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2019.10.09

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犬と猫の違いって?似ているようで違う、それぞれの歴史や暮らし

昔から人と一緒に暮らしている犬と猫ですが、姿形や暮らし方に似ている部分と違う部分があります。犬と猫の祖先はどんな生物だったのか、どうやって人と暮らすようになったのでしょうか?犬と猫、それぞれの歴史を追いかけながら、その違いについて詳しくご紹介します。

#Lifestyle

Author :docdog編集部(監修:みなみ愼子/名古屋ECO動物海洋専門学校非常勤講師)

犬と猫の祖先はなに?それぞれのペット化の歴史

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犬と猫の進化の歴史をさかのぼると、共通祖先であるミアキスという肉食動物に辿りつきます。

肉食動物ミアキス

ミアキスは約6,500万前~4,800万年前ころの森林に生息していて、姿はイタチのようだったと考えられています。その後時代の変化と共に、猫の祖先となる森に残るミアキスと犬の祖先となる平原に移るミアキスに分かれました。

森に残ったミアキスは幾度かの進化を経てトラやヒョウのような大型ネコ科、サーバルやカラカルのような中型ネコ科、イエネコの近縁の祖先となるヤマネコなどへ枝分かれしていきます。

一方、平原に移ったミアキスも進化を経てキツネやタヌキなどの小型イヌ科、リカオンやジャッカルのような中型イヌ科、イエイヌの近縁の祖先となるオオカミなどへ枝分かれしていきました。

犬の祖先オオカミが人間と暮らし始めた歴史

タイリクオオカミ(ハイイロオオカミ)が現代の全ての犬種における祖先と考えられています。この獰猛なオオカミが人に従順になっていく歴史には諸説あります。

1.離乳したばかりの幼いオオカミを捕獲して人に懐かせた説。
2.火を怖がらないオオカミが現れ、天敵や他の動物から身を守りやすくするために火を使う人のそばに寄ってきた説。
3.人の残飯を目当てに近づいたオオカミと、狩りの手伝いや野生動物から集落を守ってもらう人との利害の一致説です。

どの説であっても、人とオオカミはお互いの存在を都合良く利用し、昔から共に暮らしてきたことがわかります。

猫の祖先ヤマネコが人間と暮らし始めた歴史

現代の猫たちの祖先は約13万1000年前ころの中東砂漠などに生息していた亜種リビアヤマネコと考えられています。穀物を貯蔵しておく倉庫に野ネズミが集まり、その野ネズミを餌としていたヤマネコが倉庫に住み着きました。穀物は荒らさず害獣のネズミを食べてくれるヤマネコを、人は追い払わなかったのでしょう。長い年月をかけて人に懐くヤマネコが現れ、幼いヤマネコを可愛がり飼育し始めたのではないかとされています。

犬と猫の暮らし方の違いとは?食事内容や狩りの方法

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現代では犬は雑食性の強い肉食、猫はほぼ肉食ですが、共通祖先であるミアキスの時代には完全肉食動物であったとされています。進化の過程で内臓や歯の構造、狩りの方法などに違いが生まれていき、人と暮らすようになってからさらに差異が広がったと考えられています。

犬の食事と狩りの方法

平原へと移った犬の祖先たちは、獲物を狩るために素早く走れる足と動きに耐えられる強い背骨を得ました。さらに仲間で群れを作り、協力して獲物を追い立てる狩りを確立していきます。

狩りの成功率はあまり高くない割りに、走るためには多大なエネルギーが必要でした。そのため仕留めた獲物は残さず食べ切り、生きる為に植物の実や根も食べ始めます。

またオオカミからイエイヌへと家畜化していく途中でも、人の残飯を食べることでより雑食性が増していったのではないかと考えられています。

猫の食事と狩りの方法

森林に残り木の上で生活していた猫の祖先たちは、柔軟な身体と瞬発力を得ました。群れを作らず狩りも1匹だけで行います。そのため出し入れが自由な爪を引っ込めて足音を消し獲物に忍び寄って待ち伏せ、犬歯(牙)や瞬間的に出した爪で獲物を捕らえました。動作の少ない狩りはエネルギー消費も少なく済むため、仕留めた獲物以外を食べる必要がありません。

人と暮らすようになってからも、野ネズミなどを狩って食べていたことからイエネコに雑食性は芽生えなかったと考えられています。

犬は横、猫は縦を意識しよう!現代の犬と猫の飼育方法の違い

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犬は平原を走り回って狩りをしていたことから、飼育下でも平面的な運動が必要です。室内遊びだけでなく、散歩やドッグランなどでの走り回る運動をさせましょう。また獲物を追い立てる狩りの習性から、ボールやディスクを追ったり犬や人と追いかけっこをすることを好みます。

猫は木の上で生活していたことから、立体的な運動が必要です。キャットタワーやキャットウォークで高低差のある生活空間を作りましょう。獲物に飛びつき襲い掛かる狩りの習性から、ネズミや小鳥のように目の前で素早く動くおもちゃを好みます。

大元は同じ祖先から枝分かれした、まったく違う犬と猫

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犬と猫は共通祖先であるミアキスから枝分かれをして、現代の姿形や暮らし方にまで進化をしてきました。手段やきっかけは違うものの、彼らは昔から人の身近に居てくれています。犬と猫の違いについて、ぜひ直接見比べてみてくださいね。

下記の資料を参考に執筆しました。

(1)田名部雄一 犬の来た道
(2)公益社団法人埼玉県獣医師会 猫の不思議
(3)阿部又信 イヌ・ネコの基礎栄養

◎監修者プロフィール
みなみ 愼子

みなみ 愼子/名古屋ECO動物海洋専門学校非常勤講師 動物福祉・倫理学、ホリスティックケア・インストラクター

非常勤講師のほか、ペットマッサージやアロマテラピーの教室を開講しており、犬の保護施設でもペットマッサージのボランティア活動を実施中。一緒に暮らしている犬はロットワイラー、フレンチブルドッグ、MIX犬の3頭で、犬との伸びやかな暮らしを楽しみたいと思っています。

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