「犬は昔から裸足で歩いてきたのだからケアは不要」と、思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、犬たちを取り巻く現代の環境は、かつてから犬の身体が慣れたものとは大きく変わってしまっています。この現代社会を生きる愛犬に、肉球クリームが必要な理由から見ていきましょう。
まずは、生活環境の変化を知っておきましょう。
少し昔は、番犬や猟犬、牧羊犬などのように、主に屋外で過ごす犬が多かったのは事実です。しかし、近年は犬の室内飼いが増え、ほとんどのコたちがお散歩の時間以外は室内で過ごしています。
私たちの手足と異なり、犬の肉球は分厚い皮膚で出来ており、クッションの役割を果たして足への衝撃を軽減したり、荒れた地面から傷を受けにくいように働いたりと、外的環境から身体を守る役割を果たしています。
生活環境の大半が室内となると、本来は身体を保護する役割を持っていたはずの肉球が、かえって怪我の原因になることがあります。
肉球は角質化した硬い皮膚で出来ています。皮膚の乾燥が進むと、室内を歩く時にフローリング素材との摩擦が小さくなり、滑りやすくなってしまいます。滑りやすい環境で暮らしていると、膝蓋骨骨折や脱臼といった怪我に繋がりやすくなり、それを支えようとする足腰に負担がかかることで椎間板ヘルニアになるケースもよく見られます。
乾燥した肉球を放置しておくと再びぷにぷにに戻すことは難しくなるので、今は乾燥が気にならないというコの場合でも早めにクリームを塗って対策することが重要と言えます。
実際に肉球クリームを選ぶ際は、以下のような点に気を付けるのがおすすめです。
まずは、成分の安全性を見極めましょう。手足を舐める癖があるコの場合は、舐めてもOKな成分でできていることは条件としてマストです。
舐め癖がなくても、犬は自分の大事な肉球に何か塗られたと思うと、最初は気になって舐めてしまうことがよくあります。体内に入っても、健康に害がない成分で作られた肉球クリームを選びましょう。
また、犬が人間よりも優れた嗅覚を持っているので、香りが強すぎるものは避けるのが良いでしょう。香りが付いていたとしても、天然のハーブを使用したものであれば安心です。
香りで気分が悪くなって、吐いてしまったという口コミも聞かれるので、香りに敏感なコは特に注意が必要です。
人間と同じで、犬も高齢になるにつれて、代謝の低下とともに皮膚が乾燥しやすくなります。シニア犬の場合は、肉球が乾燥して硬化し始めると筋力の低下も相まって、より踏ん張りがきかなくなってしまうことも。
起き上がりづらそうにしていたり、ヨロヨロと歩いている様子が見受けられたら、保湿効果にプラスして滑り止め効果のある商品を選ぶのがおすすめです。
シニアでなかったとしても、室内で遊ぶ機会が多い元気な子犬や成犬の場合も要チェックですね。
クリームに慣れてくると足舐め癖も減りますが、やはり最初は気になってしまうコが多いので、肉球クリームを塗るタイミングや塗った後の対処法にも工夫が必要です。
肉球クリームを塗った直後は、愛犬の気が紛れるようにおもちゃで遊びに誘ったり、大好きなおやつを活用する方法もあります。
それでも、目を離すと舐めてしまう...というコには、通気性の良い綿の靴下を併用してみましょう。グリップ付きのものであれば滑り止めにもなり、肉球を保護できるので保湿効果が長持ちするメリットも。
上記を踏まえた上で、編集部が選ぶおすすめの犬用肉球クリームをご紹介します。
安心かつ安全であることにこだわった、国産の肉球クリームです。ホホバオイル・オリーブオイル・長崎県産椿油の世界三大オイルを使用し、保湿とうるおい効果が期待できます。
レビューの多さと評価の高さも安心できるポイントですね。
天然素材成分使用で舐めても安心な、瓶タイプの肉球クリームです。殺菌作用のあるティーツリーを配合しており、爽やかで天然の優しい香りが肉球を包みます。寝て過ごすことが多いシニア犬の肘ダコにもおすすめされており、冬の乾燥から夏のアスファルト火傷まで対応で季節を選ばない使用感です。
「見えないブーツ」の呼称を持つ、犬ぞりを引く犬用にカナダで開発された肉球保湿クリームです。100%天然由来成分で安心して使え、べたつきが少ないサラサラとした付け心地が犬にとっても快適です。
お試しサイズ(60g)があるので、使って試してみることができるのも嬉しいポイント!圧倒的なレビュー数の多さから、長年の信頼が伺えます。
肉球クリームは肉球を保湿し、摩擦や乾燥などから守ってくれます。犬にとって大切な肉球ですので、いつでもぷにぷにの肉球でいられるようしっかりケアして、いつまでも元気に歩けるようにしてあげたいですね。