
犬は大型犬の方が寿命が短く、小型犬の方が寿命が長い傾向があります。中型犬くらいの分類されるウィペットの平均寿命はどれくらいなのでしょうか?
ウィペットの平均的な寿命は12~15才と言われており、中型犬としては標準的です。少しでも愛犬に元気に長生きしてもらうために、飼い主さんにもできることがありますので、記事の後半でしっかりと確認していきましょう。
犬の健康を守るには、栄養バランスの取れた食事を与えることが大切です。ドッグフードを選ぶ際はパッケージに「総合栄養食」と記載されたものを選びましょう。手作りごはんの場合は、きちんとバランスよく栄養素が取れるように気を付けましょう。
もともと狩猟やドッグレースで活躍していたウィペットは、十分に運動できないとストレスがたまってしまいます。アンダーコートが生えていないウィペットのために、寒い季節には服を着せるなどの防寒対策をしてお散歩に出かけましょう。
続いて、ウィペットが気を付けたい病気・怪我をご紹介します。犬は犬種によってかかりやすい病気・怪我があります。ここではウィペット特有のかかりやすい病気・怪我を3つご紹介します。
口蓋裂とは、主に先天的な原因で上あごに亀裂があり、鼻腔と通じている状態を言います。口蓋が裂けて口腔内と鼻腔内が繋がっているため、子犬が哺乳してもミルクが鼻から出てきてしまい上手に飲めなかったり、誤嚥することで咳や呼吸困難、酷いと肺炎を引き起こすこともあります。根本的な治療は手術しかありません。
ウィペットは走りを得意とする犬種ですが、その分ケガのリスクが高いと言えます。全速力で走っていて急停止したり、カーブを走り重心が偏ると骨や関節に負担がかかることで靭帯を損傷したり、骨折するリスクもあります。走らせて遊ばせる時は、なるべく広く障害物の少ない場所を選んであげましょう。
「パターン脱毛症」という、身体の左右対称に脱毛する原因不明の脱毛症があります。毛根が小さくなり発毛した毛も細くなりますが、命に関わることはないので経過観察でも問題ありません。ウィペットでは、耳の全体もしくは一部に脱毛が見られる例が多いようです。
予防できる病気・怪我は、予め対策を講じておくことが大切です。伝染病を予防するために定期的にワクチン接種を受けさせたり、フィラリアやノミ・ダニの対策も重要です。
人の1年は犬の4年分に相当するとも言われています。飼い主さんの気付かないところで病気が進行している可能性もあるので、定期的に健康診断を受けましょう。
犬の健康を守るには、適正体重を維持することが大切です。ウィペットの標準の大きさは、体高44~51cm・体重9~13kg程度となっています。適正体重は、オス:約13kg・メス:約9kgが目安となりますが、これには個体差があるので、身体ができあがった1才頃の体重がその子の適正体重と考えましょう。適正体重を維持する秘訣は、やはり適切な食事と運動という点につきます。
与えているフードのパッケージに記載された給与量をもとに給餌しますが、その子の運動量などにより必要なエネルギー量が少し異なります。フードの給与量を守っていても太ってきたり、逆に痩せてしまう場合にはフードの量を加減しましょう。
また、子犬用のフードはカロリーが高く作られているので、身体ができあがってからもフードを切り替えずにいるとカロリーオーバーになります。年齢に合ったものを選びましょう。
豊富な運動量を必要とするウィペットは、身体を動かさないとすぐ肥満になってしまいます。1日2回、30分~1時間程度のお散歩しましょう。また、走ることが得意なので、散歩だけでなくドッグランなど広々としたスペースで十分な運動ができる機会を設けてあげましょう。
人の寿命が少しずつ伸びているように、犬もペットフードの改良や室内飼育の増加に伴い長生きするようになっています。愛犬と過ごす幸せな時間が少しでも長く続くよう、飼い主さんは適切な健康管理を心がけましょう。
江野 友紀/認定動物看護士
地域密着型の動物病院にて、動物看護士として14年ほど勤務。看護業務の合間にトリミングもしています。
ドッググルーミングスペシャリスト、コンパニオンドッグトレーナーの資格を保有。
普段の仕事では、飼い主様の様々な疑問や悩みを解消できるよう、親身な対応を心掛けています。
ライターの仕事を通して、犬と人が幸せでより良い生活を送るためのお手伝いさせていただきたいです。