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薄茶色の毛の犬が歯を剥き出しながら唸っている
犬の生態 / 気持ち
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2021.09.07

犬が唸る理由は威嚇?シーン別で知るしつけ方法と愛犬の心理

犬が唸るのは威嚇行動だから「問題行動」の一つ、そう思われている方も多いと思います。もちろん、威嚇のために唸る場合もありますが、実は威嚇だけではない理由もあります。
愛犬と心地よい暮らしを送るためには、犬がなぜ唸るのか、まずはその理由を理解することが大切です。
今回は、犬が唸る理由、唸っている時のしつけ方や対策、しつけをする時の注意点などについて詳しく解説します。

文:西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

犬が唸る理由とは?

黒と茶色の毛の犬が雪が降る中唸っている

犬が唸るには、大きく分けて4つの理由が考えられます。まずは、なぜ唸っているのかその理由を知っておくことが大切です。

恐怖心や不安

犬は、基本的に警戒心が強い動物です。初めて見る人や犬、初めて訪れた場所などではまずは警戒心を持ちます。身の危険や恐怖を感じると威嚇のために唸ることがあります。このような時は鼻にシワがよる、歯を剥く、背中の毛が立っている、小さく唸ります。
唸りながら近付くなどの行動の他に、強い恐怖心がある時は耳を下げ、震えながら唸ることもあります。

また、犬が極度の緊張状態にある場合が多いため、飼い主がいつもと同じように近付くと噛まれることがあるため、注意が必要です。

飼い主に甘えている

同じ犬が唸るときでも、甘えの意味を持つときがあります。この場合は、尻尾を振っている、飼い主に嬉しくて飛びつく、甘噛みをするなどの甘えや嬉しさを表す行動が見られます。このときのポイントは、鼻にしわを寄せる、歯を剥く、毛が立つなど犬が警戒を表す表情や状態ではないことです。

縄張り意識・独占欲

犬は縄張り意識が強い動物です。そのため、縄張り意識による唸りは攻撃性が高く、自分の縄張りとみなす自宅に他人が侵入してきた場合に起こります。宅配業者に対して、歯をむき出しにして唸る場合などはこれに当たると言えます。

また、食事中にフードボウルを触ろうとする時や、おもちゃや毛布などのお気に入りの所有物を守るために飼い主に対して唸る場合もあります。

楽しくて遊んでいる

犬は犬同士や飼い主と楽しく遊んでいる最中にも唸ることがあります。この場合は威嚇というよりは、興奮している状態で、引っ張りっこをしている時などによく見られる行動です。ただし、興奮がエスカレートしてしまうと思わぬ事故にもつながりかねないため、途中でクールダウンの時間を作ることが大切です。

犬が唸るときのしつけ方と対策

白い毛の犬2匹が雪の中で唸り合っている

犬が唸ったときの対策として、なぜ唸っているのかその原因を理解し、原因にあわせた対処を行うことが大切です。

恐怖心や不安で唸っている時

恐怖心や不安からくる唸りは、犬の本能から起こる行動のため、すぐにやめさせることはできません。有効だとされているしつけとして、恐怖や不安を抱く物に対して徐々に慣れさせていく方法があります。
また、飼い主とのしっかりとした強い信頼関係を構築することも大切です。犬がこの人と一緒にいれば安心だと思うことで、恐怖心や不安は軽減される可能性があります。

飼い主に甘えて唸っている時

甘えの一環として犬が唸っている場合は、無視をすることが有効です。遊んでいる場合なら、遊びをやめて部屋から出て行く、背中を向けるなど犬を無視する行動をとってみましょう。
また、おもちゃやボールを離さずに唸っている場合は、「アウト」「出せ」「離せ」などのコマンドを教え、犬がおもちゃなどを離したら褒めるようにしましょう。

縄張り意識・独占欲で唸っている時

宅配便や来客があると唸る場合は、犬の本能である縄張り意識から起こる行動です。本能の行動のため、しつけでやめさせることは難しいですが、根気良くしつけをすることで唸らなくなり場合もあります。
また、玄関のチャイムが鳴ったら手元に呼び寄せ「大丈夫」と声をかける、玄関まで一緒に連れて行き対面させる、唸るのをやめたらおやつを与えるなどの方法が有効とされています。

楽しくて遊びながら唸っている時

遊んでいる最中に犬が唸る場合には、唸った瞬間に遊ぶのをやめ、犬の側から離れるようにします。犬に背中を向けて犬から見えないところまで行き、無視をします。唸ると遊んでもらえなくなると犬が学習するまで、何度も繰り返し行うことが大切です。

しつけをするときの注意点

白い毛の犬が歯を剥き出しにしながら唸っている

犬が唸る理由にはさまざまなものがあるため、まずはどうして犬が唸っているのかを理解することが大切です。特に、甘えや遊びの時に唸っている場合は、要求の唸りへ発展する可能性があるため、早めにしつけをし、必ずやめさせるようにしましょう。

また、警戒や恐怖など本能から犬が唸っている場合は、やめさせたいからと叩いたり、きつく叱ってしまうと信頼関係が崩れてしまう可能性があるため、注意が必要です。唸ることをやめさせるためには、根気強くしつけをすることが大切です。

犬が本気で唸っている時は要注意!

警戒心や恐怖心から唸っている場合は、そのままにしておくと行動がエスカレートし、人や他の犬、動物などに攻撃をする可能性があります。不用意に手を出したりすると、噛まれてしまうケースもあります。

本気で唸っている時は鼻にしわを寄せ、歯をむき出し、背中の毛が立っている場合がほとんどです。このような時は、本能から唸っているため、すぐにやめさせることはとても難しいので、唸っている対象からまずは遠ざけることが大切です。

犬の唸り対策、まずは原因を探ろう

茶色の毛の犬が唸っていて飼い主が口を閉じさせてしつけをしている

犬が唸る理由はさまざまです。なぜ唸っているのかその理由を知り対処することが大切です。唸っている行動を放置すると、人に怪我をさせてしまうなどの事態に陥りかねません。

些細なことで唸らないようにするためには、子犬期からしっかりと社会化をし、信頼関係を構築しておくことが大切です。犬がよく唸る場合は、犬の状態や表情をよく観察し、適切なしつけをすることがおすすめです。

  • 公開日:

    2019.09.17

  • 更新日:

    2021.09.07

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。