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犬を迎える

2019.11.28

犬を飼うのは大変?犬と暮らす前に知っておきたいこと

犬を飼うことは憧れ、いつかは犬と暮らしたい、そう思う方も多いのではないでしょうか。犬のいる暮らしはとても楽しいですが、一方で大変なこともたくさんあります。友達の家に犬がいて可愛かったから、子どもが欲しがるから、犬を迎えたいと考えるようになる理由は人それぞれだと思います。でも、犬を飼うのって、見るのと実際に暮らすのは大違い。今回は、犬を飼う前に知っておくべきことを具体的に解説します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬を飼うのは大変|こんなはずじゃなかった。

犬 飼う 大変

昨今、若い犬の飼育放棄が増えています。その理由のトップ3に入るのが、「こんなはずじゃなかった」です。大きくならないって言われたのに大きくなって手に負えない、こんなに吠えるなんて思っていなかった、毎日散歩になんて行かれない、旅行に行きたいなどなど。

初めて犬を飼う人や、「衝動買い」したという人の多くから聞かれる言葉です。犬を置物やぬいぐるみのような感覚で飼いはじめると、必ず「こんなはずじゃなかった」という壁にぶつかります。
犬は、私たちと同じ命ある生き物。まずは、犬を飼いはじめる前にこのことをしっかりと認識することが大切です。

「小型犬の方が楽」「大型犬はおとなしい」の嘘

現在の日本は空前の小型犬ブームです。小型犬の飼い主から話を聞くと、「本当は大型犬を飼いたかったけど、小型犬の方が楽だと思って」そう答える方が多くいます。
小型犬が楽という、根拠のない話が巷に蔓延しているのです。

しかし、はっきり言うと、小型犬も大型犬も飼うことは同じだけ大変です。特に、吠えやすい、噛みつきやすい犬種は小型犬に多く、そういった犬種にはしっかりとしたしつけが必要になります。可愛いと言う理由だけでは、とてもではありませんが飼うことはできません。

「大型犬はおとなしい」、これもよく耳にする都市伝説です。街で出会う大型犬の多くはしっかりとしたしつけをされていることが多く、そのため「おとなしい」のです。通行人に吠えかかる、誰彼構わず飛びつこうとする、そんな大型犬は街にはほとんどいないと思います。
そのため、大型犬はおとなしいというイメージが出来上がっているようです。

小型犬、大型犬どちらも大変さは変わらない

一概には言えませんが、日本では小型犬より大型犬の方がしっかりしつけをされているという傾向があります。大型犬の場合は何かあったら大変だと飼い主が認識し、しつけをしっかりしようと努力する、といった側面もあるのかもしれません。一方で、小型犬の場合はその小さく儚げな見た目からか、何かあったら抱っこすれば平気、カートに乗せているから大丈夫などといった意識があるようにも思われます。

犬は、どんなサイズ/犬種でもしっかりとしたしつけが必要です。また、しつけの大変さは、小型犬・大型犬どちらも同じ。しつけは人間社会で犬が共存していくために、絶対に必要な事項です。その大変さは、どんな犬種でも変わらないということを認識しておきましょう。

犬を飼うのは大変|時間を作る必要がある

犬 飼う 大変

犬を飼うと、1日のうちの好きな時間だけ世話をする、というわけにはいきません。犬も私たち人間と同じように、ご飯を食べ排泄をします。また、犬に絶対に必要な運動として散歩があります。
季節の変わり目やストレスが溜まった時などは体調を崩すこともあります。ぬいぐるみとは違い生きている動物と暮らすのですから、先延ばしにしたり、省略したりすることは飼い主失格です。
犬を飼うためには、1日のうち相当な時間を割く必要があるのです。

犬にとって大切な散歩の時間

犬の散歩は1日2回行うことが基本です。「この犬種に散歩は必要ありません」そんなことを言うペットショップがいまだにあるようですが、散歩に犬種は関係ありません。
多少の時間の差はあっても、犬が生きていく上で最低限必要な運動の一つが散歩です。また、外の匂いを嗅ぐことや、さまざまな動物や人間に出会うことも、犬として生きていく上で重要なことです。

散歩にいかないことでストレスがたまり、問題行動を起こす犬も多くいます。朝夕の散歩は、飼い主の都合で省略してはいけない大切な時間です。今日は眠いから、忙しいからと言う理由で散歩をパスしてはいけないのです。
毎日2回の散歩時間を取れること、これは犬を飼う場合の最低条件です。

お留守番はなるべく短く

海外では、犬だけで長時間留守番させることを法律で禁じている国もあります。言葉を話すことができず、自分でご飯を作ることができない犬を長時間留守番させてはいけないというものです。
共働きや一人暮らしの場合は、長時間犬に留守番をさせてしまうことになります。その生活が、犬たちにとって幸せだとは言えるでしょうか。犬を飼うことは、人間の子供がいるのと同じであると考え、多くの時間を犬のために割く覚悟が必要です。

犬を飼うためには環境を整えることが必要

犬 飼う 大変

犬を飼うためには、犬を飼える住宅に住んでいることが必須条件です。マンションなどの集合住宅の場合、犬の大きさなどが規則で決められている場合があります。
そのルールを守ることは、一緒に暮らす犬にとってとても大切なことです。また、犬が生活できるスペースが十分に取れる住宅であることも必要な条件です。

家族の同意が必要

家族で暮らしている場合、家族全員が犬を飼うことに同意していなくてはなりません。一人でも反対している人がいる場合は、犬を飼うことを諦める必要があります。
また、家族の中に、犬アレルギーを持っている人がいる場合も、犬を飼う環境であるとは言えません。家族全員が責任を持って犬を迎える心構えをして、初めて犬を飼うことができるのです。

犬を飼うにはお金がかかる

犬 飼う 大変

当たり前のことですが、小さな仔犬から迎えた犬は成長とともに大きくなります。特に大型犬の場合は、想像以上に大きくなるかもしれません。そして、成長とともにさまざまなことにお金が必要となります。
犬の一生は約10年から15年。その間に必要な費用全てを飼い主が負担しなくてはならないのです。

犬の食費はバカにならない

犬は成長に合わせて、食事の量や内容が変化します。子犬の頃は1日に3回、成犬になると1日に1~2回ご飯を食べます。最近では、高級ドッグフードや生肉食など、さまざまな犬用のフードが売られています。
私たちと同じように、犬の体も摂取した食べ物で作られます。粗悪で安価なフードに比べ、犬の健康を考えて作られたクオリティの高いフードはそれなりの金額がかかります。一生分の食費を負担できることは、飼い主として最低限の条件なのです。

犬の医療費は高額

子犬期に必要な3回のワクチンに始まり、毎年の狂犬病予防注射、混合ワクチン、フィラリア予防薬と病気にかかっていなくても医療費がかかります。

最近では、犬のための医療保険が販売されていますが、これらの予防接種には保険が適用されません。また、人間と一緒に室内で暮らすようになった犬は、ストレスから発症する病気や寿命が延びたことから発症する癌や心臓病など、慢性的な疾患から重篤な病気までさまざまな病気を発症するようになってきました。

少しでも様子がおかしいと思ったら動物病院へ、と言われていますが、保険に加入していない場合の医療費は高額です。注射1本に1万円かかることも珍しくありません。このような医療費も、犬を飼うためには視野に入れておく必要があります。

犬を飼うにはその他にも覚悟しなければいけない事がある

犬 飼う 大変

犬と暮らすのはとても楽しい事ですが、時間の制約、金銭的負担が大きい事も事実です。犬を飼うための覚悟がないと、それらのすべてが精神的負担になることも考えられるのです。

旅行に行かれなくなる

旅行が趣味だった場合、旅行に行く前にまず犬をどうするのか考えなくてはいけません。預ける場合は、どこに預けるかを考える必要が出てきます。
特に、長期間海外旅行へ行く場合は、確実な犬の預け先を確保することが必要です。最近では、犬と一緒に泊まれるホテルやペンションが増えてきましたが、5つ星ホテルのクオリティは望めないと思っていた方が無難です。
日本だけではなく、海外でも夏休みや年末になると犬の飼育放棄が増えるのは、旅行に連れて行けないためです。犬を飼う前に、好きなように旅行に行かれなくなることを認識しておくことも必要です。

実はお手入れが大変

どんな犬種でも換毛期というものがあり、程度の差こそありますが1年に2回被毛が抜けかわります。犬種によっては大量に抜け毛が出るため、こまめなお手入れが必要です。
また、トリミングが必要な犬種は定期的にトリミングサロンでお手入れをしてもらう必要があります。どちらのタイプも、家の中には犬の毛だらけになることを覚悟しておかなくてはなりません。

犬を飼うのは大変だけれど、それ以上の幸せをもたらしてくれる

犬 飼う 大変

犬を飼うことは、人間の子供を一人育てるのと同じように労力と時間、費用が必要となります。上記にご紹介した以外にも、しつけ教室に通ったり、リードやカラー、洋服、おもちゃなどのグッズ類も凝りだしたらキリがありません。

また、一緒にドッグスポーツを始めれば、スクールや道具代もかかります。犬を飼うと費用の負担や時間の制約など大変なことはたくさんありますが、犬はいつでもまっすぐ飼い主を見つめてくれる純粋な動物です。

どんなに遅く帰宅しても尻尾を振って迎えてくれる犬、体調が悪い時には一緒に添い寝してくれる犬、犬はどんな時でも飼い主のことが大好きです。
犬を一度飼ってしまうと、犬がいない生活が考えられなくなるかもしれません。もし犬を飼いたいと思っているのでしたら、犬を飼うことへの覚悟だけはしっかりとしてくださいね。

  • 公開日:

    2019.11.27

  • 更新日:

    2019.11.28

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