結論から言うと、サツマイモや焼き芋は犬に食べさせても問題ありません。しかし、生のサツマイモは消化に良くないので、必ず熱を加えた状態で与えるようにしましょう。
熱を加えることによってホクホクとした食感になり食べやすく、また消化吸収も良くなりサツマイモの良さを引き出すことができます。何よりものすごく甘くなるので、甘いものが好きな愛犬たちは大喜びで食べてくれることでしょう。
サツマイモには、熱でも壊れにくいビタミンCが含まれています。皮膚や粘膜の状態を良好に保ち、体の抵抗力を上げる働きを持っている嬉しい栄養素です。サツマイモに含まれるビタミンCは、熱に強いでんぷんで守られているために壊れにくく、このでんぷんがサツマイモ特有の甘味の元になっています。
サツマイモは食物繊維をたっぷり含んでおり、腸内環境を整えてくれるため、下痢しやすかったり便秘気味の子にはお通じにも効果的です。(※1)
カリウムも多く含んでおり、余分な塩分を排出する効果があるため、高血圧ぎみの子や、激しく運動した後なんかにも取り入れると良いでしょう。
道の駅やパーキングエリアなどで、石焼き芋を買って愛犬に食べさせている方を見かけます。とても美味しそうに食べている子ばかりで、家庭でも焼き芋を食べさせてあげたいものですね。
本格的な調理器具はなくても、家庭にある電子レンジとオーブンで十分美味しい焼き芋ができます。
水に一時間浸したサツマイモをキッチンペーパーとラップでくるみ、500Wのレンジで2分間チンしてください。その後、中に火を通すために解凍モードでさらに20分調理します。最後に、ペーパーとラップをはずし、オーブンで4分焼けば完成です。(焼き芋の大きさによります)
犬の舌は甘みをもっとも感じ安いので、塩分や調味料などの追加は一切不要です。素材の味だけで喜んで食べてくれるでしょう。
甘くて美味しい焼き芋を食べてみた愛犬たちは、必ずや「もっとください」とアピールしてくることでしょうが、気を付けなければいけないことがあります。まず、サツマイモは栄養価の高い根菜類ですし、カロリーも高めです。
熱が入って食べやすくなった分、食べ過ぎに注意すべきなのです。例えば、体重7kgの犬が一日に摂取してもよい適正カロリーは448kcalとされていますが、焼き芋の場合は100gで168kcalもあります。ですので、あくまでオヤツ代わりとして少量を食べさせてあげましょう。
また、焼き芋を与える際に気を付けたいのは温度です。焼きたてのサツマイモは美味しいですが、それはあくまで人間の感じ方であって、本来自然界にそんな高温のものはないので、犬には熱いものを食べるスキルが備わっていません。あまりにも熱いと口の中を火傷してしまいますので、せめて人肌くらいにまで冷ましてから与えるようにして下さい。
焼き芋の皮はもちろん食べられますが、消化のことを考えて細かく切ってから与えましょう。
冬が旬の焼き芋ですが、甘いホクホクした食感は人間だけでなく犬たちも大好物です。芋を使ったオヤツを販売しているショップも多く、焼き芋は家庭で手軽に作れるので、正しい与え方を理解した上で甘い味覚を愛犬といっしょに楽しんでみて下さい。
オヤツを食べたら、歯磨きは忘れずにしておきましょう。
(※1)参考文献:厚生労働省e-ヘルスネット