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健康管理 / 病気

2020.07.25

犬の脱水症状を防ぐために飼い主さんが出来ること|脱水症状の状態もチェック

「うちの子、水を飲まないんです」そんな飼い主さんのお悩みをよく耳にします。 気温や湿度が上がる夏になると、熱中症予防のために水を飲ませようとさまざまな工夫をしている方も多いのではないでしょうか。 水分が不足することから起こる脱水症状は、夏だけではなく暖房を使用する冬にも起こす可能性がある恐ろしい症状です。

今回は、脱水症状を起こさないために知っておきたい、犬にとって適正な水分摂取量、水を飲ませる工夫、脱水になった時の注意点などについて詳しく解説します。

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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犬の脱水症状とは?

犬 脱水症状

脱水とは、水分の摂取不足や病気・ケガなどによって、体内の水分が失われることを言います。

気温や湿度が高い環境にいると、汗をかけない犬はハァハァとパンティングすることで体温を下げようとします。 このパンティングが長い間続くと、体内の水分が失われていきます。この時に、水分を摂取できないでいると、カラダから大量の水分(体液)が減少し、脱水症を引き起こします。脱水症を起こしたときに現れる体の不調、それが「脱水症状」です。

犬にとって適正な水分摂取量を知っておこう

熱中症予防のために、特に暑い日には犬にも水分摂取を心がけている方も多いはず。 1日に犬が必要な水分摂取量(飲水量)は、体重の40~60倍(ml)と覚えておくと計算しやすく、体重1kgにつき100mlを超えた場合は過剰であると言われています。

5kgの犬で200~300ml、ペットボトルにすると1本半程度の量が適量とされていますが、食事にも水分が含まれているため、大体の目安として覚えておくことがおすすめです。また、運動量が多い場合には、これより増えることもあります。

犬が脱水症状を起こした時の注意点とは?

犬 脱水症状

犬の脱水症は、犬のカラダから水分が10%以上失われた時に起きます。この時に見られる症状が脱水症状です。犬が脱水症状を起こしていると判断できる最も一般的な症状が、皮膚のハリがなくなることです。背中や腰の皮膚をつまんで軽く引っ張り離した時の皮膚の戻り具合で脱水華道家の判断ができます。正常な皮膚は、指を離して1.5秒以内に元に戻りますが、2秒以上かかる場合は脱水の可能性があります。

また、口の中が粘ついている、動きが鈍い、パンティングが止まらない、よだれが大量に出る、目がうつろになる、嘔吐、下痢、血便などの症状が現れます。さらに重篤な脱水になると、目が落ちくぼむ、倒れるなどの症状が起こり、最悪の場合は死に至ります。

犬が脱水症状を起こした場合、時間との勝負だとも言われます。犬の様子がおかしいと感じたら、緊急で診察対応をしてくれる動物病院へ連れて行き、獣医師に症状をよく説明して対応してもらうことが命を守ることにつながります。

犬にポカリを飲ませてもいいの?

ポカリスエットは人間用のスポーツドリンクの一種で、人間の体液に近い濃度で作られた電解質溶液です。人間が飲みやすいように、大量の糖分や化学成分、食塩などが含まれています。薄めれば与えても大丈夫だという意見もありますが、糖分の他に添加物、香料が含まれているものを犬に与えることはおすすめできません。

最近では、犬用のスポーツドリンクが数多く発売されているので、犬に与える場合は犬用のスポーツドリンクを選ぶことが犬の健康を守る上でも大切です。

犬の脱水症状を防ぐ|犬が水を飲まない原因とは?

犬 脱水症状

特に暑い日や湿度の高い日に、犬が水を飲んでくれないと脱水症状にならないかと心配になりますよね。健康な犬は、必要なときに自発的に水を飲みます。しかし、どんなに勧めても水を飲まない時は、何らかの原因があることが考えられます。ここでは、愛犬が水を飲まない原因について探っていきます。

食事に十分な水分が含まれている

手作り食やウエットフードを与えている場合は、食事に十分な水分が含まれているため、飲む水の量も少なくなります。

カラダのどこかに痛みがある場合

水を飲みたそうにしているけれど飲まない場合は、お腹が痛かったり炎症があることが考えられます。また、怪我をしているなど、カラダのどこかに痛みがある可能性もあります。

加齢によるもの

犬もシニアになると、人間と同じように喉の渇きを感じにくくなったり、代謝が落ちたことによって水分をとらなくなる場合があります。

水の匂いや水飲み用のボウルが嫌い

犬は匂いに敏感です。いつもと違う水やボウルで水を与えた場合、警戒して飲まなくなることがあります。また、水が飲みにくいデザインのボウルの可能性もあります。

犬の脱水症状を防ぐ|水を飲んでもらうためにひと工夫

犬 脱水症状

犬にとって、水は生きていく上でとても大切なもの。犬のカラダの約60%は水分です。この水分が何らかの原因で減少してしまうと、カラダにさまざまな障害を起こすことになります。犬の健康を保つ上でも脱水症状を起こさないように、水分摂取を心がけたいもの。そこで、水を飲まない犬たちにはひと工夫して少しでも水分摂取できるようにしてあげましょう。

ドライフードには水分を加えて

ドライフードに含まれている水分量はわずかに5~10%程度です。ドライフードを水でふやかすと、数倍に膨れ上がります。このことから、犬がドライフードを消化する時に体内の水分を大量に消費していることがわかります。ドライフードだけを与えている場合には、水や野菜や肉の茹で汁、ウエットフードなどをトッピングして少しでも多く水分を摂取できるようにしてあげましょう。

常に新鮮な水を用意する

夏場は、水も傷みやすい季節。匂いに敏感な犬は、水の匂いがいつもと違うだけで飲まなくなる可能性があります。そんな夏場には、冷蔵庫で冷やした水を眼の前で入れてあげる、水に氷を入れてあげてみるといったひと工夫をしてみましょう。

ゼリー寄せなどを食事にトッピングする

水分を美味しく摂取するために、寒天や葛などでゼリー寄せを作ってあげることも有効です。茹でた鶏肉や茹で野菜で作れば、犬も美味しく水分を摂取してくれます。

愛犬の脱水症状を防ぐために飼い主さんができること

犬 脱水症状

室内で暮らしている犬は、年間を通じて脱水になる可能性があります。実は、特に気をつけたいのが、暖房で室内を暖めている冬場です。寒い季節のため、熱中症や脱水症状を忘れがちですが、乾燥している季節の上、室温が高いことから脱水を起こしやすく、またそのことに気がつかない飼い主も多くいます。どんな季節でも、長時間ハァハァとパンティングしていたら、脱水を疑うことを忘れずにいましょう。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2019.08.26

  • 更新日:

    2020.07.25

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