?と考える方も多いと思いますが、犬の骨格を形成する骨の数は、犬種によっても若干異なりますが、平均すると約320前後の骨があると言われています。

毛の上からではなかなか想像することが出来ませんが、人間の約1.5倍もの骨があるんですね。とは言え、身体は小さいため、人間と比べると1つ1つの骨は全体的に細かったり小さかったりしていて、骨折や脱臼を起こしやすい構造になっています。

一緒に知っておきたい「関節」とは?

関節とは、骨と骨をつなぐ、強い帯状の線維組織の束のことを言います。骨と骨をつなぐほか、衝撃を吸収したり、関節部位が滑らかに動くような役割を果たしています。それぞれの関節に可動範囲があり、動く角度や方向が決まっています。

犬の骨格や骨の成長は何歳まで?

犬 骨格

人間に比べて犬の成長はあっという間。人間の骨格は約15~18年ほどの期間をかけて、緩やかに形成されていきますが、犬の場合は成犬のサイズまで成長する期間は、超小型犬・小型犬で8~10ヶ月、中型犬で10~12ヶ月、大型犬で15~18ヶ月、超大型犬で18~24ヶ月となっており、とてもスピーディに成長していきます。それでは、骨格の成長・身体の大きさや体重の変化を、生後からの期間別・犬のサイズ別に見ていきましょう

期間別に犬の骨格をチェック

それでは、まず期間を区切って犬の骨格の成長を見ていきましょう。子犬の時期の骨の成長は独特です。人と同じく動物も大人になるまで骨は上下左右に大きくなっていきます。特に長幹骨と言われる腕の骨や太腿の骨の成長に必要なのは、上下にある成長板です。この成長板は、骨の成長に関わる大事な場所なので、もし傷ついたりするとその後の骨の成長に大きく影響することがありますので、注意する必要があります。

●生後1ヶ月まで

生後2週間で子犬の体重は出生時の約2倍まで、生後4週間で約4倍まで成長します。そして、生後1か月までの間に徐々に歯が生えてきますが、歯の強度や噛む力はまだあまり強くありません。

●生後2ヶ月まで

この時期は、小型犬でも大型犬でも子犬は急速に骨格が成長します。生後2ヶ月までの期間を経て、出生時の約10~15倍まで体重が増加し、主に骨の組織が発達します。

●生後2ヶ月以降

生後2ヶ月以降は、主に筋肉組織が発達することによって、さらに成犬になるまでに約2~5倍体重が増加します。 生後4~5ヵ月頃からは、脂肪組織が発達し始めるため、肥満にならないように、犬のサイズ毎の成長スピードに合わせて、子犬に適した栄養バランスの食事を与えることが必要です。

例えば、生後5ヵ月頃までの子犬の場合は、カルシウムを過剰に与えると必要以上にカルシウムが吸収されてしまうため、骨の成長に悪影響を与えないよう、ライフステージ毎に合ったフードを与える必要があります。

サイズ別に犬の骨格をチェック

続いて、犬のサイズ別に骨格の成長を見ていきましょう。小型犬と大型犬の成長スピードの違いに注目です。

●超小型犬~小型犬

チワワやトイプードルなどの超小型犬・小型犬は、生後8~10ヶ月で成犬の大きさにまで成長をし、誕生時の約20倍にまで体重が増え続けます。と言っても超小型犬・小型犬の場合は、成犬になった状態での体重が約1~10kgとなっていますので、両手で十分に抱えられそうですね。

出生~生後5ヶ月頃まではフードを水でふやかす必要がありますが、その後は噛む力を鍛えることも意識していく必要があります。

●中型犬

ビーグルやボーダーコリーなどの中型犬は、生後10~12ヶ月で成犬の大きさ・体重へと成長をします。誕生時の約50倍にまで体重が増えるので、その変化は小型犬に比べると驚くほど、早く感じるかもしれません。

●大型犬

大型犬の場合は、生後5ヶ月頃までに、成犬に必要な骨格構造を発達させ、体重は成犬時の半分程度まで成長をしていきます。その後、小型犬に比べると緩やかな成長スピードで臓器などが成長し、生後15~18ヶ月で成犬の身体へと成長していきます。ただ、身体の大きさはもちろん、体重は出生時の約70倍にまで増えていくため、その成長による変化は、とても大きく感じるかもしれませんね。

●超大型犬

マスティフなどの超大型犬に分類される犬種の場合は、成犬になると、出生時から約100倍にまで体重が増えます。その成長期間は約18~24ヶ月となっており、犬の中では最もゆっくりと着実に成長していくタイプと言えます。成長期が完了した超大型犬は、とても迫力のある見た目で、ダイナミックな脚力などを披露してくれます。

犬の骨格を人間との違いから紐解く

犬 骨格

骨格における犬と人間との大きな違いは、犬は4本足・人間は2本足で立っている点となります。 基本姿勢が異なるため、重力がかかりやすい部分が異なり、様々な違いが生まれます。

犬は「鎖骨」がない

鎖骨のあるなしは、人間と犬の大きな違いと言えます。人間は肩関節を形成している肩甲骨(けんこうこつ)と、胸の胸骨が「鎖骨」という骨でつなげられ、関節しているため、腕・肩をぐるぐると回すことができます。 一方で、犬は、四肢が身体を支えたり前後に動かすだけの役割しか持たないため、「鎖骨」がなく、肩甲骨もどこにも関節していません。犬の肩甲骨と、上腕骨(じょうわんこつ)という腕の骨は、強靭な筋肉によって繋がっていることによって機能しているため、日頃からとても負担がかかりやすくなっています。

犬は踵(かかと)を使わない

二本足で歩く人間が踵をつけて歩くのに対し、犬は“つま先立ち”のような状態で歩いています。肉球は足の裏というより、人間で言うと指の腹という位置づけなんですね。地面に踵をつけている方が安定して歩くことが出来ますが、踵をつけていない方が早く長く走ることができるため、犬は踵を地面につけないで歩く、と考えられています。

犬は食べもの「噛まない」

愛犬がほとんど飲み込んでいるのでは、という猛スピードでご飯を食べていることはありませんか?これは、単にお腹が空いているから、という理由もあるのですが、一方で人間との骨格の違いも影響しています。犬は、顎の関節を左右に動かすことが出来ないため、口の中にある食べものを人間のように細かくすり潰すことが出来ません。

犬は背骨(胸椎・腰椎)が1個ずつ多い

「椎骨(ついこつ)」とは、背中を作っている背骨全般のことで、頭の方から首の骨・頸椎(けいつい)、胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)、仙椎(せんつい)、尾椎(びつい)と分かれています。人間の場合は、横から見ると背骨がS字のようなカーブを描いています。縦に繋がっている背骨に全て振動が伝わってしまうと脳への影響が大きすぎるので、カーブで衝撃を逃しているんですね。

余談ではありますが、犬の胸椎(首とお尻の間の背骨)の中でも、犬が立っているときに出っ張っている部分を“キ甲部”と呼びますが、ここを犬の体高として計測します。地面から頭のてっぺんを体高と勘違いしている方も多いのですが、地面から背骨までの高さが犬の「体高」となりますので、覚えておきましょう。

人間の背中の骨・胸椎の数が12個に対して、犬は13個。また、腰の骨・腰椎(ようつい)は、人間が5個に対して、犬が7個となっています。逆にお尻部分の仙椎は、人間5個に対し、犬は3個と少なくなっています。このような背骨から構成される背中のラインは、犬種によってさまざまな違いがありますが、一般的に“高いキ甲部に水平な背部の胸椎”“わずかにアーチ状になった腰椎”が理想的と言われています。

キリンの首の骨・頸椎は、犬と人間と同じ数

首の長いキリンの首の骨。さぞかし骨の数も多いのでは?と思ってしまいますが、実はキリンも犬も人間も、みんな首の骨・頸椎は同じ7個です。個数は同じですが、首の骨が大きいことで、長いキリンの首が形成されています。

犬の骨格は犬種によって違う?

犬 骨格

犬は人間と比べ、犬種によっても骨格の違いが多少あります。そして、その犬種によっての違いがあるからこそ、かかりやすい病気・怪我も異なってきます。愛犬の特徴を追っていきましょう。

ミニチュアダックスフント、ウェルシュコーギーなど胴長短足の骨格

胴長短足の犬種でも、胸椎や腰椎の骨の数は他の犬種と変わりません。しかしこれらの犬では、2~3歳までに背骨の間にあるクッション、椎間板が変性を起こしてしまい、弾力があった核が硬くなることで、椎間板ヘルニアなどの病気を引き起こしやすくなっています。

チワワ、ポメラニアン、パピヨンなどの超小型犬種の骨格

超小型犬の場合、骨が細く軽い・支える筋肉量が少ない四肢は、特に衝撃に弱く、ちょっとした落下でも折れてしまうことがあります。また頚椎の異常がみられることがあり、首周りの刺激に敏感だったり嫌がることがあります。

イタリアングレーハウンド、ウィペットなどの視覚ハウンド犬種の骨格

これらの犬は数千年前の遺跡からレリーフや骨が見つかることもあるそうです。長い時間をかけて追求した骨格は、長い手足、流線型の体、強いバネを支える背骨、そして強い心肺機能を支える胸郭がおさめられた肋骨を完成しています。

ドーベルマン、グレートデーンなどの大型犬の骨格

大型犬になるほど、成長期の栄養状態によりその骨格形成に影響が出てきます。また、成長するにつれて関節や靭帯の異常もみえてくることがあります。遺伝的な問題を抱えた犬をむやみに増やさないようにするため、遺伝的病気を確認するための検査が支持されています。

愛犬の動きから骨格の世界を覗いてみよう

犬 骨格

犬によっては、特徴的な座り方や歩き方をすることがあります。もしかしたらそれは骨格の違いによるものかもしれません。もし何か不安に思うことがあれば、こんなことで行っていいのかな?と遠慮せず、ワクチンやフィラリアなどの予防の時にはもちろん、骨格のことだけでも動物病院に行ってみてくださいね。愛犬との幸せな生活が末永く続きますように、本日は骨格の世界から犬をご紹介しました。

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