豆柴の平均寿命は、おおむね15年程度です。
豆柴の血統書を正式に発行している機関であるKCジャパンによれば、豆柴とは古来から日本で活躍していた狩猟用の小型柴犬のことを指し、決して給餌制限による栄養不良の種類ではないとされています。
中には不正に豆柴だと偽って販売している業者もあるようですが、あくまで遺伝的に小型柴犬の要素を受け継いだ豆柴と考えれば、その寿命はスタンダードな柴犬と変わらないものと考えられています。
豆柴は柴犬と同じく活発な犬種ですが、やはり掛かりやすい病気というものはあります。 予防法と合わせて詳しく解説していきたいと思います。
動物エムイーリサーチセンターの内野富弥先生の論文によると、認知症を患っている犬種のうち8割が日本犬だとされています。 特に10歳を過ぎるあたりから症状が現われ始め、指示に従わなかったり、呼んでも反応しなかったりと、徐々に進行していきます。 ひどくなると夜中に起きだしてずっと鳴き続けたり、飼い主さんの区別がつかなくなったりもします。
認知症を発症してからの完治ということは難しいのですが、症状の抑制や改善に効果が期待できる栄養素がDHAやEPAを多く含む不飽和脂肪酸と言われています。
また脳に良いとされているため、発症していなくても予防に効果があります。
例えばサバやイワシなどの青魚や煮干しなどは、それらの不飽和脂肪酸が多く含まれており、熱を加えて調理すれば最適です。
また、食材でなくてもサプリで補うことも選択肢の一つにすることが可能です。
脳に刺激を与えることによって、認知症の予防にも役立つと言われています。
一緒にボール遊びをしたり、簡単なトレーニングをすることにより、活動を維持できるのです。
また、抗酸化作用のある食材を与えることによって様々な病気のリスクを避けることもできますし、アンチエイジングにも役立ちます。
サツマイモやブロッコリーなどの緑黄色野菜を定期的に与えることがポイントになりますね。
日本犬に多いとされているアレルギーや免疫介在性の病気も無視はできません。 これもすぐに完治できるという病気ではないため、根気のいる治療が必要です。
豆柴や柴犬のアレルギーには、食べ物が大きく関係しています。
食材になんらかのアレルギー因子が含まれている場合、皮膚炎や外耳炎、アトピーや下痢の症状などになって現れますので、どの食材がダメなのか注意深く観察することが大切です。
症状が出ている場合、アレルギーになりにくいと言われるルート(カンガルー)、ゴート(ヤギ)、低分子プロテイン(加水分解タンパク)などをドライフードとして与えることも予防策の1つとなります。
免疫介在性疾患とは、自己免疫機能が過剰に働いて正常な細胞まで攻撃してしまうため、炎症や貧血など命に関わることにもなりかねない疾患です。
ステロイド投与が非常に効果が高く、症状の改善に向いていますが、その反面、肝機能に重大な影響を与えかねない副作用があるため、多用は避けたいところです。
個体差はありますが、アトピカなどの免疫抑制剤の継続的投与で症状が劇的に改善する場合も多いため、ワクチン接種が可能になるまで回復する個体も多いのです。
アトピカなどは価格が高いため、最近はジェネリックなども多く販売されていますので、そういった意味で治療費の軽減も図れるでしょう。
もっとも大切なことは、きちんと愛情をもって接してあげることでしょう。
豆柴は人間の言葉を話せませんから、その仕草や行動を常に観察してあげること。そして健康管理をきちんとしてあげることです。
人間もそうですが、健康な心身があれば長生きはするものです。そのためには本当の家族だと思って愛情たっぷりに育ててあげることが重要なことなのです。
豆柴は、小さくてかわいい存在ですが、気質としてはスタンダードな柴犬と変わりません。 自立心や独占意識が強い分、ちょっとプライドも高めな犬種だと言えるでしょうが、そんなツンデレなところも大きな魅力の一つです。 愛犬がいつまでも健康で長生きできるように、どうか愛情をもって接してあげてください。