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健康管理 / 病気

2020.03.12

サモエドの寿命は?かかりやすい病気や適正体重・健康管理の方法とは

サミーの愛称で親しまれる真っ白なもふもふのサモエド。ニッコリと笑ったような笑顔に見えることからサモエドスマイルとも呼ばれ、世界的に人気のある犬種です。シベリアで生まれ育ち、寒さに強い使役犬として見た目の優雅さからは想像がつかないパワーを秘めていることが特徴です。今回は、そんなサモエドのかかりやすい病気や1日でも長生きしてもらうための健康管理方法について解説していきます。

#Healthcare / #サモエド

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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サモエドの平均寿命は?

サモエド 寿命

最も寒い地域シベリアで暮らしていたサモエドは、マイナス60度の寒さにも耐えられる厚い被毛と皮下脂肪、そして質素な食生活にも耐えられる頑丈な身体が特徴です。サモエド族と呼ばれる遊牧民のコンパニオンドッグとして、狩猟犬、そり犬などの使役を担っていたサモエドは、北極スピッツ、シベリアスピッツとも呼ばれているスピッツの仲間。

古代犬種でもあるスピッツ種は比較的長生きで、サモエドも平均寿命は12~14歳と言われています。ただし、基本的には健康で丈夫なサモエドですが、飼育環境が寿命に大きな影響を与えるため、適切な環境を整えてあげることが大切です。

暑さにはとても弱い

比較的健康で長生きなサモエドですが、飼育環境には注意が必要です。サモエドは、もともと極寒のシベリアで暖房もない環境で暮らしていた犬種。そのため、とても厚いダブルコートの被毛とある程度の皮下脂肪が寒さから身体を守る構造となっています。もふもふに見えるのは、毛量が多いことの表れなのです。

最近では、サモエドの室内飼育が当たり前となり、冬でも暖かい室内で過ごすことが多くなっています。暑さに弱いサモエドのためには、高温多湿の夏だけではなく、年間を通して室内環境を整えることが大切です。適切な室温管理をすることで、より健康に毎日を過ごすことができるのです。

サモエドのかかりやすい病気・怪我

サモエド 寿命

丈夫で長生きする傾向のあるサモエドですが、いくつかの遺伝疾患を発症する可能性があります。遺伝疾患は、親犬の検査をすることで避けられる病気です。サモエドを迎える時には、遺伝疾患に気をくばるブリーダーを選ぶことがおすすめです。

進行性網膜萎縮症

網膜が徐々に萎縮し、最終的に失明してしまう病気です。若い頃に発症することが多い病気で、現在のところ明確な治療法がないため、失明を免れることができない病気として知られています。

股関節形成不全

股関節形成不全は、股関節の異形成が原因で発症します。歩き方がおかしい、散歩を嫌がるなどの症状が見られたら、股関節形成不全を疑いレントゲン検査をすることがおすすめです。この病気も、若い頃から発症することが多く、最近では「股関節全置換」や「大腿骨頭切除」などの手術によって改善されることが報告されています。

サモエド遺伝性糸球体症(遺伝性腎臓疾患)

腎臓内にある血液中の老廃物をろ過する糸球体に炎症が起こり、ろ過機能が低下する病気です。免疫系統の異常から発症すると言われていますが、詳しくは解明されていません。

甲状腺機能低下症

甲状腺の構造や機能の異常によって、甲状腺ホルモンの分泌が低下し、元気がなくなる、運動を嫌がる、肥満、しっぽの毛の脱毛、膿皮症、毛艶が悪くなるなどさまざまな症状を発症します。遺伝から発症することが多いと言われていますが、詳しくは解明されていません。

緑内障

緑内障は、眼球内にある液体(眼房水)の流出が低下することで眼圧が上がってしまうことで発症する病気です。サモエドなど北極圏原産の犬は、眼房水がながれ出る場所の狭窄や発育不全が遺伝的に起こりやすいと考えられています。

糖尿病

サモエドは、遺伝的要因から糖尿病の好発犬種で、7~8歳に発症することが多いとされています。犬の糖尿病では、血糖値が高い状態が続くことから、多飲多尿、脱水、白内障、ご飯を食べているのに体重が減るなどの症状が現れます。治療法としてインスリン投与治療が行われます。

サモエドの上手な健康管理の方法

サモエド 寿命

笑顔が魅力のサモエドは、古来より極寒の地で人と共に暮らし、人間のために仕事をすることを喜びとする犬種です。優しい性格で従順、しつけの入りやすい犬種として人気がありますが、健康で長生きのためには、飼育環境や食生活に注意すべき点があります。

サモエドの適正体重

狩猟犬として、またそり犬として多くの仕事をこなしてきたアクティブなサモエドの適正体重は、オスの場合約20~29.5kg、メスでは約15.8~22.6kgがスタンダードとされています。また、オスの体高は約48~53cm、メスでは体高約48.6~53cmで中型犬に分類されます。

サモエドに適した運動量と散歩時間

作業犬であるサモエドは、パワフルで機敏、疲れ知らずであることが特徴なため、たっぷりの運動や散歩時間を必要としています。特に、飼い主とともに何かをすることが好きなため、ただ単にドッグランなどで走らせるのではなく、ボールやフリスビー、アジリティなど飼い主と一緒に楽しめるドッグスポーツを生活に取り入れてあげましょう。

また、運動不足はサモエドにとって大きなストレスとなり、肥満の原因となります。運動不足によるストレスがたまってくると、吠えるなどの問題行動を起こすこともあるため注意が必要です。毎日の散歩では、朝晩1時間程度、なるべく涼しい時間帯を選び、自然を感じられる場所に行くことがおすすめです。特に、夏の暑さはサモエドは大の苦手。夏場の散歩は、熱中症に十分気をつけて、気温の低い時間帯を選ぶことがサモエドの健康のために大切です。

サモエドのごはんの量

サモエドは、遊牧民と寝食を共に暮らしてきた犬種です。栄養価の高い食事であれば少量でも十分健康体を維持できますが、高カロリーの食事や運動不足によって肥満となる傾向があります。またサモエドは元来丈夫な犬種ですが、飼育環境によって健康を維持できなくなる可能性が高いことでも知られています。できれば、ドッグフードよりも手作り食や生食を与え、本来のサモエドが食べていたものに近い食生活を提供することで、より健康な体を維持できます。

飼育環境がサモエドの健康に大きく影響する

サモエド 寿命

見た目の愛らしさからは想像がつかないほどパワーと体力があるサモエド。トレードマークのもふもふは、どんな寒さにも耐えられるるたっぷりの被毛で覆われている証拠です。その毛量の多さは、遊牧民の暮らすテントで暖房替わりとなっていたとも言われているほど。そんなサモエドは、暑さにはとても弱い犬種。丈夫で長生きな犬種ではありますが、梅雨時の湿度や夏の暑さは、サモエドの健康状態に大きなリスクとなります。また、長時間のお留守番も苦手です。もしサモエドを迎えたいと考えているのでしたら、サモエドに適切な飼育環境を提供できるかをしっかりと考えてみてくださいね。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2020.02.14

  • 更新日:

    2020.03.12

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