結論から申し上げますと、犬がうどんを間違って口にしてしまった程度では大きな問題はありません。とはいえ、ドッグフードの代わりに頻繁に与えてもいいものではありません。なぜならうどんには意外に多くの塩分が含まれているからです。おやつとして与える場合にも細かくカットした上で、少量にしておいた方がよいでしょう。
小麦粉・塩・水で作られているうどんは、炭水化物のかたまりのように思われがちですが、意外にもビタミンやミネラル、食物繊維も含まれるバランスのよい食材です。うどんに含まれる栄養成分には次のようなものがあります。
・炭水化物
体を動かす生命活動のエネルギー源となります。
・タンパク質
筋肉や血液、皮膚、爪などの体を作るもとになります。
・ビタミンやミネラル
体の調子を整えたり、皮膚や粘膜を正常に保つための重要な働きをします。
うどんの主原料は小麦粉ですので、小麦にアレルギーのある犬には与えてはいけません。しかし今まで小麦にアレルギーがなかったとしても、アレルゲンとなるものを繰り返し摂取することで、突然発症することもあります。 また、うどんに限らず他の食べ物でもアレルギーが発症する可能性はありますので、初めて食べる食材は少量から様子を見て与えるようにしましょう。
例えば、食べた後に頻繁に顔や体を掻くような行動がみられたらアレルギー症状かもしれません。また、下痢や嘔吐もアレルギー症状の可能性があるため注意が必要になります。下痢が続いたり嘔吐を繰り返す場合は、早めに病院で診てもらいましょう。その際、食べたもの、量、食べた時間など、出来るだけ多くの情報を獣医さんに伝えることが大切です。日頃から愛犬の様子を観察する癖をつけておきましょう。
うどんを愛犬に食べさせる際には、アレルギー以外にも注意しておきたいことがあります。
飼い主さんが食べているうどんを愛犬にあげる場合、うどん以外のトッピングには気を付けましょう。例えばネギ・かまぼこなどです。
ネギは中毒を起こす可能性があり、犬に絶対に与えてはいけない食材のひとつです。ネギを取り除いたとしても、その中毒成分は出汁の中に溶け出しています。出汁を吸っているうどんにもネギの成分は含まれているために注意が必要になります。
また、かまぼこなどの加工食品には、保存料などの様々な添加物が使われていることが多いため、犬には与えない方が安全です。
うどんのカロリーは、人より体の小さな犬にとって思いのほか高くなります。おやつとして少量与えたつもりが、ドッグフードを食べなくなってしまうことも。小型犬で1/2本から1本、中型犬で2本程度を目安にしておきましょう。
今回は犬に与えるうどんについてご紹介しました。愛犬と暮らしていると人の食べものを犬が口にする機会も増えるかもしれません。初めて犬を育てる方の場合、犬の主食はバランスのよいドッグフードがおすすめとなりますが、おやつも犬の楽しみのひとつ。主食に影響がでないように、飼い主さんが気を付けてあげながら、愛犬の健康を守ってあげてくださいね。
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