ペットテックとはペット関連ビジネスに、AIやIoTなどのテクノロジーを掛け合わせたビジネスのことをいいます。
日本においては2018年がペットテック元年ともいわれており、現在多くの注目を集めている分野です。ペットの家族化が進んでいる、ペットへの健康志向が高まっている、ペットフレンドリーな施設が充実してきているなどの動向から、今後さまざまなペットテック製品やサービスが拡大していくことが予想されます。
近年注目されるようになったペットテック市場ですが、すでにさまざまなペットテック製品やサービスがリリースされており、徐々に増えつつあります。具体的にどのような製品やサービスがペットとの生活に役立っているのか見ていきましょう。
ペットの様子を外出先から確認できる見守りカメラは、飼い主にとってもはや必須アイテムとなってきましたが、そのなかでも注目すべきはペット用カメラ「Furbo」です。
Webカメラで留守番中の愛犬の様子を見たり、話しかけたりする以外にも、愛犬の動きの変化や鳴き声をセンサーで感知して撮影し、飼い主に通知する機能なども備わっています。また、外出先からペットカメラにセットしておいたおやつを与えることも可能です。
このようなペットをサポートするペットテック製品により、ペットを飼いづらいといわれていた単身者なども、ペットと暮らしやすくなっていくでしょう。
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IoT製品のWhistleは、犬の健康管理ツールです。首輪に装着するウェアラブルデバイスで、愛犬の睡眠パターンや心拍数、歩数や活動量などをデータ化してくれます。
そしてこの取得した基本データの数字が変化し始めてくると、獣医師に診てもらう必要性があるかもしれない、と通知がくるようになっています。
ペットの基本データや種別に関するデータをもとに、ペットが長生きできるようサポートしてくれるこのようなデバイスの需要は、ペットへの健康志向が高まっていることから、今後どんどん増えていくでしょう。
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Dog Huggyは登録してあるデータから、愛犬を預けたい飼い主とペットシッターをマッチングするサービスです。
利用者がWeb上で預けたい日や場所、愛犬の情報を入力すると、条件に合ったペットシッターが見つけられます。ペットシッターが見つかったら事前面談をし、Webから予約リクエストを送り、ペットシッターがリクエストを承認すると予約成立です。そしてペットシッターの自宅で預かってもらうことになります。Dog Huggyは、つまりAirbnb(民泊)のようなサービスです。
ペットシッターに限らずトリマーやトレーナーなど、飼い主とつなげるマッチングサービスも、今後どんどん出てくるでしょう。
Dog Huggyホームページ
ペットテックは、さまざまな形で今後も発展していくことが予想されます。一例として現在進行中のプロジェクトや、導入予定のサービスなどをご紹介します。
リクルートテクノロジーズは日本IBMや、糸井重里氏が社長を務める株式会社ほぼ日、ペット情報メディアを運営する株式会社シロップとの協働により、「鼻紋プロジェクト」を進めています。
スマホアプリで撮影した犬の鼻紋(鼻のシワ)の画像をAIで認証し、個体を識別するサービスです。つまり実現すればマイナンバーのように、鼻紋照合認証によりさまざまな情報が管理・活用できるようになるということです。
Amazonでは飼っているペットの情報を登録すると、その情報をもとに最適と思われる商品をおすすめする機能を導入していくと発表しています。
ペットテック製品やサービスを活用することで、愛犬の健康管理がしやすくなったり、最適化された商品やサービスが受けられたりするのはありがたい限りです。
また、鼻紋プロジェクトのように、簡単に個体認証ができるようになれば、迷子犬が今よりも減り、その結果殺処分される犬の減少にもなり動物保護に貢献できます。さまざまな形で存在するペットテックは、今後どのように展開するのか楽しみですね。