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健康管理 / 病気
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2021.01.15

【獣医師監修】犬の敗血症ってどんな病気?症状や診断方法を解説

敗血症という言葉を聞いたことはありますか?なんとなく聞いたことあるけど、あまりイメージがわかないという方も多いのではないでしょうか。今回は敗血症という病気の原因や治療法などについて詳しく解説していきます。

#Healthcare

監修:相澤 啓介/あさか台動物病院 獣医師

犬の敗血症はどんな病気?

犬 敗血症

犬の敗血症とは、感染症によって血液中に細菌が増え、発熱や低血圧といった全身に重篤な症状を示す病態です。そもそも犬も人も細菌が血液中に入ると、体の中の免疫機能が働き細菌に対して防御し、細菌を体外に排出するようになっています。

しかし重度の感染症の場合や免疫力が低下していると、この防御反応が上手く働かず、身体全身に炎症がおこったり、免疫機能が異常に働くことにより敗血症という状態になってしまいます。ひどくなると血圧が低下し敗血症性ショックとなり命を落としてしまうこともあります。

犬の敗血症の原因は?

それではなぜ免疫機能が正常に働かずに敗血症になってしまうのでしょうか?敗血症は色々な病気にかかった結果、引き起こされます。敗血症を引き起こす原因としては、子宮蓄膿症、創傷、消化管穿孔、肺炎、膵炎、腹膜炎、ジステンパーやパルボウイルス感染症における二次性細菌性敗血症などが挙げられます。

また、糖尿病や腫瘍の治療中など免疫が下がっている犬では、感染症にかかりやすくなっているため健康な犬と比べて敗血症になりやすくなってしまいます。

犬の敗血症の症状は?

犬 敗血症

犬の敗血症の症状は元となる感染症の種類により様々ですが、以下のようなものがあります。

  • 発熱:感染症により高熱がでます。
  • 低体温:病態が進むと体温が低下します。低体温になると非常に重篤です。
  • 呼吸が速い
  • 頻脈
  • 可視粘膜の蒼白:まぶたの裏や陰部の粘膜の色が白っぽくなります。
  • 感染する場所により痛みや皮膚のけが

犬の敗血症の診断法は?

  • 血液検査:感染の有無、肝酵素の数値や腎臓の数値、貧血などをみます。
  • 超音波、レントゲン検査:感染源となっている場所を探します。

犬の敗血症の治療法は?

犬の敗血症の治療法は原因となる感染場所により異なります。

  • 抗生剤の投与:原因となっている細菌に効く抗生剤を投与します。
  • 輸液:敗血症になっていると、脱水や低血圧になっていることが多いので輸液をします。
  • 外科手術:子宮蓄膿症など外科手術が必要な場合は外科手術が行われます。

犬の敗血症の予防法はあるの?

犬 敗血症

残念ながら、犬が敗血症を引き起こしてしまう原因となる感染症を全て予防することはできません。しかし予防できることもあります。例えば、子犬を産ませないと決めているのであれば、ぜひ避妊手術を受けさせてください。避妊手術を受けることで敗血症の原因となる子宮蓄膿症を予防することができます。

またレプトスピラ、ジステンパー、パルボウイルスなど感染すると非常に重篤な症状を示し、敗血症になる可能性のある感染症はワクチンを受けることで予防することができます。少しでも敗血症になる可能性のある要因を減らすためにもできることはしてみましょう。

もし敗血症が疑われた時には

犬 敗血症

敗血症は命を落とす可能性のある病気であることがわかっていただけたと思います。もしあなたの愛犬に敗血症が疑われた場合はすぐに動物病院を受診しましょう。もう少し様子をみてからということでは手遅れになる可能性があります。すぐに受診することで、治療が速く開始できるので治癒率が高くなります。またワクチンや避妊手術など予防できることは行い、敗血症になるリスクを下げてあげてくださいね。

  • 公開日:

    2019.10.09

  • 更新日:

    2021.01.15

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ライター・専門家プロフィール
  • 阿片 俊介
  • クロス動物医療センター 主任動物看護師
  • 茨城県出身。日本獣医生命科学大学を卒業し、認定動物看護師の資格を取得。千葉県の動物病院に勤務後、動物用医薬品販売代理店にて動物病院への営業を経験。犬とのより良い暮らしをサポートできるよう、飼い主の方の気持ちに寄り添いながら、安心して正しい情報をお伝えできるよう心がけています。