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健康管理 / 病気

2020.01.04

犬が口呼吸するのはどんな時?呼吸器の異常や病気の理由を解説

犬は時折り「ハアハア」と息をするパンティングをしますが、落ち着いているときは鼻を使って息をしています。 そう、犬は人間と同じように口からでも鼻からでも息ができるのです。しかし、その使い分けはどのようにしているのでしょうか?今回は、どんなときに口呼吸をするのか?や、犬の口呼吸と鼻呼吸のタイミング、また呼吸器のかかりやすい病気について解説していきます。

Author :docdog編集部(監修:阿片 俊介/クロス動物医療センター主任動物看護師)

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犬は口呼吸と鼻呼吸はどうやって使い分けている?

犬 口呼吸

犬は口・鼻のどちらでも呼吸をしますが、実はそれは犬が意図的に使い分けているわけではありません。 体の状態によって無意識のうちに呼吸が切り替わっていると考えられています。

基本的に犬は鼻呼吸をしている

人間と同じで犬も普段は鼻呼吸をしています。口で呼吸するよりもゴミやホコリなどの異物が体内に入りにくく、呼吸と同時に臭いを嗅ぐこともできるからです。

しかし人間のように鼻毛はありません。鼻毛は小さな異物をキャッチするフィルターのようなものですが、仮に異物が入ってきたとしても、犬はくしゃみで体外へ排出するため、鼻毛が必要ないのです。また鼻から吸った空気は粘膜を通ることによって加湿され、犬の体温を保つことにも役立っています。

犬が口呼吸するのはどんな時?

それでは犬が鼻ではなく口で呼吸する場合はどのようなことが考えられるのでしょうか?そこにはいくつかの理由があります。

高くなった体温を下げるとき

まず高い気温(室温)や激しい運動をした時など、犬が体温を下げたい時に「ハアハア」と口呼吸します。これをパンティングと言いますが、犬は汗をかけない動物なので、大きな舌を出して唾液を蒸発気化させることで体温を下げています。夏の暑い日に水を撒く「打ち水」のように、身体から熱を逃がしているのですね。

またそれに応じて唾液の分泌量も多くなり、蒸発気化させる唾液が多ければ多いほど体温を下げやすくなります。ドッグランなどで走り回った後、よだれのように唾液が滴っているのもそのためと言えます。このときの唾液は意外にサラっとしていますよね。

犬が興奮したとき

家で犬が留守番していて、飼い主さんが帰ってきたら興奮して喜びますよね。犬は興奮すると心拍数が上がり血流が勢いよく循環します。血液が循環することによって体温は上がりますから、やはりパンティングによって熱を逃がさないとなりません。

激しい運動をした後とは違って、素早く体温を下げる必要がないだけに、この時の唾液は若干粘りがあるのが特徴です。

短頭種の犬は口呼吸の割合が高い

ブルドッグやパグ・ペキニーズなどの短頭種の犬は生まれつき鼻腔が狭く、鼻からの呼吸だけでは足りないことがあります。そのため口呼吸の割合を多くすることによって呼吸の不足分を補っています。あまりに鼻腔が狭すぎる場合には広げるための外科手術を行う必要もあります。

呼吸から分かる犬の病気や疾患とは?

犬 口呼吸

健康な犬は、小型~中型犬なら1分間に20~30回、大型犬なら10~15回の呼吸をすると言われています。 もし呼吸器に異常があれば、犬の呼吸の仕方にも変化が見られるはず。そこで疑われる病気や疾患について見ていきましょう。

いつまでもパンティングがおさまらない時は?

体温が下がればパンティングをやめるはずが、いつまでたってもおさまらない。そんな時はどのような疾患が疑われるのでしょうか。

心疾患

心臓の機能に異常があると、血流が乱れてちゃんと体中に酸素を送り込めなくなります。もしパンティングや呼吸が苦しくなる状態が続けば、心疾患の疑いがあります。

熱中症

人間と同様に、高温多湿の環境に置かれると犬も熱中症になることがあります。パンティングしても体温が下がらないため、そのまま放置しておくと危険な状況になりかねません。

犬が咳をする。そんなときに疑われる病気は?

普段と違って、口呼吸が速く、ときどき咳をしてしまう。そして元気もない。そんな時に疑われる病気や疾患をご紹介します。

気管支炎

空気が通る気道にあたる気管支に炎症が起こった場合、咳が出ることがよくあります。見た目では分からないため、早めに獣医師の診察を受けることが必要です。

肺炎

細菌やウィルスなどによって呼吸器の異常や疾患が進行し、肺にまで炎症が広まることを肺炎と言います。発熱や倦怠、呼吸困難などを伴うため、動物病院等での早めの受診が望ましいと言えます。

呼吸の異常を見つけたら早めの受診を

犬 口呼吸

異常なパンティングや、息苦しそうに見えるなど、犬の呼吸に関して違和感を覚えたら、やはり動物病院での診察がおすすめです。普段から犬の様子について注意深く見守ってあげるようにしましょう。

◎監修者プロフィール
阿片 俊介

阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師

茨城県出身。日本獣医生命科学大学を卒業し、認定動物看護師の資格を取得。千葉県の動物病院に勤務後、動物用医薬品販売代理店にて動物病院への営業を経験。犬とのより良い暮らしをサポートできるよう、飼い主の方の気持ちに寄り添いながら、安心して正しい情報をお伝えできるよう心がけています。

  • 更新日:

    2020.01.04

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