日本犬といってもその種類は多く、秋田犬、北海道犬、甲斐犬、四国犬など多岐にわたります。
その中で最も小さく、飼育頭数もダントツに多いのが柴犬です。
昔は番犬として外飼いされることが多かったのですが、最近は室内で一緒に暮らしている方が多く、ペット飼育可のマンションなどでも育てられています。
まずはそんな「柴犬」と見た目にも小さい「豆柴」の特徴を解説していきます。
柴犬は、紀州犬や四国犬と並んで国の天然記念物に指定されています。
元来は狩猟のお供として日本の山野を駆けまわったり、住居で飼われて番犬としての役目を果たしていました。
ところが戦後になって食糧難の時代を迎え、感染症などの流行によってその数を減らし、絶滅寸前の危機に陥りました。
そこで柴犬が天然記念物として指定・保護されることで頭数の回復が図られました。
現在ではその凛とした佇まいが人気となり、日本だけでなく欧米などでも人気となっています。
豆柴はもちろん柴犬は、日本犬の中でも小型の部類になるため室内でも飼いやすく、頭の良い犬種として知られています。
オオカミの遺伝子を色濃く受け継いでいるため、自立心が旺盛で縄張り意識も強いですが、主人と認めた人には非常に従順だと言われています。
一方、柴犬は警戒心が強く、主人と認めた人以外には簡単になつきません。
特に、メスの方が警戒心が強いと言われているので、番犬として飼うのであればメスの方が良いかもしれません。
身体的には、凛とした顔つきとガッシリとした体躯、そして巻き尾が特徴的でしょう。
すっくと地面に立っていると、そのシルエットを見ているだけで頼りがいがありそうです。
豆柴と柴犬の違いというと、まずその見た目からして違います。 豆柴は古くは「小柴」と言われており、柴犬と比べてもかなり小さい部類に入ります。
まず柴犬の成犬に関して、下記の大きさが標準とされています。
オスの体高38~41センチ、体重8~11キロ
メスの体高35~38センチ、体重7~10キロ
豆柴の成犬に関しては、豆柴の血統書の発行団体である日本社会福祉愛犬協会によれば下記のように定義されています。
オスの体高30~34センチ、体重4~6キロ
メスの体高28~32センチ、体重4~6キロ
大きさからして違う豆柴と柴犬ですが、その見た目以外にも異なる部分があるのかどうか気になるところです。 その性格にも違いはあるのでしょうか?
見た目は小さくて愛らしい豆柴ですが、性格そのものは柴犬と変わりません。
その凛とした佇まいと雰囲気は変わらず、逆に小さいからこそ精悍だという印象を与えるかも知れませんね。
ドッグランなどで、大きな犬にも負けずに走り回っている姿をよく見かけますし、そういった意味では華奢でひ弱な印象はありません。
豆柴は、柴犬に比べて散歩が楽だという方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。
性格が柴犬と変わらないだけに、少しの運動量では満足しないからです。
たしかに体が小さいので、あまり引っ張る力がないぶん女性や子供にとって楽かも知れませんが、散歩の時間は最低でも30分は使った方が良いでしょう。
最も分かりやすいのが、やはり大きさなどの見た目ですが、豆柴の成犬なのに、柴犬の子犬だと勘違いされることも少なくないようです。そういった場合は成犬特有のガッシリとした骨格で判断すれば良いでしょう。
もちろん一目でわかる場合もあるのですが、触ると肩の筋肉が張っていますし、堂々とした体躯ですので、すぐに豆柴の成犬だと判断できるでしょう。
もちろんきちんとしたしつけをすることが前提ですが、豆柴や柴犬は基本的に無駄吠えをしないので、室内飼いをする上でも最適な犬種だと言えるでしょう。特に小さな豆柴は、足音などもあまりしないため、今の日本人のニーズに向いている犬種と言えるのかもしれません。