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健康管理 / 病気

2021.05.19

犬の耳ダニかも!びっしりと黒い耳垢・かゆみがひどい場合には薬で治療も

犬が耳を床にこすりつけたり、しょっちゅう耳を掻いていることはありませんか?犬が耳を激しく痒がる原因は、耳ダニのせいかもしれません。犬の耳に繁殖するダニは、草むらに潜んでいて犬に寄生するマダニとは全く別のもの。耳ダニは、耳ダニに感染している犬や猫と接触することでうつる感染症なのです。ここでは、犬の耳ダニに感染しないための予防策や、感染した場合の対策についてご紹介します。

#Healthcare

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬の耳ダニについて詳しく知りたい!

耳ダニの感染がないか診察してもらっている小型犬

犬の耳ダニは、正式には耳ダニ感染症と呼びます。長さ0.3mm~0.4mm程度の小さなダニ、ミミヒダゼンダニが犬の耳の中に帰省することで発症します。ミミヒゼンダニは、犬の耳垢や皮膚組織、体液をエサとして成長し、耳の中で卵を産み孵化します。繁殖力が非常に強く、耳の中で生まれたダニが成長し、また卵を産むというサイクルを繰り返すため、しっかりとした駆除をする必要があります。

黒い耳垢や強いかゆみ

耳ダニに感染すると耳の中に、コーヒーのかすのような黒っぽい耳垢が大量にたまります。また、非常に強いかゆみを伴うため、耳を床に強くこすりつける、しょっちゅう耳を掻く、頭を何回もブルブル振るなど、犬は「耳がかゆい」という行動をとります。このような行動が頻繁に見られたら、耳ダニの感染を疑いましょう。

犬が耳ダニに感染する原因とは

診療台の上で耳に綿棒をあてられながら治療しているレトリーバー

耳ダニは、接触感染が原因です。耳ダニに寄生された犬や猫、タヌキなどの野生動物の他、親犬からも感染します。多頭飼育の場合は、一頭が感染していれば一緒に暮らしている犬に感染する可能性が高まります。また、散歩中に耳ダニに感染している動物と、飼い主が接触したことでも感染する原因となるので注意が必要です。

耳ダニに感染すると

犬が耳ダニに感染すると、強いかゆみを伴います。あまりのかゆみから、床に耳を強くこすりつけたり、爪で強くかきむしることによって、耳たぶに傷がつく耳血腫を引き起こす事もあります。また、重症化すると耳の周りや首にまで感染が広がる可能性があるので注意が必要です。

薬を投与して除去する

犬が耳ダニに感染した場合は、動物病院で耳の中を洗浄し、殺ダニ作用のある薬を投与してもらいます。殺ダニ作用のある薬には、点眼薬、内服薬、スポット薬などがあり、症状に合わせて使用します。さらに、二次感染や重度の炎症が起きている場合は、合わせて治療を行います。耳ダニの治療は、完全に耳ダニが確認されなくなるまで、根気よく行う必要があります。耳ダニが卵から孵化し、成虫になるまでの3週間は最低でも治療を続けましょう。

犬の耳ダニは予防できる病気?

耳ダニに感染して痒そうに耳をかくハスキー犬

耳ダニに感染しないための予防策は、耳ダニが寄生している動物と接触しないことが一番です。まずは、耳ダニに感染しないために、飼い主ができることを知っておきましょう。

多頭飼いは要注意

特に気をつけたいのが、多頭飼いの場合です。これは犬だけに限らず、犬と猫の多頭飼いの場合も感染する可能性があるので注意したいところ。家の中では、ハウスの中、ベッドの上など感染した動物がいた場所には、幼虫や卵が落ちている可能性があります。耳ダニに感染していることがわかったら、感染している犬だけではなく一緒に暮らしている犬や猫なども一緒に動物病院へ連れて行き、検査してもらうことが最も効果的な予防策となります。

野生動物と接触しない

耳ダニは、飼い主の手からも犬に感染します。耳ダニに感染した犬からはもちろん、野良猫や野生のタヌキなどはむやみに触らないようにすることが予防策となります。場合によっては、耳ダニに感染している犬の飼い主など人からも感染する可能性があるため気をつけましょう。

耳を清潔にする

耳ダニに感染しないための有効な対策は、犬の耳を常に清潔な状態に保つこと。耳の中を清潔にするためにと行う耳掃除にも注意が必要です。犬の耳の中は、殺菌作用がある保護膜で覆われています。耳掃除によってその保護膜が拭き取られてしまうと耳ダニに感染しやすくなるため、耳掃除のしすぎは禁物です。

犬が耳ダニには消毒や掃除などの対策も

絨毯に寝そべりながら掃除機を直視するレトリーバー

痒がる、黒い耳垢が出るなど耳ダニの感染がわかったら、すぐに動物病院へ連れて行くことはもちちろんですが、ほかにも飼い主として対策を取る必要があります。

家の中の大掃除

犬が耳ダニに感染すると、強いかゆみから頻繁に耳をかくようになります。そのため、耳ダニの卵や幼虫が家の中に多数散らばっている可能性があります。まずは、犬がいた場所を中心に、重点的に大掃除しましょう。特に、ハウスの中などは念入りに掃除した上で消毒もしておきましょう。もちろん、家の中のどこに卵が落ちているのかわからないため、家全体の大掃除も忘れずに行ってください。

マットやタオルは消毒

犬が普段寝ているマットや毛布、タオルなどは洗濯するだけではなく消毒をすることがおすすめです。消毒は、80度のお湯に10分間程度洗濯する(熱水洗濯)ことで効果があると言われています。

犬が耳ダニで苦しまないように予防が大切

絨毯の上で寝そべっているダックスフンドと猫

耳ダニは、犬にとってとても辛い症状です。また、耳ダニ感染症が重症化すると免疫の低い子供や高齢者にもアレルギー症状が出る可能性があります。多頭飼育をする場合は、特に感染しやすいため、犬の飼いはじめには動物病院で細かく検査をしてもらいましょう。
また、ペットショップなど犬の管理が行き届いていない可能性がある場所で多頭飼育されていた場合には注意が必要です。耳ダニは、日常の対策で予防できる症状です。こまめな耳チェックで耳ダニに感染しないように気をつけてあげてください。

  • 公開日:

    2019.09.09

  • 更新日:

    2021.05.19

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。