サルーキは紀元前8000年前の壁画に描かれるなど、古くから人々と生活を共にしていました。人々はサルーキのどのような点に魅力を感じるのでしょうか。
サルーキには長い間人の手が加えられていないため、太古の姿のまま現存していると言われています。高貴で賢いサルーキの立ち振る舞いは美しく魅力的で、多くの愛好家を魅了します。
サルーキはカラーバリエーションが豊富で、ホワイトやクリーム、フォーン、ゴールド、赤茶、ブラック&タンやトライカラーなどのあらゆる毛色があります。ただし、ブリンドル(虎のような柄ことで、基本の地色に黒や茶色、タン、ゴールドなどの毛色)だけは好ましくないとされています。
耳の毛が長いイメージがあるかもしれませんが、被毛のタイプには2種類あり、耳や尾、四肢に飾り毛をもつ「フリンジ」と全身の被毛が短い「スムース」が存在します。
元来狩猟犬として活躍していたサルーキは、その優雅で気品のある姿からは想像できないほど速く走ることができます。そのスピードは時速70㎞に迫るとも言われており、持久力があるので長時間の活動も得意とします。運動量が必要な犬種のため、飼育するには毎日1時間程度の散歩をしたり、ドッグランなどの広いスペースで自由に走らせてあげる機会を作る必要があります。
サルーキの仔犬を迎える場合、成長後の体格・大きさは気になりますよね。サルーキは個体による差が大きい犬種と言われているので、両親の体格・大きさを知ることができれば目安になりますが、標準的には次のようになります。
サルーキは身体の線が細く、一見肋骨が浮き出ているため痩せすぎに見られがちですが、これは普通の健康的な身体つきであり、見かけによらず頑丈なタイプの犬種です。ガゼルを追う狩猟犬として走るため、無駄のない骨格と引き締まった筋肉を持ち四肢は細く長く、その立ち姿はとても優雅です。
JKC(ジャパンケネルクラブ)によると、成犬になったときのサルーキは体高が58~71㎝であり、メスはオスよりも比較的小さいと定められています。
免疫力が不十分な子犬期には、一般的には獣医師の指示に従い3回混合ワクチンを接種する必要があります。散歩・シャンプーを始める時期は、このワクチンプログラムが終了し1週間ほど経過し、免疫力を獲得してからになります。感染症を懸念して仔犬期の散歩やシャンプーの機会を逃してしまうと、いざ成犬になって取り組もうとしてもなかなか上手くいかないでしょう。子犬の散歩・シャンプーを始める時期は、様々な体験をしておく大切な時期になります。
散歩に出て大きい犬に遭遇したり、車の通りが激しい道を歩くと散歩が怖いものと印象づけてしまうことがあります。初めのうちは、なるべく人や車通りの少ない静かな道や公園を選びましょう。緊張してうまく歩けない場合は、抱っこして外の雰囲気を経験させてあげてもよいでしょう。
サルーキの子犬の被毛は全体的に短く手入れがしやすく、特に仔犬期はシャンプーの必要性はあまり感じないかもしれません。しかし、先述したように仔犬の頃からシャンプーの経験をさせておくことは大切です。初めてのシャワーで驚かせないよう水圧を弱めて、顔から遠いお尻側からシャワーヘッドを身体に密着させて濡らしましょう。
大型犬で賢いサルーキには、十分なしつけや運動量が必要です。生涯面倒を見てあげられるかよく検討し、飼育のための準備を万端にして迎え入れましょう。子犬期には基本的なおすわりや待て、呼び戻しなどのしつけ訓練を行いパートナーとしての信頼関係を構築し、成犬になってからも愛犬と過ごすための時間を設けて散歩やドッグランで運動させてあげましょう。