ひかえめ長男6歳、オレ様次男5歳、末っ子バブ0歳と、保育園へ通う娘と息子、そして誰もが恐れる九州男児のパパと、マイペースなわたし。
早くも本領発揮している末っ子バブ、はじめてリードをつけてお外の世界へ……?果たしていけるのか?
末っ子バブは、生後6か月を過ぎたころ、我が家にやってきた。そのため、ワクチンプログラムはすでに終了している。
我が家に迎え入れて数日後のこと。家の中にもそろそろ慣れてきたし、お外でてみるかい?そんな調子で末っ子バブの初めてのおさんぽが決まった。
ウルウルとした瞳でバックに入れられ、初めて家にきたあの日以来、犬生2度目のお外の世界!これだけ家で本領発揮していたら、お外もルンルン?それとも……?
バブ、どうせすぐ大きくなるし!というかわいそうな理由(言い訳)で、バブはまだ自分専用の洋服を買ってもらえていない。そのため『初めてのおさんぽ』はひかえめ長男のおさがりを着ることに。
可愛い末っ子バブのおさんぽデビュー、1着くらい買っておけばよかった・・・そう思いながらも、いざ洋服をもって近寄ると、よっしゃー!!おそとー!!と駆け寄ってきたのはひかえめ長男。いつもはおとなしいひかえめ長男のテンション急上昇に、「なにごとですか!」の表情で固まるバブ。
しばらくすると、なんかお兄ちゃん喜んでる!嬉しそう!楽しそう!と察したバブは、一緒になってぴょんぴょん飛び跳ね、床に置いていた洋服やリードをカミカミ!してはワンワン!の大騒ぎ。
(わぁ~バブが邪魔してきて全然進まない~汗)
なんとかひかえめ長男の準備が完了し、とうとうバブの番。洋服に首を通すと襟元をカミカミしてなかなか頭が通せない。
やっとのことで着せると、こんどは床に転がって「ふにゃあ~ふにゃあ~」と変な高い声を出しながら必死に洋服を脱ごうとしている!
これは今すぐに外に出れるイメージが沸かなくなってきたぞ?でも行くと決めたからには・・・
汗だくになりながら、奪い去られたリードをバブから取り返し、ハーネスに腕を通す。
もうここまで来たら、力ずくじゃー!ということで、バブを抱き上げて背中の留め具をカチッとはめた。
すると、あれ?カチッの音に驚いたのか、急にバブはおとなしくなった。きょとん顔がまたたまらん!犬の教科書通りであれば、ひとつずつ丁寧に慣らしていき家の中でリードをつけて歩く練習などをしてから、いざお外へ!のはずだが・・・。
3兄弟の末っ子とあって私も少々(だいぶ)根拠のない自信を持っていた。
いままで、リビングの窓を網戸にしているだけで、車の音や人の歩く音に驚き、遠くから外を眺めていたバブ。玄関が開くと、リビングのドアに隠れて外をチラ見してから、リビングに戻っていたバブ。
さあ、今日は初めてお外に出ると決めた日!(勝手にいきなり決められた日。)いざ、玄関の前に立ち、ドアが開くと・・・
猛ダッシュでリビングへ逃げて行ったー!!
うんうん、想定内!やっぱり抱っこしていってみようか?
バブを抱っこして、外へ一歩踏み出すと少し震えながらキョロキョロ、くんくん。
バブのモフモフな手に力が入る。しがみついてるー可愛い!!これまたたまらん!!
バブを抱いたまま玄関を出て、数歩あるいてまわりを眺めた後、ついに地面へそっとおろしてみた。すると・・・
絶対ここから動きませんからね?の顔して伏せるバブ。
「バブ!おいでーこっちにおいでー」
リードを少し優しく引いてみた。バブは動かない。
「バブ!大丈夫だよーここまでおいでー」
リードを少し強めに引いてみた。バブは動かない。
こうなったら、最終手段(もうここで出す)おさんぽバッグの中のおやつを取り出し、ここまできたら「おやつあげるよ作戦」。
くんくん鼻が反応している!これは効果ありか?
もう少しバブに近づいて、おやつを見せびらかす。すると・・・
歩いた!!ついに歩いた!!
数歩だけ歩いたところで、バブの足が止まる。
すると、ん・・・?
わたしのスニーカーの上におしりを乗せて座っている。
それからまた歩き出したところで、立ち止まっては、わたしの足の上に座るバブ。
「バブ?どうしたの?もしかして、わざとスニーカーの上に座ってる?笑」
どうやらバブは、おしりを地面につけたくないらしい。
ひかえめ長男も、オレ様次男も、おさんぽデビューの頃はなかなか歩かないこともあったが、こんな変な止まり方をするのはバブだけ。このへんてこな感じが、バブらしいといえばバブらしい。
こうして、毎度スニーカーの上に座るという謎のおもしろ行為を繰り返しながら近所を一周し、風や草木の揺れる音にいちいちビクッとしながらも、バブの初めてのおさんぽは終わった。
果たして、バブがおしりを地面につけられる日がくるのだろか・・・。
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