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食べもの

2020.09.27

犬はにんじん・人参の葉を食べても大丈夫!目安量・栄養素と簡単レシピまとめ

βカロチン豊富な緑黄色野菜の代表格でもある根菜のにんじんは、鮮やかなオレンジ色が特徴です。にんじんには、人だけではなく犬の健康にも役立つ有効な栄養素がたくさん含まれていることをご存知ですか?犬にとっては甘くて美味しいにんじんは、おやつの材料としても利用できます。今回は、にんじんの栄養素や食べさせる際の注意点に加え、にんじんを使ったレシピもご紹介します。

#にんじん / #手作りご飯レシピ

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬に与える前に|にんじんの栄養素・成分とは?

犬 にんじん

にんじんは、緑黄色野菜の王様と呼ばれるほど豊富な栄養が詰まっている野菜です。βカロチン(ビタミンA)のほかに、ビタミンB1、B2、B3、B5、B6、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKが豊富に含まれています。また、カリウム、カルシウム、食物繊維、ルテイン、葉酸、鉄分、マグネシウム、リン、亜鉛とたくさんの栄養素が詰まっています。中でも、体内でビタミンAに変化するβカロチンは、にんじんの代名詞とも言えます。

栄養素・成分1|栄養素の代表はβカロチン(※)

βカロチンとは、緑黄色野菜に含まれるカロテノイドの一種で、天然の動植物に存在する色素のことを言います。にんじんのβカロチン含有量は、かぼちゃやほうれん草の2倍以上と野菜の中ではダントツ。βカロチンは、抗酸化作用に富み、活性酸素の働きを防ぐ役割を果たしてくれます。このβカロチンは、体内でビタミンAに変換され粘膜を正常に保ち、免疫力を向上してくれる効果が期待できます。また、にんじんに含まれている豊富なビタミン類が、ビタミンAとの相乗効果で抵抗力を高めてくれるのです。

栄養素・成分2|カリウムは犬にも必要な栄養素(※)

ミネラルの一種であるカリウムは、犬の健康を維持するために必要な栄養素です。カリウムには、ナトリウムや老廃物を排泄する働きがあります。カリウムが不足すると、筋肉の収縮、不整脈、エネルギーの生産が阻害されることから起こる栄養失調などの他に、極端な場合は突然死が起こることもあります。逆に、過剰摂取すると歩行困難や血圧が下がりやすくなったり、腎臓疾患を招くこともあるので、腎臓の悪い犬には注意が必要です。

栄養素・成分3|豊富な食物繊維も魅力(※)

にんじんには、ペクチンと呼ばれる水溶性の食物繊維が豊富に含まれています。このペクチンは、整腸作用などに効果のある働きをするため第6の栄養素と呼ばれることもあります。食物繊維は便秘を防ぐ上で必要不可欠な成分です。食物繊維は、脂質、糖、ナトリウムなどを吸着して体外に排出する働きがあります。

犬に食べさせる場合は「にんじんは皮付き」が効果的

犬 にんじん

にんじんは、皮と実の間に栄養が詰まっているので犬に食べさせる場合にはぜひ皮付きのままあげましょう。βカロチンは加熱することで、吸収率がアップします。茹でることによってカリウムの量を減らすこともできます。油との相性が良い栄養素でもあるので、茹でたにんじんをココナツオイルやオリーブオイルでソテーしたり、柔らかく茹でたものを油と一緒にミキサーにかけてピューレ状にしてあげましょう。

また、葉付きのにんじんが手に入った時には、栄養価の高い葉も一緒に油で炒めてトッピングしてあげてください。

犬ににんじんを食べさせる際の注意点とは?

犬 にんじん

にんじんは、身近にある栄養価の高い野菜ですが、犬は生の野菜を消化することが苦手です。中には、消化不良を起こす犬もいるので、初めてあげるときには柔らかく煮るなど加熱調理することがおすすめです。また、βカロチンやカリウムは摂りすぎると病気の引き金になる可能性もあります。豊富な栄養素や食物繊維が犬のカラダに負担をかけてしまうこともあります。特に腎臓疾患や肝臓の数値が高い犬には注意が必要です。

犬ににんじんを与える際の目安量

にんじんには、βカロチンが多く含まれている野菜です。βカロチンは犬の体内で必要量だけビタミンAに変換されるプロビタミンAとも呼ばれる栄養素です。ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、過剰に摂取すると体内に蓄積され、ビタミンA中毒を起こす可能性がありますが、βカロチンは水溶性のため過剰に摂取しても体外へ排泄されるため、中毒症状を引き起こすことはありません。

にんじんに含まれているβカロチン当量は、100gあたり8600μgとされています。犬にとってβカロチンの必要量は、代謝エネルギー1000kcalあたり1250IU(AAFCO2016の基準値)とされていますので下記の量を目安に考えると良いでしょう。

・体重10kgの場合:約30g(薄切りのにんじん10枚程度目安)
・体重20kgの場合:約60g(大きめの乱切りのにんじん4個程度目安)
・体重30kgの場合:約90g(大きめの乱切りのにんじん6個程度目安)
*薄切りは1枚約3g、大きめの乱切りは1個約15gとして計算しています。

愛犬のためのにんじんを使った手作りご飯レシピ

犬 にんじん

にんじんは、皮と実の間に栄養が詰まっているので皮付きのままあげましょう。βカロチンは加熱することで、吸収率がアップします。茹でることによってカリウムの量を減らすこともできます。油との相性が良い栄養素でもあるので、茹でたにんじんをココナツオイルやオリーブオイルでソテーしたり、柔らかく茹でたものを油と一緒にミキサーにかけてピューレ状にしてあげましょう。また、葉付きのニンジンが手に入った時には、栄養価の高い葉も一緒に油で炒めてトッピングしてあげるとさらに栄養価がアップします。

手作りレシピ1|にんじんのポタージュ

にんじんに含まれているβカロチンは、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。また、ボーンブロスとも呼ばれ栄養価の高い鶏ガラスープを使用することで、食欲のない病中・病後やシニアなどの栄養補給としてもおすすめできるレシピです。なお、このレシピは、かぼちゃでも応用ができます。

<材料>
・にんじん 1本
・鶏ガラスープ 1カップ
・オリーブオイル 適量

<作り方>
・鶏ガラを水でさっと洗い、血合いなどをきれいに落とす。
・鶏ガラ、水を鍋に入れ、強火で煮立たせる。
・煮立ったらアクをすくい、弱火で小1時間煮る。
・キッチンペーパーなどを敷いたざるで濾す。
・これで、1リットル程度の鶏ガラスープが完成。残った鶏ガラスープは、ジッパー付きの保存バッグや製氷皿で冷凍しておきましょう。
・にんじんを薄切りにし、オリーブオイルで炒める。
・炒めたにんじんを鶏ガラスープで柔らかくなるまで煮る。
・にんじんが柔らかくなったら冷まして、ミキサー(フードプロセッサー、ハンドミキサーなど)にかける。 ・にんじんが綺麗にペースト状になったら完成。(水分が足りない場合は、鍋に戻し鶏ガラスープを適当なゆるさになるまで加えて煮立たせる)
*冷蔵庫で冷やすと、鶏ガラスープのコラーゲンがプルプルに固まりゼリー状になるため、暑い夏のトッピングにも最適です。

手作りレシピ2|にんじんゼリー

手軽に作れて栄養価の高いにんじんゼリーは、暑い日のおやつにもピッタリ。すりおろしにんじんは加熱しないので、野菜の持つ酵素が損なわれません。

<材料>
・にんじん 1本
・ジュース(果汁100%無添加無糖のもの、にんじんジュース、りんごジュースなど)2カップ
・粉寒天 3g
・あればレモン汁 小さじ2程度

<作り方>
・鍋にジュースと粉寒天を入れ、よく混ぜながら沸騰させる。
・沸騰し寒天が溶けたら火を止め、粗熱を取る。
・すりおろしにんじんを作る。
・寒天液が冷めたら、すりおろしにんじんとレモン汁を入れる。
・好みの型に流し入れ冷蔵庫で固まるまで冷やす。(型は抜きやすいシリコンカップなどがおすすめ)

手作りレシピ3|ジンジャーキャロットケーキ

愛犬の誕生日ケーキに手作りのケーキを作りたいという時におすすめしたいのがキャロットケーキです。人間用には、スパイスやナッツをふんだんに入れ、フロスティングでデコレーションして作りますが、犬用の場合はジンジャーパウダーだけでフロスティングはせずに作りましょう。シナモンにアレルギーがない場合は、シナモンを入れればさらに美味しさがアップします。

<材料>
・パウンド型(17cm)1台分
・にんじん 大1本(110g)
・米粉 110g
・ベーキングパウダー 3g
・ジンジャーパウダー 小さじ1
・オリーブオイル 60g
・卵 M2個
・はちみつ(メープルシロップ) 大さじ2
・塩(岩塩など) ひとつまみ

<作り方>
・オーブンは180度に予熱しておく。
・にんじんをすりおろす。
・パウンド型にオーブンペーパーを敷いておく。
・卵、はちみつ、塩を入れてよく混ぜ合わせる。
・よく混ざったら、オリーブオイルを少しずつ入れなじむように混ぜる。 ・よくなじんだら、米粉、ジンジャーパウダー(シナモンパウダー)、ベーキングパウダーを加え、よく混ぜ合わせる。
・水分がなくなったら、にんじんを入れ全体に混ぜ合わせる。
・型に流し入れ、オーブンで40分程度焼く。
・竹串を刺して、何もついてこなければ焼き上がり。
*オーブンの焼き時間目安です。

愛犬へのにんじんの食べさせすぎに注意!

犬 にんじん

犬にとって、生で食べても甘くて美味しいにんじん。丸のままの生野菜の消化が苦手な犬には、すりおろしやスムージーも有効です。また、手作りのにんじんクッキーやにんじんケーキの材料としても活躍してくれます。ただし、食べ過ぎると腎臓や肝臓に負担をかける場合があるので注意が必要です。何事も適量が良いと言われていますので、カラダに良いからといって毎日大量にあげるのではなく、ウンチの様子を見ながら最適と思われる量をあげてくださいね。

(※)【参考文献】厚生労働省 e-ヘルスネット

  • 公開日:

    2019.10.24

  • 更新日:

    2020.09.27

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ライター・監修者プロフィール
  • ライター:西村 百合子
  • ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士、犬の東洋医学生活管理士2級
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。