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犬にまつわる雑学

2019.12.10

犬の断尾とは?歴史的背景や現在では反対意見が多い理由

犬の尻尾を人為的に切り落とす「断尾」をご存知でしょうか。例えば、コーギーやトイ・プードルのおしりには短い尻尾が付いているのを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、これらの犬種はもともと長い尻尾を持っています。
断尾が行われてきた歴史や理由、現在では断尾への反対意見が多くなっている理由を解説します。

Author :docdog編集部

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犬の断尾ってなに?

犬 断尾

断尾とは、人間が意図的に犬の尻尾の一部を切り取る処置のことを言います。子犬が産まれてから、約2~5日頃に行われることが多いです。

尻尾はどのようにして切られるの?

断尾するのにはいくつかの方法があります。ハサミで切る場合もあれば、子犬の尻尾をきつく締め、尻尾に行き渡る血液を遮断して自然と落ちるのを待つ場合もあります。

断尾は誰にでもできるの?

日本では断尾に関する法律が定められていないため、誰もが処置を行うことができます。動物病院で獣医師に断尾を依頼するブリーダーもいれば、自分で行うブリーダーもいます。

犬の断尾の始まりと、今もする理由

犬 断尾

犬の断尾には長い歴史があります。しかし、歴史的に断尾が行われてきた理由と、今でも断尾が行われ続けている理由には違いがあります。

断尾がされるようになった理由は?

歴史的背景の中で、犬の断尾が始まったのにはいくつかの理由があります。

狂犬病を防ぐため

昔は、犬の断尾することで狂犬病の予防ができると信じられていました。しかし、これには根拠はなく、現在では狂犬病予防を理由に断尾が行われることはありません。

怪我を防ぐため

尻尾の怪我予防の意味合いで、断尾されるようになった犬種がたくさんいます。例えば、コーギーは牧羊犬種で、作業中に牛に尻尾を踏まれて怪我をしないように断尾が行われるようになりました。また、闘犬として活躍してきたドーベルマンなどでは、喧嘩相手に尻尾を噛まれるなどして怪我をするのを防ぐために断尾されるようになりました。

狩りができないことを示すため

そもそも尻尾は、犬がバランスをとるのに大切な体の部位です。そのため、昔から狩猟犬として活躍してきた犬の場合は、尻尾が無い犬はある犬ほど狩りが上手くできないと考えられていました。犬の主人が財務的な理由で狩猟許可を持たない場合など、犬が狩りをしてはいけないことを断尾をすることで示すこともありました。

今も断尾がされるのはなぜ?

今でも断尾されている犬はたくさんいます。しかし、歴史的に断尾をされ始めた当時と同じ理由ではないことがほとんどです。

作業犬が尻尾を怪我するのを防ぐため

現在でも、世界各国で作業犬として活躍している犬がいます。犬がこなす様々な仕事の中には、尻尾を怪我するリスクが高いものもあり、犬の安全を守るために断尾をされることがあります。

犬種標準だから

犬種には、各認定機関が設けた犬種標準があります。犬種標準では、犬の容姿などを定めており、犬種の理想の姿が記載されています。犬種によっては、犬種標準が短い尻尾と定めていることもあり、これを理由に犬を断尾する場合がよくあります。要するに、犬を「その犬種っぽい見た目」にするために断尾が行われることがあります。

多くの人が犬の断尾に反対する理由

犬 断尾

現在では断尾に反対する人は多く、断尾を法律的に禁止している国もあるほどです。断尾が反対される理由には、どんなものがあるのでしょうか。

尻尾は犬のコミュニケーション手段だから

犬は発話の代わりに、鳴き声やボディーランゲージでコミュニケーションをとります。尻尾の動きも、犬がコミュニケーションをとる上でとても大切な表現手段です。断尾をすることで、犬のコミュニケーションの幅を狭めてしまうことに、反対の意見が寄せられています。

人間の都合だから

ペット犬の断尾は、見た目の調整だけのために行われています。人間が犬を一定の姿にしたいがために、犬の体の部分を切り落とすことに対して反対する人が多くいます。

犬が痛い思いをするから

体の一部を切り取られるわけですから、断尾された子犬は少なからず痛い思いをするだろうということで、断尾に反対する意見があります。一方で、これに対しては賛否両論あり、子犬の神経がまだ未完成であるため、断尾しても痛みは感じないと考える人もいます。

自分でしっかり断尾について考えよう

犬 断尾

断尾は賛否が分かれるトピックです。人間の都合による無意味なことだと考える人もいれば、犬種の古くからの姿に重きを置いている人もいるのが事実です。日本では断尾に関する法律が定められておらず、どちらが正しいかを言い切ることはできません。断尾がどのようなものかをしっかりと理解した上で、ぜひ皆さん各々が考えをめぐらせてみてください。

  • 更新日:

    2019.12.10

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