ひかえめ長男は、オレ様次男が苦手。
ここでの名前の通り性格が真逆のふたり。
1階のリビングで家族みんなが集まっているときに、ひかえめ長男とオレ様次男がガウガウすることがある。
本気で勝負したら、勝てないと思っているひかえめ長男は、とにかく逃げる!
しかし、これはただ逃げているだけではない。ここがひかえめ長男のずるいところ。
この前も、このガウガウが突然始まった。
ひかえめ長男は一目散に階段を駆け上がり、2階からワンワン!
オレ様次男は追いかけて、階段の下から2階に向かってワンワン!しかし、それ以上階段をのぼろうとしないオレ様次男。
オレ様次男は、階段をのぼると自分で降りてくることができないのだ。
それをわかっているひかえめ長男はおびき寄せ作戦を開始。
「ほれほれ~ここまで来てみろ~」と急に強気で挑発する。
それにイラついたオレ様次男は、1歩、また1歩と階段をのぼっていく。
階段の幅が広い3段目くらいなら、のぼっても降りることができるため、3段目までのぼりワンワンするオレ様次男。
それもわかっているひかえめ長男は「ほら、あと1段あがってみろよ~」とさらに挑発。
オレ様次男は「ここでのぼったらオレ様の負けだぞ...耐えるんだ、オレ!」と自分に言い聞かせ少し黙りはじめる。
こうしてなかなかオレ様次男がのぼってこないと、今度は1段、また1段と階段を降りてオレ様次男に近づいてくるひかえめ長男。
距離が近くなりひかえめ長男の挑発がさらにエスカレート、オレ様次男のイライラもピークに!!
(あまりに長いと近所迷惑なので、終わる見込みがない場合は強制終了させますが...)
この前は、ここで我慢の限界がきたオレ様次男「くそーーーーー!ただじゃおかないぞ!」と勢いよく階段を駆け上がる!
それを横目に涼しい顔でスタスタと入れ違いで降りてくるひかえめ長男。
ひかえめ長男は3兄弟の中で一番頭がいいのだ。いや、ずる賢い......。
我が家には、誰もが恐れる九州男児のパパがいる。
普段はとっても優しいが、怒ると誰よりもこわい。
3兄弟も、にんげんのこどもたちも、パパのいうことは絶対である。
そんなパパがリビングに降りてきて、ソファに座った瞬間、ひかえめ長男がダッシュで膝の上を奪いに行く。
”一番安全な場所”だからだ。
それをみたオレ様次男は「けっ」という顔でひかえめ長男をチラリ、ため息をついてから、ふて寝をする。笑
そういえば、オレ様次男が自分の部屋だと思い込んでいる(笑)にんげんの寝室でもこんなことがあった。
ひかえめ長男が寝室に入ってくると、気に入らない様子でひかえめ長男のまわりをしつこく嗅ぎまわったりして嫌がらせをすることもあるオレ様次男。
パパがいないときは「もうやめてよ!」と部屋を出ていくひかえめ長男だが、パパが居るときは違う。
こっそりと寝室の様子をうかがってから、パパの布団の中へ猛ダッシュ!笑
そのスピードと静かさといったら、入ってきたことに誰も気づかないほど。笑
オレ様次男がひかえめ長男を探して、パパのまわりをうろちょろすると「もういいって!」と言われるので手出しできないのだ。
ひかえめ長男は内心「はっはっは~ぼくはいま無敵なのさ」と思っているはずだ。
ずるい、ずるいなぁ。
わたしからすると、3兄弟の中で一番言葉が通じると思っているひかえめ長男。顔を見ただけで、何を考えているのかわかる(きっとわかってあげられているはず!笑)
わたしがこうしてパソコンに向かっている間や、家事をしているときに移動するたびについてきて、気づくといつもそばで寝ているひかえめ長男。
ぐっすり寝てるかな~とチラ見すると、薄目でこちらを見ているー!笑
ウルウルとした瞳で「はやくそれ終わらせてよ」の上目遣い。この顔が本当にずるい。ついつい手をとめてかまってしまう(だからだよ)
そうやってこちらを見ているうちに薄目のまま寝てしまうこともある。寝顔はブサイクだけど可愛すぎるじゃないか!
そんなひかえめ長男の、もうひとつずるいところ。
それは、お腹がすいたとき、お皿のお水がなくなったときに「カンカン!」と手でお皿を鳴らしてこちらを見つめてくるところ。
それの前に気付け!という話なんですが、これが可愛くてかわいくて。オレ様次男も、末っ子バブもやらないので、このお知らせしてくれる感じがとても可愛くてずるいのです。
お水の話をしていたら思い出したことがまたひとつ。
ひかえめ長男も、オレ様次男もパピー期からずっとお皿でお水を飲んでいたので、末っ子バブのケージにつけているような給水ボトルの飲み方を知らない。
しかしこの間驚いたことが......。
ひかえめ長男がいま大好きな末っ子バブと、楽しく遊んでいるときに「お風呂に入るからバブはケージに入っていてね~」と末っ子バブをケージに入れると、ひかえめ長男もバブのケージに一緒に入りたいというので、一緒に入れてあげることに。
すると、ひかえめ長男は楽しくはしゃいでのどが渇いたのか、おもむろに給水ボトルへ近づき、ぺろぺろと飲み始めたのだ!初めて見る光景に思わず「えーーーー!飲み方知ってたの?」と声を出して驚いた。
我が家に来る前に使っていて、からだが勝手に覚えていたのか。それとも、自然とできるものなのか。
はたまた、バブの見よう見まねでやってみたのか。
わからないが、なんだかすごく感動した。
3兄弟で一番長く生きてるだけに、知恵もついているひかえめ長男。
時には、腹黒ささえ感じるが、それもすべて愛おしいひかえめ長男。
そんなひかえめ長男と、兄弟たちの駆け引きもおもしろい。
これからもまた、可愛いずるさを出してくれるのが楽しみだ。
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