オレ様次男は、3兄弟の中でも特に体力がある。
家の中では、優雅に伏せてみんなの様子を眺めているだけで、あまり走り回ったりするタイプではない。(犬の兄弟の誰かが悪さをした場合には走って飛んでいき叱ることはある。笑)
しかし、、一歩外へ出ると嬉しそうな笑顔で猛ダッシュ。引っ張る力が強いこと強いこと。本当にあなたは小型犬ですか?と聞きたくなるほどの力にリードを持つ手が痛くなることも。
家の中でじっとしている分、体力が有り余っているので散歩の時には一気に発散するタイプである。
競馬の馬を見てるかの勢いで突っ走るオレ様次男だが、それはいつものコースでの話。行ったことのない道に入った瞬間に、ぴたりと足を止めて振り向く。
「ママ?ここ知らないんですけど」という顔でこちらを見てから、あたりをグルグル嗅ぎまわり前に進もうとしない。
そのあとも「すきなほうへ行ってごらん~」と声をかけて、どこへ行くか様子を見ていても、一向に動く気配はなし。
「あ、ママ今止まりたいんだね」と一緒になって横に座り始める。「いやいや、どちらかに進んでよ~まってるんですけど!」と言っても「今僕はおりこうさんにママを待っています」とドヤ顔で座り続ける。
それなら...とわたしが少し歩き始めると、一緒になって歩き始めるので「そのまま歩いていいよ~」と言うと「だから!知らない道は無理!」と最終的にはわたしの膝にぴょんぴょん飛び跳ねて”抱っこして”のアピールをしてくる。
いつもの道では、オレの縄張りだぜ。という顔でドヤドヤ歩いているくせに、知らない道に来たとたんに甘えるオレ様次男。かわいいけど、ちょっとダサいよ~。と思う。笑
オレ様次男は外に出て10分くらいはいつも興奮しているのですれ違う人や犬たちにワンコラ言いがちである。
これをやめさせるために、数歩歩いては止まり、また反対方向へ数歩歩いては止まり。で、こちらのペースに合わせる練習をしたり。
犬が遠くに見えた時から一度止まって興奮を落ち着かせて、そのあとおやつを食べさせて穏やかに通り過ぎるのを待つなど色々と試してきた。これで成功することもあるのだが、そうはいかないときもある。
人間にも、どうしても合わない人がいるように、オレ様次男にもどうしてもワンコラしたくなる相手がいる。
それは、気が強そうな男の子ワンコと、60代以上のマダム、そして外で何か作業をしている人。こればっかりはどうも苦手らしい。
気が強そうなワンコには、遠くから吠え始めるパターンもあれば、一応くんくんと鼻の匂いを嗅ぎ合って、お?いい感じかな?と思った瞬間に、思いきり吠え掛かったりするので怖い。
60代以上のマダムには、必死でワンコラすると「はいはい、わかったよ~、うんうん、そうなの~遊びたいのね~」と逆に話しかけられるため、余計にワンコラが止まらない。
外で庭の手入れをしている人や、郵便配達の人にもワンコラするが、相手にされないため、すぐにやめることが多い。
逆に、女の子ワンコがくると、引くくらいにしっぽフリフリでいい顔をする。「かわいこちゃーん?」と目がハートになっているのがわかるくらいに。
グイグイいくので、女の子ワンコからはもちろん「無理!」とわんばかりに避けられる。犬付き合いベタなオレ様次男である。
外では家でのオラオラ感は出しつつも、かわいこちゃんに目がないオレ様次男。
知らない道に来たとたんに甘え始めるオレ様次男。
ほかのワンコとも人間とも仲良くしてほしいし、何よりもオレ様次男がストレスのない楽しい散歩になってほしい。
そのためには、日々、まだまだ練習が必要だなあと感じる今日この頃。
おやつを片手に、今日もオレ様次男のオラオラ封印の練習は続く……。
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