犬が日焼けをするメカニズムは、人間が日焼けをするメカニズムと同じです。太陽光に含まれる紫外線が健康な細胞を傷つけ、死なせてしまうことがあります。それを検知した死んでしまった細胞の周りの皮膚が炎症を起こす、これが日焼けという症状になります。
日焼けは紫外線に当たることで引き起こされます。そのため紫外線が多い時間は日焼けがしやすい時間となります。
紫外線は、UVA(紫外線A波)・UVB(紫外線B波)・UVC(紫外線C波)の3つの種類があると考えられており、そのうちUVA・UVBの2種類が地表に届きます。
UVAは人間で言うと、シミ・シワ・たるみ、皮膚がん・白内障の原因になると言われています。また、UVBは"日焼け"の原因と言われています。紫外線の強さ・量は、種類にもよりますが、夏の時期に多く、午前10時から午後2時の間に最も多いことが確認されています。
毛が生えている部分も日焼けをすることがありますが、最も日焼けをしやすいのは毛が少ない部分です。
・耳
・目の周り
・鼻
・お腹
・口の周り
どんな犬種でも日焼けはしますが、他の犬種よりも日焼けをしやすい犬種もあります。毛が短い犬や、ピンクの肌をした犬は注意が必要です。
日焼けをしやすい犬種
・アメリカン・スタッフォードシャー・ブルテリア
・ボクサー
・チャイニーズクレステッドドッグ
・ダルメシアン
・グレーハウンド
・ワイマラナー
・ウィペット
・ホワイトシェパード
など
犬は体中が毛で覆われているため、日焼けに気づくのは少し困難かもしれません。しかし、直接皮膚の赤みや以上を確認できなくても、日焼けの症状は他にもたくさんあります。
日焼けをすると皮膚が乾燥し毛がいつもより多く抜けてしまうことや、炎症による痛みで寝っ転がったり触られるのを嫌がることがあります。犬の皮膚や被毛に異常が見つかった場合はなるべく早く動物病院へ連れて行くようにしてください。
犬の日焼けは、犬と飼い主の両方にとって不快なものになります。そのため、犬が日焼けをしないように、日焼け対策をしっかりとするのが大切です。ここでは日焼け対策をいくつか紹介していきます。
最も基本的な日焼け対策が紫外線を避けるということです。熱中症や肉球火傷の危険性もありますので、特に夏場は犬の散歩は早朝や夕方にするように心がけ、紫外線の多い時間帯は日陰で過ごすようにしてください。
最近では犬用の日焼け止めがたくさん販売されています。獣医とよく相談し、自分の犬に合った日焼け止めを使用するようにしてください。また、犬は日焼け止めを舐めてしまうことがあるので、人用の日焼け止めは絶対に使用してはいけません。
犬の毛は体を守るためのものです。限度を超えたサマーカットなど、毛を短く剃ったり切ったりしてしまうと、日焼けをしてしまいやすくなってしまいますので、注意が必要です
夏はキャンプや川遊びなど、愛犬とアウトドアを楽しむのには最高の季節です。しかし、日焼け対策をしていないと、犬が痛い思いをしてしまうかもしれません。今年の夏は人だけではなく、犬もしっかりと日焼け対策を心がけるようにしてくださいね。