柴犬は日本の気候に順応している犬種です。被毛は硬くて直毛のオーバーコートと柔らかいアンダーコートの二重構造(ダブルコート)になっており、日本の気候の変化に合わせて毛が生え変わります。冬毛は保湿性、密度が高い被毛で、冬の寒さをしのぐことができます。それでも限度がありますので、震えていたり、体を丸めていたり、水を飲む量が少ないなどで判断して適切な対応をとってください。
寒さで体が震える動きは人間でもあり、シバリングと呼ばれています。筋肉を動かし熱を発生させることで、体温を維持しようとします。つまり、体が震えているということは体が寒さを感じているということです。
寒さで体を丸める動きも人間でもある動きです。外気に触れる面積を少なくするこにより寒さをしのごうとしている動きです。またお腹を覆うことで臓器を寒さから守る効果もあります。
冬場は夏に比べ喉が渇きにくいためや、寒さで水飲み場に行く回数が減るなどの要因から、飲水量が減ってしまいます。水を飲む量が少ないと感じたら、泌尿器系の病気などの危険性もあるため注意が必要です。
寒さ対策としては、体を動かす、小屋を設置する、ブラッシングするなどがあります。
体を動かすことで、体がぬくもるため寒さ対策となります。日々の散歩はもちろんドッグランやアジリティなど楽しく運動できる機会を作ってあげてください。
日中の気温が高い時間帯に運動するのがおすすめです。
室外で飼育する場合は、風邪や雨を防ぐためにも、小屋を設置してあげてください。小屋の中に毛布を入れてあげるなど工夫するのもおすすめです。
小屋の位置を暖かい場所に移動したり、ダンボールや断熱材で囲ってあげるだけで大きくかわってきます。
ブラッシングも実は寒さ対策としても有効です。ブラッシングには血行促進効果があるため寒さで悪くなっていた血流を正常に戻す効果が期待できます。また毛の根元に空気を取り込むことで保温効果が高まるともいわれています。
防寒グッズとしては、毛布や湯たんぽ、カーテンなどがあります。コンセントを使用する防寒グッズは便利ですが、室外では不向きですので使用しないようにしてください。
寒さ対策では毛布が一番活用されます。小屋の中に毛布を入れてあげることで、寒い時に包まったりすることができます。濡れてしまった毛布は逆効果となりますので、雨の日などは毛布が外に出ないよう注意してあげることも大切です。
ペット用ヒーターなどもありますが、コードを噛んだり、低温火傷の危険性が高いため、毛布意外に防寒対策を取るのであれば湯たんぽがおすすめです。湯たんぽも低温火傷の可能性がありますので、毛布で厳重に包むなど直接触れないよう注意してください。
小屋の入り口にカーテンを取り付けてあげると外気が入りにくく、小屋の中が冷えるのを防いでくれます。少々の風邪でも動かない重めの厚手の素材がおすすめです。犬の出入りが不自由にならないよう注意してください。
柴犬は日本生まれの犬種ですので、日本の寒さにはある程度耐えることができます。それでも寒がりな子もいますので、防寒対策をしっかりとってあげてください。風邪をひかないためにも、冬場の間だけ室内飼育に変更するなどもおすすめです。