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住まい / 生活

2020.09.02

マイクロチップってどんなもの?2020年一部犬猫への装着が義務に

2019年6月12日、販売される犬猫へのマイクロチップ装着を義務化する議員立法の改正動物愛護法が参議院本会議で全会一致で可決され成立しました(超党派の「犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟」と「自民党どうぶつ愛護議員連盟」が提出)。本記事ではそんな今、注目度の高いマイクロチップが一体どんなものなのか?を深掘りしていきたいと思います。

Author :docdog編集部

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マイクロチップを装着することのメリットは?

マイクロチップを読み取られている犬

愛犬にマイクロチップを装着することのメリットは何でしょうか?

迷子犬が飼い主の元に帰れる

マイクロチップが装着されていると専用のリーダーさえあれば、その犬の識別番号を読み取ることが可能です。その識別番号は複数の民間組織で管理されており、その犬の住所や飼い主などの個体情報を取得することが可能となります。そのため、災害時や不慮の事故などの時に家族とはぐれてしまった愛犬を見つけやすくする、というメリットがあります。また犬を遺棄したり、虐待することを防ぐ効果もあると考えられています。

災害時の混乱を想定すべき

2017年の環境省の報告によると熊本県地震の際に保護された犬は1,094頭で、このうち、飼い主の元へ無事に帰れた犬は400頭、そのうち迷子札やマイクロチップを装着していた犬は368頭であり、そういったものがないと混乱の状況下では、なかなか見つからないケースが多いと言うことが分かっています。

マイクロチップの装着・登録方法とは?

マイクロチップを埋め込まれるときの犬

先に述べたようにマイクロチップを装着することで、万が一愛犬とはぐれてしまっても、無事に帰って来られる可能性が高くなります。では、実際に犬猫にマイクロチップを装着する際はどこに装着するのか?あるいはマイクロチップの情報登録方法などをご紹介します。

マイクロチップを装着する場所は首の付け根や背中が多い

動物に埋め込むマイクロチップは長さ1cm程度で幅が2mm程度の円筒形をしています。それぞれ15桁の識別番号が記録されています。

マイクロチップの装着は動物病院で獣医師が行います。専用の注射器を用いて体内に埋め込みを行ないます。埋め込む場所は皮膚の下の皮下組織ならどこにでも可能ですが、首の付け根の背中側に埋め込むことが多いです。

基本的には、注射だけなので麻酔はせずに行ないますが、暴れてしまう場合には全身麻酔や鎮静をしたりすることもあります。また避妊手術や去勢手術と一緒に行なうことも可能です。

マイクロチップの費用は数千円~

動物病院によってかかる費用は異なり、数千円から1万円程度で行なっています。また登録にもお金がかかりますが、動物病院の費用に登録料も含まれている場合が多いです。マイクロチップの装着を推進する目的で自治体や獣医師会から助成金が出る場合もあります。

情報の登録方法は日本獣医師会へ

情報の登録は、マイクロチップを埋め込んだ後に飼い主さんから日本獣医師会に氏名や住所、電話番号などを記載した登録用紙を送り、その情報が日本動物愛護協会、日本動物福祉協会、日本愛玩動物協会、日本獣医師会によって構成される「動物ID普及推進会議(AIPO)」のデータベースに登録されます。この情報は動物病院や動物愛護センターから照会することが出来るので、もしマイクロチップを装着された動物が、動物病院や警察署、動物愛護センターで保護されるとマイクロチップの情報から、飼い主さんの情報にたどり着くことが可能となるのです。

マイクロチップを装着するデメリット・身体への影響は?

マイクロチップ装着用の注射器と犬

万が一、飼い主さんとはぐれてしまった場合に、マイクロチップがあるととっても安心です。しかしマイクロチップを装着することによるデメリットはないのでしょうか?

悪影響があったという報告はない

現在までのところ、マイクロチップが犬の体に対して何らか悪影響を及ぼしたということは報告されていません。しかし犬が病気になったときにCT検査やMRI検査を行う際には問題になることがあります。背中に埋め込むことが多いマイクロチップですが、犬の皮下組織はルーズで空間があり、当初の場所と異なる部位に移動することがあります。

マイクロチップの中には金属が入っているので、CT検査やMRI検査をした際にCT画像では「ハレーション」といってマイクロチップを埋め込んだ部分が光って見えてしまったり、MRI検査でもその領域はブラックホールのように黒く抜けた画像になります。また全体的な画像も少しブレた画像になり、やや診断が難しくなる場合があります。

マイクロチップを取り出すことも可能

獣医師の先生に話を聞いてみると、日常の診療の中で、犬の症状に合わせて、CT検査やMRI検査を行なうことがありますが、特にMRI検査のときはマイクロチップを取り出すことがあるとのことです。それはMRIによって検査をする領域は背骨の中の脊髄が含まれていることも多く、きちんとした診断を下すためにマイクロチップを取り出さなければならないときがあるからです。

そのような場合にはMRI検査の際も全身麻酔が必要なので、全身麻酔下で触診、あるいはX線透視画像を見ながらマイクロチップの位置を確認して、その上の部分だけを切開し、マイクロチップを取り出して縫合します。それほど大変な処置ではありませんが、多少の痛みは伴いますので、愛犬のケアはかかさずに行なってあげてくださいね。

それでもマイクロチップの有用性は高い

迷子になっている可能性のある犬

このように全くデメリットがないわけではないですが、それでもマイクロチップの有用性は非常に高いと考えられます。マイクロチップについての理解を深めていただくことで、愛犬のために装着すべきか否かを検討してみてください。

  • 公開日:

    2019.09.01

  • 更新日:

    2020.09.02

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