「あれ、ゴールデンなのに黒毛?」ゴールデンレトリバーの外見にそっくりなのに、被毛が黒い子を見たことはありますか?
黒色と言うと、「クール」「上質」「忠誠」「神秘」などといった抽象的イメージがあり、少しミステリアスな雰囲気を感じますよね。
ここでは、ゴールデンレトリバーに非常に良く似たこの黒い犬が、何という犬種なのか、ゴールデンレトリバーの毛色についてもご紹介します。
結論から言ってしまえば、ゴールデンレトリバーに黒色は存在しません。一見ゴールデンレトリバーに見える黒い犬の正体は、「フラット・コーテッド・レトリバー」でしょう。
フラット・コーテッド・レトリバーと言っても、多くの方にとってはあまり聞き慣れない犬種かもしれません。では、フラット・コーテッド・レトリバーとはどのような犬なのでしょうか。
イギリス原産で、体高が約56~62cm、体重が約27~34kgでゴールデンレトリバーと大差がありません。他のレトリバー種と比べ胸幅や腰幅が無く、より軽快に歩きます。
毛色は黒の単色、またはレバーの単色に限られており、ゴールデンレトリバーのような毛色の子は存在しません。元来、家庭犬・猟犬・回収犬の3役を兼ねており、多彩な才能を持っています。
感受性が豊かで、人や他の犬に対しフレンドリーです。番犬の役割も果たしますが、楽天的で陽気な性格なため、誰とでも友達になりたがる傾向があります。高い知性を持ち、周囲の状況の変化に即応します。
ゴールデンレトリバーにはアメリカタイプとイギリスタイプの2種類が存在し、日本で日常的に見かけるゴールデンレトリバーはアメリカタイプが多いです。そして、白いゴールデンレトリバーのように見える犬が、イギリスタイプです。この2種類には、それぞれ次のような特徴があります。
毛色は茶色に近いゴールドなどの比較的濃い色調であり、毛質は柔らかくストレートに近いです。鼻や目は焦げ茶色で、イギリスタイプのゴールデンレトリバーと比較するとスレンダーな体型であり、マズルは長めです。活発で何にでも興味を示し、ややハイテンションになりがちです。
被毛は薄いゴールドやクリームなどの白に近い色をしており、短めでウェーブがかかっている傾向にあります。鼻や目は黒く、がっしりとした体型で、マズルは短めです。アメリカタイプのゴールデンレトリバーよりもおとなしめの子が多いようです。
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イングリッシュゴールデンレトリバーとは?英国・米国タイプを徹底調査犬全般には様々な毛色の種類がありますが、ゴールデンレトリバーで正式に認められている毛色の種類は多くありません。犬種標準を定める団体により多少違いはありますが、次のように定められています。
JKC(ジャパンケネルクラブ)において、ゴールデンレトリバーのスタンダードな毛色の種類はゴールドもしくはクリームと定められており、胸に白い差し毛があるものだけが許容されています。また、AKC(アメリカンケンネルクラブ)では、色鮮やかに光沢のあるゴールデン系の毛色と定められています。
いずれにしても、レッドやマホガニー、極端な明色や暗色といった毛色の種類は望ましくないとされています。
どの犬種にもそれぞれ違った魅力がありますが、ゴールデンレトリバーはその愛らしい表情や温厚な性格に加え、暖かみのある美しい被毛が特徴的ですね。健康的な被毛を維持するためにも、飼い主さんは栄養バランスの良い食餌を与え、毎日ブラッシングなどのお手入れをしながら、たくさんコミュニケーションを取りましょう。