愛犬と一緒に船に乗れるということは、案外知られていないかもしれません。 もちろん、すべての船やフェリーに乗船可能というわけではありませんが、ペットと一緒に船室で過ごせるフェリーも最近増えてきました。(でも「やっぱり船旅は乗り物酔いが心配」という声も聞こえてきそうなので、別の機会に船酔いについても解説していきますね。)
ペット乗船可というフェリーでも、必ずしも愛犬と同じ部屋で過ごせるというわけではありません。 愛犬と船旅をする場合に、選べる選択肢は大きく分けて3つです。
私たち飼い主と愛犬にとって、一番うれしいのがこの方法です。
いくつかのフェリー会社では、愛犬と一緒に船室で過ごせる専用の部屋が用意されています。
旅客運賃以外に特別ルーム料金やペット料金などが発生しますが、決して短時間ではない乗船時間を愛犬と一緒に個室で過ごせるのはうれしいし、安心ですよね。
このペット専用ルームがあるのかどうかは、フェリーでの旅の快適さを大きく左右することになるので、予約をする前に必ず確認しておきましょう。
愛犬と一緒に過ごせる部屋の設定がないフェリーでは、船内の一区画に設置されているペット用ケージもしくは持ち込みケージでの預かりになります。その場合、愛犬は、基本的に船に乗っている間はずっとこのケージの中で過ごすことになります。
愛犬に会いに行けるという船もあれば、一度預けてしまうと、下船するまでは愛犬と会えないという船もあるので、事前に確認が必要です。せっかく一緒に旅行に行っても、愛犬と会えない時間ができてしまうのはお互いに寂しいですよね。
フェリーに車も一緒に乗せる場合には、愛犬を車の中に乗せておくという預け方もありますが、あまりおすすめはできません。フェリーに用意されたケージに入らないサイズの大型犬などは、この方法を取らなければ乗せられないことも。
乗り慣れた車の中で過ごすのは一見よさそうに思えますが、飼い主さんはそこで一緒に過ごすことができない上に、乗船中は車が積まれたスペースへ立ち入ることすらできないというルールのところがほとんど。つまり船で移動している間は愛犬と会うことができません。
夏場や冬場などの温度変化や乗り物酔いも気になるところですし、愛犬の様子が心配で、船旅を楽しむ余裕がなくなってしまうことも考えられるので、やむを得ない場合を除いては、この方法はあまりおすすめできません。
ここからは、愛犬と一緒の部屋で過ごすことのできるおすすめフェリーを2つご紹介します。
愛犬と北海道旅行を計画する際に利用したいのがこの「津軽海峡フェリー」です。
本州と北海道とを最短距離で運行し、青森と函館を結ぶルートは一日に8往復もしている人気ルート。
こちらのフェリーには、「プライベート・ドッグルーム」という部屋が用意されていて、30kgの大型犬2匹までなら一緒にお部屋で過ごすことができます。
また、小規模なドッグランのような「ドッグバルコニー」も利用できるので、愛犬もストレスなく乗船できます。
青森ー函館間の乗船時間はおよそ3時間40分、大間ー函館間は約90分と短いので、船旅が初めてという飼い主さんと愛犬にはおすすめのフェリーです。
大阪から鹿児島の志布志を結ぶルートを運行する「フェリーさんふらわあ」にも、愛犬と一緒に過ごせる「ウィズペットルーム」が用意されています。
広々とした船室で、オーシャンビューのお部屋もあるので長時間の乗船も飽きることがありません。
乗船時間は約15時間という長時間になるので、愛犬と個室でゆったりと過ごせるのはありがたいですよね。
このフェリーには、関西~九州航路で初となるドッグランも設置されているというのもうれしいポイント。
また、さんふらわあターミナル大阪第2ターミナルには、愛犬用のお散歩スペースも用意されていて、ペットへのやさしさを感じます。愛犬と九州へ行く際にはぜひ利用したいフェリーです。
長時間の船旅は、愛犬も飼い主さんも慣れない環境でストレスも溜まってしまいがち。 でも、専用の個室を利用すれば、自宅にいるような感覚で周りに気兼ねすることなく愛犬と一緒にくつろげます。 ルートによっては昼夜をまたぐこともあるので、できるだけ快適な空間でゆったりとした船旅を楽しんでください!