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シベリアンハスキーが雪が降る中遠くを見つめていてその瞳は青と茶色のオッドアイになっている
犬の生態 / 気持ち
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2021.09.03

シベリアンハスキーにオッドアイが多い理由は?健康には問題ない?

オオカミのような外見が凛々しいシベリアンハスキーには、左右異なる色の目をもつオッドアイのコが多く見られます。オッドアイには独特のカッコよさがありますが、そのようなコが生まれる理由はどういったものなのでしょうか。今回は、シベリアンハスキーにオッドアイが多い理由と、オッドアイのコに考えられる健康上の懸念などについて紹介していきます。

#シベリアンハスキー

文:新井 絵美子/動物ライター

オッドアイとは?

白とグレーの毛のシベリアンハスキーの顔がアップでその瞳は青と茶色のオッドアイである

オッドアイとは、左右の目の色が違うことを言い、日本語では「虹彩異色症」と呼ばれています。オッドアイ以外に、「バイアイ」や「ヘテロクロミア」と呼ばれることもあります。

この左右の色が違う目は、シベリアンハスキーのような犬だけではなく猫や人間にも見られます。特に全身が白い猫に比較的多く見られ、約25%の確率でオッドアイが生まれると言われています。

オッドアイの原因は、先天性によるものと後天性によるものがあるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

先天性のもの

先天性による原因には、大きく分けて以下の2つが挙げられます。

遺伝的要因

オッドアイの遺伝子を両親から受け継ぐことで生まれるケースが多く見られます。特に、純血犬種の場合、同じ品種同士を繰り返し交配させることから、親犬から子犬にオッドアイの遺伝子がどんどん引き継がれていきます。
そのため、オッドアイになる確率が高い犬種も存在するということです。

色素の形成異常

母犬の胎内にいるときに、色素の形成に異常が起きた場合もオッドアイが生まれることがあります。色素の形成異常による影響は、必ずしも目に出るとは限らす、被毛の色に現れる場合もあります。しかし、たまたま片目にだけ影響を及ぼすとオッドアイになります。

後天性のもの

後天性の原因は、病気や怪我によって虹彩を傷つけてしまったことによる場合です。虹彩が傷ついてしまうとメラニン色素が減り、怪我をしていない健康な目よりも色素が薄くなるため、左右の色が異なる場合があります。

特に、散歩のときに草むらの中に頭を突っ込み、尖ったものによって眼球を傷つけてしまうというケースが多い傾向にあります。

シベリアンハスキーにオッドアイが多い理由は?

茶色と白の毛のシベリアンハスキーの瞳が茶色と青のオッドアイである

オッドアイのシベリアンハスキーは多いですが、これは先天性による虹彩異色症ではありません。シベリアンハスキーのオッドアイにおいては他の動物とは異なり、もともとの生息地と関係があります。

環境の変化によるもの

シベリアンハスキーにオッドアイの個体が多い理由には諸説ありますが、もともと暮らしていた生息地の環境に関係があると考えられています。

シベリアンハスキーは、極寒の地シベリアで長い間そり犬として活躍していた犬種です。日光照射の少ない北方での生活は、あまり紫外線を浴びないため、他の犬種と比べてメラニン色素が少なく、もともとはブルーの目をもつ個体がほとんどでした。

その後、時代の変化とともに家庭犬としての人気がではじめたことで、他の地域でも飼われるようになり、日光照射の変化などの影響から目を保護するために、ブルーからメラニン色素の多い茶色へと変化していきました。

しかし、そのなかで片目だけが環境の変化に適応することができずに、片目だけブルーで、片目だけが茶色というオッドアイが生まれるようになったのです。

犬種標準で認められている

シベリアンハスキの左右の目の色が違うことは異常とみなされていないため、犬種標準で認められています。オッドアイ以外に、シベリアンハスキーの目の色は、以下の種類があります。

シベリアンハスキーの目の色の種類

  • ブルー:神秘的でクールな印象
  • ブラック:日本犬のような見た目が特徴
  • ブラウン:ブルーやブラックと比べて、やや穏やかな印象
  • 黄色:ブラウンよりもやや薄めの色

シベリアンハスキーだけじゃない!オッドアイが生まれやすい犬種

シベリアンハスキー以外にオッドアイは、以下の犬種にも生まれやすい傾向にあります。ただし、これらの犬種の場合は、先天性の疾患であることも少なくありません。

オッドアイが生まれやすい犬種

  • ボーダーコリー
  • ダックスフンド
  • ダルメシアン
  • シェトランドシープドッグ
  • パピヨン
  • シーズー

シベリアンハスキーのオッドアイには健康上の懸念はある?

白とグレーの毛のシベリアンハスキーが雪の中でお座りをしている

オッドアイの場合には、健康に影響が出ないかと心配な方もいるかと思います。ここでは、オッドアイのシベリアンハスキーには、健康上の懸念があるのかどうか説明していきます。

健康や寿命には影響しない

シベリアンハスキーのオッドアイは、環境の変化に適応していった結果としてなったため、病気にかかりやすくなったり、寿命に影響したりということはないと考えられています。

しかし、生まれつき目の色が違う場合は問題ないものの、生まれつきではなく急に色が変化した場合には、目に異常が起きている可能性があります。そのような場合には、動物病院を受診するようにしましょう。

目の色が変化してきた場合に疑われる病気

生まれつきでもなく、かつ怪我もしていないのにシベリアンハスキーの目の色が変化してきたら、以下の病気が疑われます。

緑内障

緑内障は、眼球内を循環している眼房水が過剰に溜まり、眼圧が上昇することで視覚障害を引き起こす病気です。発症により虹彩が損傷して目の色が変化することがあります。緑内障はシニア犬がなりやすいと言われているので、高齢期を迎えたら特に注意が必要です。

犬伝染性肝炎

犬伝染性肝炎はウイルス性の肝炎で、感染した犬の唾液や尿などの分泌物が口の中に入ってしまうと感染します。発症すると嘔吐や下痢などのほか、目の色が青白くなる症状も見られます。

オッドアイのシベリアンハスキーと出会う方法は?

グレーと白の毛のシベリアンハスキーが舌を出している

神秘的な雰囲気で個性が光るオッドアイのシベリアンハスキーを迎えたいと検討している方のために、ここではオッドアイのシベリアンハスキーの入手先や値段についてご紹介します。

確実に入手したい場合は専門のブリーダーに問い合わせる

運がよければペットショップでも出会えますが、シベリアンハスキーを販売しているところはそれほど多くありません。そのため、確実に入手したい場合は、シベリアンハスキー専門のブリーダーに問い合わせるのがよいでしょう。

値段の目安

ミステリアスな雰囲気が魅力的なオッドアイですが、左右の目の色が違うからといって値段が格段に高いわけではありません。目の色を問わず、シベリアンハスキーの値段の相場は30万円〜です。血統や体格の良し悪しによって値段に差があります。

神秘的なシベリアンハスキーのオッドアイ

茶色と白の毛のシベリアンハスキーの瞳が青と茶色のオッドアイである

シベリアンハスキーのオッドアイは、日照時間の短い極寒の土地から移動し、目を保護するため変化していったという背景が関係しています。そのため、シベリアンハスキーにおいては標準と認められており、健康上の懸念があったり寿命に影響したりといったことはありません。

寒い土地から移動してきたことで目を保護するため美しく変化してきたという、とても神秘的な歴史を持つシベリアンハスキーのオッドアイ。もしも見かけたらそのコがオッドアイになった経緯に少し想いを馳せてみてはいかがでしょうか?

  • 公開日:

    2019.09.18

  • 更新日:

    2021.09.03

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ライター・専門家プロフィール
  • 新井 絵美子
  • 動物ライター
  • 2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。 過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。