
秋田犬は1回の出産で4~6匹の赤ちゃんを産みます。
中には6匹以上妊娠することや、1匹しか妊娠しないこともあります。これは個体差もありますが、タイミングによる影響も大きいと言えます。
出産は年に1度、一生のうちに3~4回が一般的です。これ以上の出産になると、5歳にはシニア期に入る秋田犬に負担がかかりやすいため、あまりおすすめできません。
秋田犬の赤ちゃんは一般的な大型犬の赤ちゃんと同様に、400~500gほどで生まれてきます。グレープフルーツの重さがだいたい400gなので、同じくらいと考えると想像しやすいのではないでしょうか。
大きさは大人が両手のひらに乗せた時に少しはみ出すくらいです。
秋田犬は赤ちゃんの頃から毛量が豊富なので、見た目はぬいぐるみのようです。秋田犬特有の渋い顔つきとモフモフな手触りのギャップに、つい甘やかしてしまいそうになります。
秋田犬の赤ちゃんが持つ特徴を3つご紹介していきます。
生まれたての秋田犬の赤ちゃんは耳が手前に折れています。通常は生後3~4ヵ月もすればピンと立ち始めますが、中には成犬になっても耳が折れたままの秋田犬もいます。忠犬ハチ公も生涯片耳が折れたままでしたね。
秋田犬の赤ちゃんを飼い始めた人は少なからず耳の立ち方を気にしますが、個体差はあるものの時期が来れば立ち始めるのであまり気にしないで大丈夫です。
秋田犬の赤ちゃんは短くたくましい四肢を持っています。毛量の関係で実際より太く見えるところはありますが、赤ちゃんの頃から十分な骨量を備えた秋田犬は優秀とされています。
たくましい脚でドテドテ駆けまわる姿は、力強さを感じると共に可愛らしさ全開です。
秋田犬は、生まれてすぐに秋田犬の赤ちゃんだと分かるような顔つきをしています。その特徴は、秋田犬特有の三角形で少し釣り上がったつぶらな目にあります。
顔周りの被毛が豊富で丸顔に見えるため、顔のパーツが中心に寄って見えることも秋田犬の特徴です。
秋田犬の赤ちゃんと成犬は、どのような部分に違いがあるのでしょうか。
見た目についての違いと性格についての違いを、それぞれ1つずつご紹介します。
赤ちゃんの頃と成犬になってからで、被毛や鼻の色が変わるということは珍しくありませんが、秋田犬の赤ちゃんも毛色によっては変色が起こることがあります。
秋田犬で変色が見られるのは赤毛と白毛で、赤毛は成長するにつれて赤い部分が薄くなったり、お腹側の白い部分の割合が増えたりします。白毛は生まれたての時には黒かった鼻がピンク色に変化することがあります。これは色素の薄い犬に起こる特徴ですが、秋田犬の白毛に関しては欠損とはなりません。
秋田犬は警戒心が強い犬種とされていますが、赤ちゃんの頃は警戒心も弱く甘えん坊で陽気な性格をしています。
この赤ちゃんの時期にどれくらい他の犬や人と合わせて社交性を身につけたか、いけない事をしっかり教えられたかが後の成長に大きく関わってきます。赤ちゃんから秋田犬を飼いはじめる人は、可愛い姿に流されずにしっかりとしつけを行うことが大切です。
秋田犬は体格が大きく性格は警戒心が強いため、成犬から飼い始めるというのは誰でも出来ることではありません。秋田犬を飼う心構えが出来たら、まずは信頼出来る優良なブリーダーを探しましょう。秋田犬の出産は1年に1度ほどなので、赤ちゃんを見て決めるよりは母犬を選んだうえで出産を待つのがおすすめです。可愛らしい秋田犬の赤ちゃんを甘やかしてしまいそうになりますが、成犬になった時のことを考えて赤ちゃんのころからしっかりとしつけを行ってください。
大森 きこ/ドッグライター
家族で出来る範囲での保護活動をしています。今まで小型犬から大型犬まで様々なコたちと出会い、新しい家族を見つけるお手伝いをしてきました。どんなコでも迎えてあげられるようにと、現在はペット看護師の資格を取るための勉強中です。