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健康管理 / 病気

2020.01.15

【獣医師監修】犬の胃捻転とはどんな病気?原因・治療方法を解説

犬の胃捻転と聞くとどのようなことを想像されますか?文字の通り胃が捻じれて痛そうな病気かなと想像される方が多いのではないでしょうか。今回は犬の胃捻転がどのような病気でなぜおこるのか、どうすれば予防できるのかといった胃捻転の基本情報について説明していきます。

Author :docdog編集部(監修:相澤 啓介/あさか台動物病院 獣医師)

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犬の胃捻転はどんな病気?

犬 胃捻転

犬の胃捻転とは、胃が大きく拡張した後に胃が捻じれてしまう病気です。捻じれる際に胃の周囲の大きな血管もまきこんで捻じれるため、様々な臓器に影響を与えてしまう死亡率の高い恐ろしい病気の1つです。

犬の胃捻転はどんな症状を示す?

一般的に胃捻転の症状は食後数時間以内に発症すると言われています。深夜~早朝におこることが比較的多く見られます。

主な症状

・お腹が大きく膨らむ
・腹痛
・よだれ
・嘔吐しようとするが胃捻転をおこしているため吐けない
・ぐったりする
・苦しそう

これらの症状は胃が捻じれることから起こる症状です。胃が捻転する際に大きな血管をまきこむと、身体の循環血液量が下がり低血圧となります。また、胃捻転により胃が壊死し、胃穿孔により腹膜炎を起こすこともあります。進行していくとショック症状など重篤な症状を示し放置しておくと命を落とす危険性があります。

犬の胃捻転はどうやって診断するの?

胃捻転が疑われる場合、動物病院では主に下記の検査を行ない、診断をしていきます。

・X線検査(レントゲン):胃が捻じれているかどうかが分かります。
・血液検査:脱水、感染症の有無、電解質のバランスなどを見ます。この結果を元に点滴が行われます。

犬の胃捻転の原因は?

犬 胃捻転

犬の胃捻転の原因は、実はまだはっきりとは解明されていませんが、以下のような行動が原因の1つと考えられています。

・一気に餌を食べる(他の同居犬と競い合って食べるなど)
・食べた直後に運動する
・一日一食しか食べない
・ストレス
・高いところにある餌を食べる

犬の胃捻転はどうやって治療する?

それでは、犬が胃捻転と診断されたときには、どのように治療をするのでしょうか?一般的に動物病院では、重症度に応じて以下の治療法を組み合わせて治療を行なっていきます。

抗生剤・輸液

輸液を行うことで、循環血液量を増やしショック状態にならないようにします。また輸液により電解質の異常を補正します。感染症予防のため抗生剤を使用します。

胃にチューブをいれる

拡張した胃を元の大きさに戻すため胃にチューブを入れガスを抜きます。口からチューブがいれれない場合は、皮膚の上から胃に針をさし胃に入っているガスを抜きます。

手術

外科手術で胃を元の位置に固定します。

胃捻転になりやすい犬種ってある?

一般的に胸の深い大型の犬では、胃捻転になりやすい傾向があると言われていますが、小型犬など犬種を問わず胃捻転になる可能性があることが分かっています。また、年齢は重ねている方が胃捻転になりやすい傾向が見られます。

胃捻転の好発犬種

胃捻転になりやすい傾向のある大型犬の中でも、下記の犬種は胃捻転になりやすい傾向があります。
・アイリッシュセッター
・ドーベルマンピンシャー
・スタンダードプードル
・グレートデーン

犬の胃捻転に予防法はある?

犬 胃捻転

罹患してしまうと命を落とす可能性のある犬の胃捻転。予防法をみていきましょう。

胃捻転の予防法

・エサを食べた直後は運動や散歩をさせない
・エサはできるだけ一日二回など分けて与えて一気に食べることがないようにする
・高い所にエサを置かない

もし愛犬が胃捻転になったら

犬 胃捻転

今回は胃捻転について解説しました。もし愛犬が上述のような症状を示し、胃捻転が疑われた時には「もう少し様子をみて悪くなったら動物病院に連れて行こう」というのではなく、すぐに動物病院に連れて行きましょう。胃捻転は一気に状態が悪化し死亡につながる病気です。怖い病気ではありますが、早期に発見され治療を受けることで助かる可能性が高くなります。また、まだ胃捻転のはっきりとした原因がわかっているわけではないので、上の予防法で全ての胃捻転が防げるわけではありません。しかしリスクを下げることはできます。上述の予防法はそんなに難しくはないと思いますので、胃捻転を予防するためにもぜひ取り組んでみてくださいね。

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