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犬種図鑑

2020.02.26

犬と過ごす幸せな時間

アイリッシュ・テリアってどんな犬種?特徴・性格などの基本まとめ|犬種図鑑

ジャックラッセルテリアやフォックステリアなど「テリア」と名がつく犬種は非常に多いですよね。ところでこの「テリア」とはどんなことを意味するのかご存知でしょうか?実は「テリア」は小動物を狩猟することに特化した犬という意味で、その昔はキツネやアナグマなどを狩っていたそうです。今回ご紹介するアイリッシュ・テリアも、そんなテリア犬の一種なのですが、その中でも「最もテリアらしいテリア」だと言われています。今回はそんなアイリッシュ・テリアの特徴や性格などを細かくご紹介していきます。

Author :明石 則実/動物ライター

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最初に知っておきたいアイリッシュ・テリアのこと

アイリッシュ・テリア

まずはアイリッシュ・テリアという犬種が歩んできた歴史を振り返ってみましょう。テリア犬の中でも特に古くから存在し、文明の発達と共に彼らも役割が変わってきました。

牧畜の番犬として生まれたアイリッシュ・テリア

その名が示す通り、原産地はアイルランド南部とされていて、何世紀も前から牧畜の際の番犬として活躍していました。イギリスやアイルランドに多いキツネやアナグマなどの比較的小さな害獣は家畜たちの大きな脅威だったため、アイリッシュ・テリアはそんな害獣を寄せ付けないガードドッグだったのです。

また、家の番や家族の護衛、主人に付き従ってお供をしたりと、その活躍の場は非常に広く、イギリス中で愛される犬種となりました。

第一次世界大戦の塹壕戦でも

1875年にグラスゴーで開かれたドッグショーで、初めて公認犬として扱われたアイリッシュ・テリア。この頃から愛玩犬としての役割も持つようになり、人気犬種として認知されていきました。

そしてヨーロッパを戦火に巻き込んだ第一次世界大戦では、無線での連絡ができない戦場での伝令役としても活躍をしてくれた、という歴史があります。砲火や銃声が鳴り響く中を、勇敢に飛び出して戦場を疾駆していく姿に勇気を与えられた兵士も多かったことでしょう。

日本には戦前から入ってきていたようで、当時の新聞にもペット広告が掲載されていたみたいです。

アイリッシュ・テリアの特徴

アイリッシュ・テリア

次にアイリッシュ・テリアの特徴を見ていきましょう。見た目はワイアー・フォックステリアなどによく似ていますが、やはり近似種で血統は非常に近いです。一説にはジャックラッセルテリアなども血統を辿れば、アイリッシュ・テリアに行き着くとも言われています。

大きくたくましい体躯

最大の身体的特徴としては、やはり大きな体躯とたくましい体つきでしょう。テリア犬の中でも最大の大きさで、成犬は10キロを超えるほどです。近似種のフォックステリアなどが3~4キロ程度ですから、2倍以上の体重があるわけですね。

体つきもたくましく、全身が筋肉という感じで、日頃から豊富な運動量が必要だということがよくわかります。被毛が密集しているように見えるので重そうですが、見た目よりは軽いらしいですね。また尾は全体の1/4程度を断尾し、ピンと真っすぐさせることが好ましいとされています。

アイリッシュ・テリアの毛色や毛質

毛色は単色でなければならず、レッドやレッドイエローが好ましいとされています。時々、胸に「ポケット」と言われる小さな班が現れる個体もいます。

毛質は針金状の短毛で、ブラッシングも2~3日に一度で済むので楽かも知れません。ただし毛質を保つために、プラッキングという毛をむしる作業をすることもあります。

アイリッシュ・テリアの性格

アイリッシュ・テリア

次にアイリッシュ・テリアの性格を解説していきましょう。番犬や獣猟犬は気が荒い犬種が多いとされていますが、実際はどうなのでしょうか?

勇敢な気質に富み、物怖じしない性格

性格は非常に勇敢で、敵と見ればまったく物怖じせずに飛び掛かる傾向が見られます。「無鉄砲」や「向こう見ず」という異名を持つ犬ですから、散歩などの際には的確なハンドリングが必要となります。

その反面、しつけや訓練がしやすいとも言われており、その賢い気質はまるでスポンジのように飼い主さんの指示を理解し、吸収することでしょう。ただしオス同士を一緒に飼うとケンカが絶えないので注意が必要です。

ドッグランやアジリティ向き

飼い主から要求された仕事を的確にこなせる犬種ですから、アジリティなども大好きです。 障害物があっても物怖じしませんし、飼い主さんの指示の通りに動くため、まさに最適な種目だと言ってもいいでしょう。

もちろんドッグランで思い切り遊ばせても良いですね。ただし闘争心の強い犬種ですから、きちんとトレーニングを済ませてからにしましょう。

アイリッシュ・テリアはテリア界のテリア

アイリッシュ・テリア

元来は番犬として人間に貢献していたアイリッシュ・テリアですが、特に近代に入ってから愛玩犬として愛好されるようになった犬種です。日本ではまだ数頭しか登録されていませんが、本来のテリアらしい性格を持ち、飼い主に対して忠実な態度は素晴らしいものがあります。今後、きっと愛好家も増えていくことでしょうね。

◎ライタープロフィール
明石則実 動物ライター

明石則実/動物ライター

フリーライターとして動物関連や歴史系記事の執筆を多数おこなう。柴犬と暮らす傍ら、趣味の旅行や城めぐりで愛犬と駆け回る週末。
愛犬家の皆さんにとって、お悩みを解決したり、有益な情報を発信することを心掛けています。

  • 更新日:

    2020.02.26

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