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健康管理 / 病気

2020.01.20

犬の甲状腺はどういう機能?甲状腺に関わる病気と共に知っておこう

みなさんは犬の甲状腺が、体の中でどのような働きをして、甲状腺が悪くなるとどのような病気になるのか知っていますか?今回は犬の甲状腺の働きやどのような病気になるのか、またどういった症状を示すのか、その治療法など甲状腺について解説していきます。

#Healthcare

Author :docdog編集部(監修:阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師)

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犬の甲状腺はどんな働きをする?

犬の甲状腺は喉の近くにある気管の両側にくっついて存在している臓器です。そしてこの甲状腺という臓器はチロキシン、トリヨードチロニンというホルモンを分泌します。これらのホルモンには身体の代謝を促進する働きがあります。

犬の甲状腺はどんな病気になる?

犬 甲状腺

次に、犬の甲状腺周りにはどのような病気があるのか見ていきましょう。甲状腺の病気には名前の通り甲状腺の機能が下がってしまう「甲状腺機能低下症」、低下症とは逆に機能が亢進してしまう「甲状腺機能亢進症」、「甲状腺癌」などがあります。

今回はその中でも比較的なりやすい「甲状腺機能低下症」と「甲状腺機能亢進症」について解説します。

犬の甲状腺機能低下症の原因は?どんな症状?

犬の甲状腺機能低下症はそのほとんどが甲状腺に原因があると言われており、その原因として最も多いのは自己免疫性甲状腺炎です。その他にも、原因が分からない特発性甲状腺萎縮や、甲状腺ホルモンの基となるヨウ素の摂取不足などによっても引き起こされます。

また、甲状腺自体の問題ではなく他の臓器、例えば甲状腺にホルモン分泌の指令を出す下垂体に問題がある影響で二次的に起こる場合もあります。

何らかの原因で甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、さまざまな症状が見られます。よく見られる症状が脱毛・倦怠感・肥満などです。脱毛は左右対照的におこったり、しっぽの毛が抜けてネズミの尻尾のようになってしまうことからラットテールと呼ばれるものが特徴的です。運動したがらなくなってきた、食べる量は変わっていないのに太ってきたといった症状で異変に気付く飼い主さんが多いようです。

犬の甲状腺機能低下症はどんな検査でわかるの?

犬の甲状腺機能低下症を調べる検査としてはホルモン検査です。ホルモン検査で血中の甲状腺ホルモンの量を測定します。甲状腺ホルモンの分泌量の低下が判明した後、甲状腺自体が原因となっているのか他の臓器が原因となっているのかを尿検査・超音波検査・血液検査などの結果を総合して判断します。

甲状腺機能低下症の治療法は?

甲状腺機能低下症と診断された場合、治療法は甲状腺ホルモンのお薬を飲むことです。他の病気によって二次的に甲状腺機能低下症となっている場合は根本的な病気の治療を行います。

犬の甲状腺機能亢進症の原因は?どんな症状?

甲状腺機能亢進症は悪性の甲状腺癌や甲状腺の両性の腫瘍によって甲状腺ホルモン分泌が増えた結果起こる病気です。犬では稀ですが、高齢の猫では多く起こる病気です。甲状腺機能亢進症の症状としては、食欲が増加するのにやせてくる・多飲多尿・嘔吐・下痢・落ち着きがない・頻脈などがあります。

甲状腺機能亢進症はどうやって検査するの?

甲状腺機能亢進症を確定させる検査としては、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などがあります。

甲状腺機能亢進症の治療法は?

甲状腺機能亢進症の治療法としては、抗甲状腺ホルモンのお薬による治療や甲状腺の摘出などです。

愛犬の甲状腺の病気に早く気付くために

犬 甲状腺

今回は甲状腺の病気について解説してきました。犬における甲状腺の病気で多いのが甲状腺機能低下症です。この病気は無気力になったり活動性が落ちるといった症状が主ですが、老齢性の変化に症状が似ているため病気に気付く飼い主さんも多くはありません。健康診断の血液検査の結果、甲状腺機能低下症にかかっていることが分かった、トリミングで脱毛を指摘され動物病院に行き血液検査をして分かったという場合もあります。

たとえこの病気にかかってもホルモン剤を飲むことで健康な犬と変わらない生活を送ることは可能です。早期発見・早期治療のためにも毎年の健康診断を受けることをおすすめします。

◎監修者プロフィール
阿片 俊介

阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師

茨城県出身。日本獣医生命科学大学を卒業し、認定動物看護師の資格を取得。 千葉県の動物病院に勤務後、動物用医薬品販売代理店にて動物病院への営業を経験。 犬とのより良い暮らしをサポートできるよう、飼い主の方の気持ちに寄り添いながら、安心して正しい情報をお伝えできるよう心がけています。

  • 更新日:

    2020.01.20

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