老犬用のドッグフードに切り替える時期は、パッケージには7歳以上からという表記が目立ちますが、老いの様子は個体差がありますので年齢はあくまでも目安とするのがいいでしょう。
これらの様子が見られるようになったら、そろそろ老犬用のドッグフードへの切り替え時期だと判断してください。
・食が少しずつ細くなってきた
・睡眠時間が増えた
・立ちあがるまでに時間がかかるようになった
・階段や坂道を歩くのが辛そうになった
同じメーカーのドッグフードでも、7~11歳用・11歳~13歳用・14歳以上用など、年齢ごとに細かく分類されている場合があります。もちろん老犬の年齢そのままのドッグフードを選んでもいいのですが、それぞれにどのような特徴があるのかを確認し、現在の愛犬の状態を考慮しながら選んであげるのがいいでしょう。
また、さらに年齢を重ねた時には老犬の状況も変わっていくことが想定されますので、定期的に様子を確認しながら最適なフードに切り替えてあげるようにしましょう。
老犬用のドッグフードに切り替える時には、最短で10日程の時間をかけて切り替えていきます。 切り替え初日は、新しいドッグフード:1に対して、今まで食べていたドッグフード:9という割合で与えます。 翌日にはこの割合を2:8とし、そのまた翌日には3:7と徐々に新しいドッグフードの割合を増やしていきます。最終的には割合が0:10となり、そこでドッグフードの切り替えが完了となります。
ただし、切り替えている最中に下痢や嘔吐の症状が出た場合には、他の症状も合わせて確認をした上で、前日の割合に戻して数日間様子を見てください。その後問題がなければ、また割合を徐々に変えていきます。稀にいつまでも下痢や軟便が続いてしまうことがあるのですが、その場合にはそのドッグフードは老犬の体質に合ってないということも考えられます。
成犬の時に食べていた時と同じメーカーの老犬用に切り替えるのであれば、同じ食材で作られていることも多く、体質に合わないということはあまり起きませんので、まずは同じメーカーのものから試してみるのがいいでしょう。
老犬になると、食べ物を噛む力が段々と弱くなるだけでなく、胃腸の働きも衰えていきます。そのため、1回に食べられる食事の量が減ってしまうのはよくあることです。
今までの食事回数が朝と晩の2回であれば、食が細くなってきたのを感じた頃から1日の食事回数を3~4回に増やして、1回に与える量を減らしてみてください。そうすることで、1回に食べる量が減り、消化器への負担が減るものの、十分な栄養を取ることができます。
必要な食事量は、犬種はもちろん、ドッグフードの種類によって違いますので、必ずパッケージの標準量を計算して与えるようにしてください。食が細くなってきてなかなか規定の量を食べてくれない場合には、栄養価の高いウェットフードなどをトッピングして栄養素を摂取できるように工夫してあげましょう。
年齢を重ねるごとに段々と食が細くなってしまう老犬も、ちょっとした工夫をしてあげることで食欲を取り戻してくれることがあります。例えば、ドライフートをふやかして柔らかくしてあげたり、とろみの付いているスープとドライフートと混ぜたりするなど、口当たりがよく食べやすくなるようにしてあげるのがおすすめです。上手にドッグフードを切り替えて、愛犬の健康をしっかりとサポートしてあげてください。