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しつけ

2020.02.03

サルーキの性格は?上手なしつけ方法・遊び方・環境づくりまで

イスラム教の聖典コーランにも登場するサルーキは、世界最古の犬種とされるサイトハウンドです。見た目のエレガントな容姿からは想像もできないスピードで動くものを追いかける本能に優れていることでも知られています。そんなサルーキと暮らしていくためには、サルーキならではの特徴や性格を理解しておく必要があります。今回は、サルーキの得意なこと、苦手なことやしつけ方、向いているスポーツ、暮らしていくための環境づくりについて解説していきます。

#サルーキ

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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特徴から紐解くサルーキの性格

サルーキ 性格

アラブでは神アッラーからの贈り物と言われ、古代エジプト王朝のロイヤルドッグとして大切にされてきたサルーキ。羽のようなしっぽ、細く長い足、整った顔立ちと見た目の美しく優雅な外観はまるでスーパーモデル。そして、細いながら筋肉質の脚から繰り出される疾走するスピードは、全犬種の中でもトップクラスという運動能力。多くの人を虜にするサルーキですが、狩猟犬種の中でもピカイチと言われる独立心の強さ、身体能力の高さは、通常の暮らし方では満足できません。サルーキに選ばれた飼い主のみが一緒に暮らすことができる特別な犬種であると言われるように、サルーキの全てを理解してから迎える必要があるのです。

サイトハウンドの代表サルーキの活躍の歴史

視覚で獲物を発見し、目にも留まらぬ速さでターゲットを追いつめそして狩ることを仕事とするサイトハウンドの中でも強さ、速さ、持久力に加え美しさまでもを兼ね備えたサルーキ。荒涼とした砂漠地帯や深い山岳地方などの過酷な条件下で、最速のカモシカ・ガゼルや野ウサギを追うことを目的として、遊牧民と寝食を共にしてきました。犬を不浄なものとするイスラム教徒に唯一、一緒に寝ることを認められた特別な犬として古代エジプトの王宮でも大切に飼育されてきたのです。

世界最速の犬種としてギネスにも登録

砂漠地帯に生息するガゼルは、世界一速い動物ランキングで17位に位置付けられ、時速65km前後で走るといわれている俊足の動物です。そのガゼルを追うサルーキは、実は1996年ギネスブックに時速68.8km(42.8mph)と記録を残しているほどのアスリート。実際には時速70km以上出るのではないかとも言われているのです。そんなサルーキは、遊牧民はもとより王族からも大切にされ、門外不出のロイヤルドッグとして大切に育てられてた歴史があります。

サルーキの得意なこと

走るために生まれてきたと言っても過言ではないサルーキ。古代のエジプトでは、速く走るための品種改良が行われてきたとも言われています。サイトハウンドの中で、俊足の犬として知られているグレイハウンドは、短距離を得意とする犬種です。一方、サルーキは長距離を走ることが得意で、走り出しから徐々にスピードを上げてトップスピードに達するため、日本の狭いドッグランでは思う存分走れないとか。サルーキのストレスをためないためには、広大な場所で思いっきりは知らせることが大切なのです。

サルーキにふかふかベッドは欠かせない

サルーキは、オンオフの切り替えがはっきりしている犬種です。ひとたび大地に足をおろせば、誰にも負けずに走ることに精力を傾けますが、家の中ではふかふかのベッドやクッションの上で静かに過ごすことも大好きです。王宮で大切に育てられてきた名残から、清潔で快適な空間を好み、飼い主やその家族には優しく、物静かに過ごすこともサルーキが得意としていることなのです。

サルーキの苦手なこと

繊細な神経の持ち主のサルーキは、大きな音や賑やかな環境、子供と遊ぶことが苦手です。見知らぬ人に会うことも得意ではないため、静かな環境で暮らすことがおすすめです。また、他のサイトハウンドと同じように、急に触られたり、抱きしめられたりされることも苦手なため、サルーキに接するときには注意が必要です。

サルーキの性格から紐解く上手なしつけ方法とは?

サルーキ 性格

独立心が強くプライドの高いサルーキは、レトリバーなどの狩猟犬のように飼い主を喜ばせようとする犬種ではありません。そのため、しつけは子犬期からしっかりと行い、信頼関係を構築することが大切です。

パピートレーニングが大切

頑固で気まぐれな一面がある上、警戒心の強いサルーキは、なるべく早い時期から多くの人に会わせたりさまざまな場所に連れて行き、社会化のトレーニングを始める必要があります。ワクチン接種が終わるまでは自宅でトレーニング行い、ワクチン接種後には犬の幼稚園などパピートレーニングを行なっているスクールに通うのも一つの方法です。

信頼関係を作るしつけを

狩猟本能が強いサルーキの楽しみは、俊足で獲物を追うこと。他の犬種のように飼い主との信頼関係を作る上で有効なボールやフリスビーなどのもってこいの遊びはあまり好きではありません。「分かっているけれどやらない」というサルーキ独特の性格から、他の犬種と比べてしつけが難しいと感じる可能性も。飼い主がしっかりとルールやマナーを教え、信頼関係に加え服従心を構築できるようにする必要があります。

サルーキの性格から紐解く上手な遊び方

サルーキ 性格

サルーキは、走ることが生きがいです。そのため、リードをつけてのお散歩だけでは満足しない上、ストレスがたまってしまいます。自宅に庭がある場合は、サルーキが飛び越えないように高い柵を設け、自由に走れるようにしてあげることも大切です。また、週に数回はサルーキが自由に走り回ることができるところへ連れて行き、思いっきり走らせてあげることでストレスを発散できます。サルーキにとっての遊びは走ることと考えてあげましょう。

サルーキと楽しむスポーツ

動くものを追いかけることが大好きなサルーキ。散歩中に小動物が横切るだけで、追いかけようとするのも狩猟本能に優れたサルーキの特徴です。そこで、おすすめしたいのがルアーコーシングと呼ばれているサイトハウンドにぴったりのドッグスポーツ。海外では、歴史のあるドッグスポーツですが、近年日本でも普及活動が行われ、愛好者も増えてきています。

ルアーコシングとは?

ルアーコーシングは、ルアーと呼ばれる疑似餌を追いかけて走るスポーツです。コーシングとは、小動物をサイトハウンドが追いかけるゲームを指します。ルアー・コーシングは小動物を疑似餌に置き換えて行うもの。海外で行われている大会では、約1kmのコースでタイムを競います。アメリカでは、タイムの他に速度、機敏性、判断力、耐久力などが評価の対象となります。日本でも、年に1度日本一決定戦であるジャパンカップが開催されています。

サルーキの特徴から紐解く快適な環境づくり

サルーキ 性格

前述のように、オンオフの切り替えスイッチがはっきりとしているサルーキ。古代から室内で眠ることを許され、屋外では獲物を追うことを仕事としていた気質は現代にも受け継がれています。常に特別扱いを受けてきたサルーキは、狭い室内でケージやクレートに閉じ込めて飼育するような犬種ではありません。自由を愛する性質から、部屋を好きなように行き来できる環境づくりはもちろん、持てる運動能力を思う存分発揮できる場所を探して、元気いっぱい走ることができる環境を整えてあげることも大切です。

思いっきり走らせてあげることが何よりも大事

サイトハウンドであるサルーキは、走ることが仕事として生きがいにしてきた犬種です。日本では、サルーキが思いっきり走れるための最適な環境を見つけることが難しいかもしれませんが、サルーキと暮らしていくためにはその狩猟本能を発揮できる場所を探してあげることも飼い主の務め。注意したいのは、小型犬や他の犬種と同じスペースを共有するドッグランでは、小動物を狩る本能が高いため、トラブルを起こしてしまう可能性もあること。できれば、サルーキの集まるグループに参加して、サルーキ同士で遊べる環境づくりをすることがおすすめです。

エレガントながら狩猟本能の高いサルーキ

サルーキ 性格

独立心の強いサルーキは、レトリバーのように飼い主が大好き!一緒に何かをしたい!という犬種ではありません。また、柴犬のように1対1での強い絆を求める犬種でもありません。サルーキと暮らすには、適度な距離感を保つことが大切だと言われています。エレガントな風貌、クールな表情、そして並外れた脚力を持つサルーキ。ベタベタした関係は好きではないけれど、放って置かれると分離不安にもなってしまうちょっとツンデレなサルーキは、一度飼うとサルーキ以外とは暮らせないほどの魅力があると言います。サルーキを迎えたいと考えているのなら、ぜひそんなサルーキの全てを理解してあげてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

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