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2頭の子犬と1頭のうさぎが寄り添って気持ちよさそうに眠っている様子
犬の生態 / 気持ち
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2021.01.06

子犬・成犬の睡眠時間は1日どれくらい?睡眠・寝相からみる健康状態

犬は散歩とご飯の時以外は、1日の大半を寝て過ごす動物です。そんな愛犬を見て、寝すぎじゃないかと心配になることはありませんか?睡眠には、疲れた脳や身体を休ませ回復させる作用があります。犬にとって健康を守る上で大切な睡眠。今回は、犬の年齢別の睡眠時間、注意したい寝不足から寝相でわかる健康状態・良質な睡眠をとるために飼い主さんができることを詳しく解説します。

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

犬の平均睡眠時間は半日以上

子犬が睡眠をしている様子

私たち人間と同じように犬も24時間周期で生活しています。人に必要な睡眠時間は成人で6~8時間程度、赤ちゃんでは14~17時間、小学生で9~11時間と言われています。これに対し、犬の睡眠時間は1日の半分以上、およそ12~18時間と考えられています。ただし、犬の睡眠時間は年齢や生活環境、体調、使役などにより個体差があります。

子犬の睡眠時間は18~20時間

「寝る子は育つ」と言われるように、成長期である子犬は十分な睡眠をとる必要があります。また、元気いっぱい遊び好きで好奇心旺盛な子犬は、起きている間はとにかくジッとしていません。活発に動き回る子犬は、睡眠をとることでエネルギーを補充し、寝るたびに成長しているのです。そんな子犬に必要な睡眠時間は18~20時間とされています。

成犬の睡眠時間は12~20時間

成犬とは1才頃から6才頃までの最もエネルギー溢れる時期で、精神的にも身体的にも成熟し成長のピークを迎えた年齢です。成犬の平均的な睡眠時間はおよそ平均12~15時間、運動量の多い犬の場合は18~20時間と、子犬と比べて少ないですが1日の半分を寝て過ごしています。とはいえ、長時間熟睡しているわけではなく、起きたり寝たりを繰り返すパターンの睡眠で、睡眠時間はこの合計時間となります。

シニア犬の睡眠時間は18~20時間

大型犬では6才頃から、中・小型犬では7才頃からがシニアとされています。この頃から、なるとだんだんと体力が衰え、疲労回復に時間がかかるようになり、睡眠時間も長くなります。シニアの平均睡眠時間は18~20時間ですが、加齢とともに寝ている時間は長くなり、やがて1日の大半を寝て過ごすようになります。

犬種別でみる睡眠時間

1日の約半分は寝ている犬ですが、睡眠時間には個体差があります。犬種別では、体が大きく、エネルギーの消費量が多いニューファンドランド、マスチフ、セントバーナード、グレートピレネースなどは、多くの睡眠時間を必要とする犬種だとされています。

また、生活環境が睡眠時間に影響している場合もあります。散歩で十分に運動する犬や活発に遊ぶ犬は、エネルギーをたくさん消耗するため犬種や年齢に関係なく、睡眠時間が長くなることが考えられますこれとは逆に、ボーダーコリーなどの牧羊犬や狩猟犬などの私益を持つ犬種は、他の犬種に比べて睡眠時間が短いという説もあります。どちらのタイプも、人と生活を共にする中で、飼い主と同じサイクルで寝起きするようになることもあります。

犬の睡眠時間の不足は要注意!

犬が睡眠をせずに過ごしている様子

犬にとって必要不可欠な睡眠。犬の睡眠についてはまだ未解明な部分も多く、野生で生活していた頃の名残りである眠りの浅い「レム睡眠」の時間の方が長いと考えられています。そのため、長時間の睡眠が必要であるとされています。そんな犬にとって、睡眠不足は大敵。犬が睡眠不足となると、体調不良などの悪影響が出てしまいます。

ストレスの原因に

犬は、十分に睡眠時間を取れないことが大きなストレスとなります。また、引越しなどで寝場所の環境が変化することで、十分に睡眠をとることができないと大きなストレスを感じます。迎えたばかりの子犬が夜泣きをするのも、環境の変化から熟睡できずストレスを感じている可能性もあります。睡眠が足りずストレスを感じている犬は、食欲がなくなるなどの元気消失の他に、攻撃的な行動を見せたり、無駄吠えをするなどの問題行動を起こす場合があります。

元気がなくなってしまう

犬が充分に睡眠時間を取れないと、人間と同じように精神的、肉体的に悪影響を受ける可能性があります。犬が睡眠不足になると、エネルギー不足となり昼間も元気が無くなってしまいます。また、まれに脳内の神経細胞が働かなくなる睡眠障害を発症し、時間や場所を選ばず突然寝てしまうこともあります。

あらゆる病気の原因にも

犬の睡眠時間が、突然長くなったり短くなった場合や睡眠のサイクルに変化が見られた時には何らかの病気が潜んでいる可能性があります。睡眠時間の変化から考えられる病気には、心臓病、甲状腺機能低下、脳腫瘍など大きな病気の場合もあります。市民のサイクルに変化があると感じたら、起きている間の犬の様子をよく観察し、気になる症状があれば動物病院を受診しましょう。

愛犬に良質な睡眠をとってもらうためには

犬が健やかに睡眠している様子

犬は睡眠時間に脳や身体を休ませ、エネルギーを補充しています。大切な愛犬にいつまでも健康で長生きをしてもらうためには、快適に眠れる環境を整えてあげることが大切です。

適度な運動を心がける

犬にとって運動不足は大きなストレスです。シニアだからと言って散歩が必要ないわけではありません。年齢や犬種に合わせた適度な運動が犬にとっては必要です。適切に体を動かし、エネルギーを発散させることが良質な睡眠へ繋がります。

お勉強の時間を設ける

犬が適切な睡眠時間を取るためには、適度な運動も大切ですが頭を使わせることもポイントです。犬は、頭を使うことで外で走り回ったのと同じ程度の疲労を感じます。頭を使うゲームとして、最近ではノーズワークが人気ですが、新しいコマンドを教えたり、ドッグダンスに挑戦してみたりと、飼い主と一緒に何かをすることで、コミュニケーションをとることができ、お互いの信頼関係も深まります。

寝床の環境を整える

犬が良質な睡眠をとるためには、寝床の環境を整えることも大切です。犬が安心してゆっくり眠れるためには、屋外の騒音や人間の生活音が聞こえない静かな場所に寝床を設置します。また、専用のベッドを置いてあげることもおすすめです。寝床となるベッドは、ふかふかすぎず適度な硬さのあるものを選ぶことで、犬が快適に眠ることができます。

足腰の弱いシニアにも優しいベッド

弾力性がありながら、体圧の分散を考えた枕付きのベッドは、足腰の弱ってきたシニアにも優しい設計です。洗えるベッドカバーは、人間用のフリースを使用し、ふわふわな寝心地を実現しています。

犬の寝相でみる健康状態と心理

子犬が仰向けの寝相で睡眠をとっている様子

犬がスヤスヤ寝ている姿はとても可愛く、穏やかな気持ちになります。そんな犬は、さまざまな寝相を見せます。たまに、小さくいびきをかいている時もあります。実は、すべての寝相が犬にとって快適な睡眠の証ではなく、寝相によってはリラックスして寝ていないこともあるのです。

うつ伏せ

前脚を伸ばしうつ伏せで寝ている状態は、実は眠りが浅い時です。犬にとってうつ伏せは、すぐに起きあがれる体勢で、警戒をしている場合や慣れない場所で寝ている時に見られる寝相です。また、お腹を床などにぴったりとつけている場合は、体を冷やしているまたは体温を逃がさないようにしている可能性があります。

横向き・あお向け

俗に「ひらき」や「へそ天」と言われる体制があお向け寝です。あお向けや横向きで寝ている時は、犬が安心してリラックスしている状態。横向きは、犬にとってとても楽な体勢と言えます。また、あお向けは動物にとっての急所を見せている体勢となるため、最も安心している状態と言えます。どちらも深い眠りの良質な睡眠のため、起こさないようにしてあげましょう。

丸くなっている

アウトドアや寒い日に、犬が丸くなって寝ていることがあります。これは、本来の犬の習性とも言える最も一般的な体勢で、安心して寝ている可能性があります。また、アウトドアなどで丸まって寝ている時は、大切な内臓を守り体温が下がることを防ぐための寝相で、リラックスというよりは少し警戒をしている可能性もあります。

いびきをかいている

犬も疲れているといびきをかくことがあります。また、寝ている体制によってもいびきをかくことがありますが、常にいびきをかいている場合は注意が必要です。特に、パグやフレンチブルドッグなどの短頭種は、呼吸器に異常がある可能性があるため注意してください。また、いびきが苦しそうだったり激しいい場合は、何らかの病気が隠れていることも考えられるため、動物病院に連れて行くことをおすすめします。

良質な睡眠時間を確保し愛犬の健康を守ろう

4頭のチワワの子犬が気持ちよさそうに睡眠している様子

睡眠は、どんな動物にとっても大切な時間。睡眠によって生命力や活力が養われることから、近年「良質な睡眠」が話題となっています。犬の睡眠については、まだまだ解明されていない部分が多くありますが、子犬は睡眠が足りないと死亡すると言われるほど、犬にとって睡眠はかけがえのない大切な時間であることだけは確かです。ぜひ、愛犬が快適で良質な睡眠がとれる環境を整えてあげてくださいね。

  • 公開日:

    2019.08.11

  • 更新日:

    2021.01.06

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。