ミニチュアダックスフンドのかかりやすい病気で、最も注意を払って欲しいのが骨や関節に関する病気である「椎間板ヘルニア」です。
胴が長くて足の短い体型をしているミニチュアダックスフンドは、どうしても背骨や腰に一定の負担がかかってしまいます。
症状としては、背骨や腰付近に痛みが出るため、急に動きが少なくなったり散歩に行きたがらなくなったりします。また、びっこを引いて歩くような仕草を見せることもあります。
症状が悪化すると、歩行が困難となり寝たきりになってしまう場合もありますので、日頃から予防を考慮した生活をしていくことが大切です。
ミニチュアダックスフントが椎間板ヘルニアにならないようにするための予防策としては、適度な運動を続けていくことです。適度な運動を習慣付けていくことで足腰に筋肉がつき、歩行をする時に腰へかかってくる負担を軽減する効果が期待できます。
また、階段の昇り降りや、高さのあるベッドやソファへのジャンプも若い頃からなるべくさせないようにしましょう。
ミニチュアダックスフンドの皮膚に関する病気でかかりやすいものに「無菌性結節性脂肪織炎」というものがあります。
この病気は現時点では明確な原因が判明されておらず、ミニチュアダックスフンドの持つ免疫が関係しているのではないかとされています。
症状としては、まずは足の付け根などの皮膚上に小さなしこりができます。この時点では飼い主さんは気が付きにくく、そのしこりの中に溜まった膿がやぶれ皮膚が赤くただれたような状態になった時点で気が付くことが多いです。
原因が分かっていませんので、残念ながら予防策はありません。
ただ、日々ブラッシングなどを行って皮膚の状態をチェックしていくことで、しこりの早期発見に繋がります。気になるしこりを発見した場合には、そのままにはせず早めに動物病院にて診察を受けることで早期治療に繋がり、症状の悪化を防ぐことができます。
ミニチュアダックスフンドは正しい組み合わせでの交配を行わなかった場合、先天性疾患を持つ犬が産まれてくる可能性が高まります。
先天性疾患として表れる病気としては、網膜細胞が萎縮するこが原因で起こる「進行性網膜萎縮症」や角膜の周辺に異常が生じる「角膜異栄養症」があり、このどちらも成長と共に症状が進み、いずれは失明をしてしまう恐れがあります。
また、ダップル系のカラーに多くでる先天性疾患として、産まれ付き聴覚や視覚に障害を持つ場合もあります。
先天性疾患を防ぐためには、正しい交配を行うことが何よりも重要となります。
これは飼育する側では対策をすることはできませんので、子犬を迎え入れる時には正しい知識を持ったブリーダーから迎えるか、ペットショップでは血統の確認などをするしか方法がありません。
ミニチュアダックスフンドが病気にかからないようにしていくには、やはり飼い主さんの予防策が肝心となります。
予防策は難しいことはなく、毎日のスキンシップを行いながら犬の様子をチェックしていくことで、異変にも気が付きやすくなります。
また、家族として迎える時には、先天性疾患に付いても遠慮することなくしっかりと質問をするようにしましょう。