愛犬を抱きしめながら眠りたい!そう思われている方、そのようにしている方は多いと思います。しかし、しつけの点や分離不安症、感染症のリスクなどから、一般的には動物と人間は同じ寝具を使うべきではないとされています。子犬を迎えたときに、獣医師さんやトレーナーさんから一緒に寝ないように指導されることも多くあるのはそのためです。
しかし、実際は多くの犬が飼い主さんと同じ布団やベッドで眠っています。愛犬との絆、安らぎなどを日々の生活の中で感じられることは愛犬と暮らす醍醐味だと感じます。
犬にとっても飼い主さんにとってもベストな選択になるように、睡眠についてチェックしてみましょう。
もともとの修正で、犬は群れの中で生きることに慣れています。そのため、ボスである飼い主さんと一緒だと、安心して眠ることができる子が多いのは事実です。子犬は特にその傾向が強いようです。
しかし、子犬の時期は大事なしつけのタイミングでもあります。終始飼い主さんにくっついていると、飼い主さんがいないと吠えるなどの問題行動が目立つようになるので注意が必要です。また、主従関係が曖昧になることでしつけが前進しない、問題行動が治らないなどといった問題が起きやすくなります。腕枕をして一緒に眠るのはどの飼い主さんにとっても至福の時間ですが、時期とタイミングには十分な注意が必要です。
一方、老犬の場合は、腕枕や添い寝が愛犬にとっての安眠効果をもたらすことがあります。犬の寿命は近年どんどん伸び、介護期間も長くなっています。病気などで痛みや苦しみがある場合、熟睡できないことも。そんなときには、飼い主さんもサポートに入って睡眠ケアをしてあげる必要があります。特に、認知症を発症している場合は睡眠障害が起きやすいとされています。そのようなときは、添い寝をしたり、腕枕をしたりすることで、安心して眠れるようになります。
犬と一緒に眠るときの注意点は、とてもシンプルです。
・リラックスして眠れるよう環境を整える
・安全性に考慮する
リラックスして眠れるように、環境を整えることはとても重要で、犬によって、一緒に眠ることが好き、離れて1匹で眠るのが好き、など好みがあることをまずは認識しましょう。
寝付くときは一緒でも、暑くなると自分のベッド移動する、早朝は外を眺めるためにソファーに行くなど、その子によって行動も様々です。ベッドで必ず一緒にいることを強いずに、犬が自分のベッドやクレート、ケージなど好みの場所で自由に眠れるようにしてあげましょう。
睡眠中に思わぬ事故が起こることもあります。テーブルの上やごみ箱をいたずらして誤飲をしてしまう事故もあります。また、小型犬の場合は、眠っている間に誤って押しつぶしてしまったり、ベッドから落ちてしまうなどによって怪我の可能性もあります。このような事故は、犬と一緒に眠ることの最大のデメリットであり、まず認識しなければいけないことです。
犬と飼い主さんの安全を守るために注意を払わなければいけないポイントとして、衛生管理があります。
人と犬の共通感染症を予防するために、寝具やリネンは常に清潔に保ちましょう。
また、ベッドを利用している方は、寝室に犬が出入りすることで、抜けた被毛がベッドの下やフレームに溜まりやすくなります。こまめに掃除ができるような環境を整えましょう。
しつけや清潔さを保つことができれば、犬と一緒に眠ることは一概にNGとは言えません。個体差もあるので、愛犬の性格なども十分に考慮したうえで、ぜひリラックスできる選択肢として考えてみましょう。