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犬の生態 / 気持ち

2020.02.24

犬の色覚の話|赤や緑が見えないって本当?暗闇での視力とも密接に関係

生活を共にする犬が、自分とは違う風に世界が見えていると考えると不思議ですよね。犬は白黒しか見えないと言われていますが、それは本当なのでしょうか?また、犬は暗闇でも視力が働くのはなぜでしょうか?犬と人間の色覚や視覚は異なり、犬が見える世界を想像するのは困難です。ここでは、犬の目の構造を解説しながら、犬がどのように世界を見ているのかを解説していきます。

Author :ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

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犬の色覚|暗闇で狩りをしていたことが関係している?

犬 色覚

犬は暗闇の中でも、おもちゃやおやつを見つけることができます。犬が暗闇の中で欲しいものを見つけられるのは、嗅覚だけではなく視力のおかげでもあります。

犬の視力が暗闇でも働くのは、犬の色覚にも深く関係しています。ここでは、犬の目の構造を解説しながら、犬の光の感じ方と色覚への影響について解説していきます。

犬の目の構造と光の感じ方

犬は人と違って、網膜の下にタペタムという名の層があります。タペタムは反射鏡のようなもので、光を網膜に跳ね返す働きをします。タペタムは網膜で吸収できなかった光を再び網膜へ返すので、暗闇でもよく見ることができるのです。

また、暗闇で犬がよく見えるのは錐体と扞体にも深く関わっています。錐体は明るい場所で色を認識するための細胞で、扞体は暗いところの光に反応する細胞です。扞体は暗闇の中で光を認識することができますが、色の認識をすることはできません。

犬は錐体は人間よりも少ないので、色を認識するのは苦手ですが、扞体は犬の方が遥かに多いのです。そのため、暗闇でも犬は光を効果的に認識することができるのです。

犬の目が暗闇で光るのはどうして?

犬の目が暗闇の中で光のを見たことがある人はたくさんいるのではないでしょうか?犬の目が暗闇で光るのはタペタムが光を反射しているからなのです。

犬の暗闇での視力が発達したのはなぜ?

犬の視力は人間よりは劣っていますが、暗闇での視力は犬の方が優れています。これは、犬の捕食者としてのルーツが深く関与しています。犬は野生では夜行性で主に夜に狩り行っていました。そのため、暗闇での視力が非常に重要だったのです。その反面、暗闇で狩りをする際には、色の識別は必要なかったために、色覚があまり発達しなかったと言われています。

犬の色覚と色の見え方は?

犬 色覚

犬には、色覚と深い関わりがある錐状体が非常に少ないという特徴があります。錐状体の数は人間と比較するとわずか6分の1しかありません。犬は緑と青が同じように見え、また、赤が灰色のように見えると考えられています。しかし、犬が色をどのように見えているかをハッキリと証明できる研究はなく、現在でも犬が見える色に関しての研究が進められています。

犬と人間の色覚・視力を比較してみよう

犬 色覚

犬の視力は人間よりも劣ってると記述しましたが、犬の視力はどのような面でどれくらい劣っているのでしょうか?ここでは、犬と人間の色覚や視力を比較していきます。

犬の視力は人間でいうとどれくらい?

犬の視力は人間の視力でいうと0.2~0.3くらいです。そのため、人間がハッキリと見えるものでも、犬にはボケて見えるようなイメージです。犬がハッキリ見えるのは目の前から1メートルくらいまでで、遠くのものはあまり見えないのです。しかしその分、嗅覚や聴覚が発達しているため、視力に頼らずに生活することができます。

犬が見る世界の色

一部の色が認識できない人がいますが、犬は赤緑色盲の人と同じように世界が見えていると考えられています。緑の草原は枯れた草の色に見え、明るい赤色は茶色に近い色に見えます。

犬の世界の見え方を想像しよう

犬 色覚

ここでは、犬の色覚と視力について詳しく解説していきました。犬は人とは全く異なる世界が見えていますが、犬の目の構造を理解することで、犬が世界をどのように見えているかを想像することができるのではないでしょうか?犬が見えている世界を想像することで、犬をさらに深いできるに間違いありません。

◎ライタープロフィール
ルエス杏鈴 犬訓練士

ルエス杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。
愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。
写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。

  • 更新日:

    2020.02.24

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