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健康管理 / 病気

2019.09.24

愛犬のストレスに気がついていますか?サインや解消方法について

人間と共生している家庭犬は、人間と同じようにストレスを感じています。また最新の研究では、飼い主がストレスを感じると犬もストレスを感じることがわかっています。また、犬も人と同じようにストレスがたまると、体に悪い影響が出る可能性もあるのです。今回は、犬のストレスの原因と解消法をご紹介します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬のストレスについて考えてみよう

犬 ストレス

犬のストレスには、心理的なストレスと身体的なストレスの2種類があります。

この2種類のストレスは、ストレスサインと呼ばれるボディランゲージによって見分けることができます。特に、身体的なストレスには痛みや病気を伴う場合があるため注意が必要です。犬がなぜストレスを感じているのか、どのようなことにストレスを感じているのかを理解することは、犬の体調や精神状態を感じとるきっかけにもなります。

いつもと違うなと感じたらそれはもしかしたら犬のストレスサインかもしれません。ぜひ、この記事をきっかけにして犬のストレスについて考えてみてください。

犬のストレスサインを知っておこう

犬 ストレス

犬がストレスを感じるきっかけはさまざまです。まずは、どんな行動が犬のストレスサインとなっているのか、5種類の代表的な行動をご紹介します。このほかに、ストレスによる下痢や嘔吐、ご飯を食べないなど具体的な不調が出る場合もあります。

あくびをする

犬があくびをするのは、眠いわけではありません。犬は、ストレスを感じた時に気分を入れ替えたり、冷静になろうとするためにあくびをします。

例えば、犬の散歩中に友達と立ち話、よくある光景です。そんな時にもし犬があくびをしたら、「早くお散歩に行こうよ」とストレスを感じている時です。立ち話を切り上げて、散歩を続行すれば、犬のストレスは解消されすはずです。

鼻や口を舐める

犬は緊張したり驚いた時に、鼻や口周りを舐めることがあります。美味しそうなものを目の前にした時の舌なめずりとちょっと違います。大きな声で怒られた時などに、ペロッと舌を出して鼻を舐めたり口周りを舐めるなどしていたら、それはストレスサインである可能性があります。

尻尾を追いかけてぐるぐる回る

尻尾をぐるぐる追いかけたり、同じ場所を行ったり来たりする行動を、常同行動と呼びます。運動不足だったり、何かストレスを感じることが起きている場合に見せるストレスサインです。
なぜ、ストレスがたまっているのか原因を探ることが大切です。

足や手を舐め続ける

特に怪我をしているわけでもないのに、犬が足や手を舐め続けている場合は、ストレスを抱えている可能性が考えられます。ひどい場合は、炎症を起こすまで舐め続けたり噛んだりする、毛をむしり取るなどの自傷行為に発展する可能性があるため注意が必要です。また、しつこく手足を舐めている場合は、肉球や爪などが怪我をしていないかチェックすることも大切です。

頭やカラダをブルブルする

犬がストレスを感じた時に、反射的にブルブルと頭やカラダを振ります。この時、犬はその状況を「嫌だな」と感じている場合があります。もし、しつこく匂いを嗅がれていたり、知らない人から頭を撫ぜられている時などに、このブルブルをしたら、その状況から救ってあげましょう。

犬がストレスを感じる状況とは

犬 ストレス

犬のストレスサインがわかったところで、犬がストレスを感じる状況についても理解しておきましょう。前述のように犬がストレスを感じるのは、心理的、身体的の2種類に分けられます。2種類の状況とは具体的にどのような状況なのでしょうか。

引越しなど環境の変化で心理的ストレスを感じる

犬は生活環境が変わることが苦手です。特に知らない土地や新しい家への引越しは、精神的な不安や緊張が続くため、慣れるまではストレスとなってしまいます。
また、結婚や離婚、一人暮らしなど一緒に暮らす家族の構成が変わる場合は、引越し以上にストレスがかかる可能性があるので注意が必要です。

家族に喧嘩が多い場合も心理的ストレスを感じる

平和主義者である犬にとって、大きな声で怒られる子供がいたり、夫婦喧嘩が多かったりする環境は大きな心理的ストレスを招きます。犬の目の前で喧嘩をしない、大きな声で怒鳴らないなど犬にストレスがかからない気配りをすることも大切です。

犬にとって運動不足は身体的ストレスになる

犬には毎日の適度な運動が必要です。特に、走り回ることが大好きな狩猟犬種や牧羊犬は、走れないことがストレスとなり、常同行動をとるようになります。
運動のさせすぎもストレスの原因となりますが、運動は犬にとって必要不可欠であると認識し、充分な散歩時間を作るなどしてストレスが溜まらないようにすることが必要です。

どこかに痛みがある場合は身体的ストレスが大きい

人間と同じように犬も痛みがあることはストレスとなります。我慢強い犬は、痛みがあってもなかなか訴えません。そのため、気がつかない間に怪我をし、気がついた時には重症化していたということもありえます。
特に、舐める、噛む、そわそわとじっとしていられない、唸る、うめく、震える動かない、ハァハァするなどのストレスサインが見られたら、どこかにフ不調があるのかもしれません。
このような時は、なるべく早く動物病院に連れて行き、適切な処置をしてもらいましょう。

犬のストレスを解消する方法

犬 ストレス

ストレスサインが理解できるようになると、犬がどのような時にストレスがたまるのかわかるようになります。ストレスがたまっているなと感じたら、ストレスを解消してあげてください。

ドッグランや公園などに連れて行く

犬は思いっきり走ったり、自然に囲まれた環境に出かけることでストレスを発散できます。また、泳ぐことが好きな犬種はプールや海などに連れていくことでストレスが解消できる可能性があります。
特に常同行動が見られた場合は、運動不足の可能性が高いので、思いっきり運動をさせてあげましょう。

生活環境を見直す

同居の動物と相性が悪かったり、大きな音が連続して聞こえるなど犬が嫌がる状況が続いている場合は、生活環境を見直す必要があります。
同居の動物と相性が悪い場合には、部屋を別々にするなど、お互いが同じ空間にいないように工夫することも必要です。また、犬が嫌がる音や匂いがするような生活環境の場合は、部屋に防音対策をする、犬がいる部屋を変えるなどの何かしらの方策をとることがおすすめです。

最新の研究でわかったこと

犬 ストレス

2019年6月、スウェーデンの動物学者リナ・ロス氏が、飼い主と犬の関係について論文を発表しました。
最新の研究によると「飼い主が長期間にわたってストレスや不安かを感じていると、飼い犬にもそれが売るっている可能性がある」ことがわかったそうです。ロス氏は、人間が犬を理解するより、犬のほうが人間のことを断然よく理解していると語っています。

また、同年2月には、アメリカの社会心理学者ウイリアム・J・チョピク氏によって「犬の性格は飼い主に似る」ことが分かったことが発表されました。

どちらの研究でも「犬は人間を理解することが得意である」ことが分かったとされています。これらの研究結果を見ると、飼い主がストレスをなるべく抱えないようにすることが犬のストレス軽減につながるとも考えられます。

犬のストレスサインを見逃さないで

犬 ストレス

犬がストレスを感じる場面はさまざまです。また、犬種や性格によってストレスを感じるシーンが異なることもあります。
どんな環境に置かれると犬がストレスを感じるのかは、日常の細かい観察から理解できるようになります。尻尾を追いかけてぐるぐる回る常同行動を「かわいい」と言ってしまうようでは、飼い主として知識が足りないと言えます。一緒に暮らしている犬が、なぜそのような行動をとるのか、果たしてその行動がストレスサインなのかは飼い主だけが見極めることができるのです。言葉をしゃべれない犬のために、細かい観察をしてストレスサインを見逃さないであげてください。

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