犬を連れて海外旅行に行く際には、入国するための手続きや書類が必要になります。手続きや書類の内容は、入国する国によって異なるため、必ず入国する国の大使館やホームページでその内容を確認しましょう。
また、ここでは、一般的に多い入国条件の一例を紹介していきます。
入国する国にもよって異なりますが、出国の7日前までに「輸出検査申請書」の提出が必要です。動物検疫所で確認し、必ず書類を提出しましょう。書類を提出することで、入国許可書を発行してもらうことができます。
日本では感染がない狂犬病も海外では時折り見かけられます。また、レプトスピラ症も多いことから、必ず予防接種を済ませておく必要があります。また、入国する国によっては、獣医師による健康診断証明なども必要になります。
内部寄生虫・外部寄生虫を海外に持ち込まないために、事前に駆虫薬を投与しておきましょう。
入国許可書を発行してもらえたら、次は航空会社への連絡が必要になります。基本的にどの航空会社も犬は貨物室でも預かりになるため、飛行中は残念ながら愛犬と一緒に過ごすことができません。
各航空会社によって登場する際の必要事項も異なるため、航空会社が決まったら早めに手続きを済ませておきましょう。
ここでは、代表的な2つの航空会社を紹介していきます。
ANAでは、貨物室預かりとして愛犬を搭乗させることができます。予約が必要になるため、必ずANAに連絡をして詳細を聞くようにしてくださいね。
また、貨物室での預かりになるため、クレートと給水ボトルが必要不可欠になります。飛行機1機につき3匹まで一緒に搭乗が可能ですが、1匹ずつクレートに入れる必要があります。
ちなみに、5/1~10/31までの夏季期間中は、ブルドッグ系・キャバリア・パグ・ペキニーズ・シーズー・ボクサーなどの短頭種は搭乗することができません。また、期間外であっても気温が高くなる時期は短頭種の搭乗はリスクが高いため、避けるようにしましょう。
JALも同様で、貨物室預かりとして愛犬を搭乗させることができます。予約が必要になるため、必ずJALに連絡をして詳細を聞くようにしましょう。
TEL予約時に、クレートの大きさ(3辺の合計)・犬とクレートの総重量・生後8週以上かなどの事前質問事項があります。この質問に回答することで審査が行われます。審査結果には、数日かかることもあり、結果が出て初めて予約が成立します。
時期によって搭乗不可ということはありませんが、搭乗中は健康状態などをチェックすることができないため、特に暑い時期は避けた方が賢明です。
出国手続きが無事に済み、愛犬と一緒に海外旅行を楽しんだら、日本への帰国が待っています。旅行期間が短い場合には入国手続きに時間はそんなにかかりません。ただし、2年以上の長期滞在の場合は、多くの手続きが必要となり、入国に時間がかかります。
愛犬連れで海外旅行に行くということは、手続きに時間がかかるだけでなく長時間貨物室で過ごす犬にとってみれば多大なストレスにもなってしまいます。また、異なる地で過ごすことに精神的に不安定になってしまう子もいます。
そのため、環境の変化が苦手な子であれば、一緒に行きたい気持ちは分かりますが、愛犬のためにもお留守番をさせるという選択肢もあります。
最近では、ペットシッターやペットホテルなどが普及しているため、こうしたサービスを国内で受けることができます。また、投薬がある子の場合には、かかりつけの動物病院で預かってもらうという方法もありますので、検討してみてください。
いかがでしたでしょうか?愛犬と一緒に海外旅行に行くための移動手段である飛行機内では愛犬と一緒に過ごすことができません。また環境の変化によって愛犬が体調を崩してしまう心配もあります。そのため、愛犬と一緒に海外旅行に行くことを検討する際には、少しでも愛犬の負担が軽減されるように、愛犬の健康状態を最優先に考えるようにしてあげてくださいね。